2017年10月10日
京都外国語大学ラテンアメリカ研究所主催
マヌエル・ゴンサレス・オロペサ氏 特別講演会
「日本とメキシコ:対等な国際的関係の典型」
強烈な印象を残したベニスの旅行家・商人たち(マルコ・ポーロ一行)の後、欧州スペインは、発見と植民の結果支配下に置いたアメリカ大陸を通して、ヌエバ・エスパーニャ、すなわち現在のメキシコのアカプルコ港を通じて、東洋との交渉を持った。アカプルコ港はヨーロッパ、アメリカ、アジアの三大陸を結ぶ関係の窓口となっていた。この港は海上交易の、そして三大陸を結ぶ、文化・外交の拠点となっていたからである。
日本とメキシコには多くの共通点がある。両国とも、ヨーロッパを頂点とする権力と特権の関係に服従させるような政府間協定や承認の強制的締結を通して、スペイン、イギリス、ドイツ、フランスなどのヨーロッパ諸国政府に不当な扱いを過去に受けたことがある被害者だったからだ。
メキシコは、1821年に独立して以来、ヨーロッパだけではなく米国とも締結させられた不平等条約に日本同様苦しんだ。両国間の移民と貿易が修好条約を結ぶ原動力となり、メキシコの提案に対して、日本は1888年11月30日真の意味での最初の平等条約を締結したのであった。この条約を通じて、両国は最も重要な外交メッセージを世界に向けて発することになったのである。
<日時>2017年11月8日(水)16:40-18:10
<会場>京都外国語大学 国際交流会館4階
<入場無料・申込不要、使用言語:スペイン語(通訳なし)>
講演者略歴
Dr. Manuel González Oropeza
メキシコ合衆国出身。メキシコ国立自治大学(UNAM)教授。同大学にて博士号(法学)、カリフォルニア大学にて修士号(政治学)を取得。専門は法律学。UNAMでは法学研究所研究員(1982〜2012年)及び大学院法学研究科教授(1984〜現在)として、研究活動だけでなく学部から大学院までの教育活動に従事する。2006年からの10年間は、最高裁判所と上院の任命により、連邦選挙裁判所判事を務めた。
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