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2014年11月10日

京都外国語大学 京都ラテンアメリカ研究所、国際文化資料館共催


第14回ラテンアメリカ研究講座
国際シンポジウム「メソアメリカ考古学研究とその展望~次世代を担う日本人研究者たち~」


日時:2014年11月24日(月・祝)10:00~17:40
会場:京都外国語大学 中ホール(741教室)
※申込不要・入場無料
協力:京都外国語大学 国際言語平和研究所

 京都ラテンアメリカ研究所では、学校法人京都外国語大学創立65周年記念国際シンポジウム「ラテンアメリカ地域統合への挑戦」(2012年開催)の提言を受け、太平洋と大西洋をつなぐ結節点としてその重要性に注目が集まっている当該地域を総合的に研究する研究会を発足させた。そして、本年からは国際文化資料館によるニカラグアでの考古学と博物館学を仲介者とする実践的地域研究「プロジェクト・マティグアス」と連携し、ニカラグア総合学術調査を開始した。
 一方、日本で考古学の基礎的な知識、技術、経験を積み上げ、現地の研究者と共同研究を進める日本人中堅考古学者が古代メソアメリカ文明圏メキシコ・中米諸国で発掘調査を指揮する件数が増えた。彼らには新たな古代メソアメリカ文明史を復元する上で、先導的な活躍が期待されている。
 今回、ニカラグア総合学術調査の報告を行なうとともに、メキシコ・中米諸国で考古学研究を行う日本人研究者による発表とシンポジウムを開催する。

プログラム
10:00
開会挨拶
大垣貴志郎(京都ラテンアメリカ研究所長)

10:05
趣旨説明
南 博史(国際文化資料館館長/京都ラテンアメリカ研究所)

10:15
ニカラグア学術調査報告①ニカラグア・マティグアス郡の地域事情
辻 豊治(京都ラテンアメリカ研究所副所長)
 プロジェクト・マティグアスの補完的な調査として、遺跡が存在するマティグアス郡の社会経済事情を調査した。この地域の基本的な問題は、きわめて粗放的な牧畜業が中心であるが、食肉・乳製品の製品化が未発達であり、その一方で環境破壊の元凶になっている点である。この意味で、この地域の状況はニカラグア全体の縮図でもある。

10:45 ニカラグア学術調査報告②プロジェクト・マティグアス2014夏季調査
南 博史(国際文化資料館館長/京都ラテンアメリカ研究所)
 考古学と博物館学を仲介者とした実践的地域研究(プロジェクト・マティグアス)の経過報告を行う。ラスベガス遺跡第一次発掘調査とニカラグアにおける考古学的意義、さらにはコミュニティ・ミュージアムづくりに向けた現地の課題について述べる。

11:20
La arqueología en Nicaragua. Su práctica.
Profra. Sagrario Balladares, Universidad Nacional Autónoma de Nicaragua, Managua
特別講演 ニカラグア共和国における考古学の現状と課題
サグラリオ・バジャダレス(ニカラグア国立自治大学教授)
 ニカラグア共和国において学問としての考古学の歴史はとても新しく、1996年以降ニカラグア国立自治大学(UNAN)が中心となって発展させてきた。現在ニカラグアでの考古学調査は、外国の研究機関による支援を受けて行われることが多く、国内における考古学の位置づけは低い。ニカラグア考古学者の第一世代からみたニカラグアにおける考古学の現状と課題を紹介する。
※スペイン語による講演。逐語訳あり
(以上は、日本私立学校振興・共済事業団の学術研究振興資金による援助を受けたプロジェクトである)

12:20 休憩

13:20
発表①オルメカ考古学の現状と課題
古手川博一(ベラクルス大学講師)
 オルメカ文化に関する研究は、歴史が短く現在でも現地調査の数は少ない。そのため、オルメカ人の日常生活や周囲の社会との関係など不明な点も多い。今回は発表者自身の現地調査を含め近年の研究成果からオルメカ考古学研究の到達点と将来への課題を整理する。
コメンテーター:南 博史(国際文化資料館館長/京都ラテンアメリカ研究所)

14:00
発表②「神々の都」の誕生:テオティワカンと国家形成までの軌跡
嘉幡 茂(ラス・アメリカス・プエブラ大学准教授/京都ラテンアメリカ研究所)
 テオティワカンは、紀元後二世紀ごろ古代メソアメリカ文明の中で強大な国家を形成した。しかし、その発生要因やプロセスについて充分に解明されていない。本発表では、歴史的連続性や自然環境の社会的影響力を考慮し、この古代国家の形成プロセスを考察する。
コメンテーター:馬瀬智光(京都市文化市民局文化財保護課係長)

14:40 休憩

15:00
発表③周縁から中心へ:マヤ考古学の最新動向
村田 悟(ニューハンプシャー大学客員助教)
 従来のマヤ考古学は、都市国家やエリート階層を対象に研究を優先させてきた。結果、庶民の生活や生業を復元するデータ不足を招いている。しかし近年、マヤ地域周縁部でこれを補う重要な研究が進んでいる。本発表では自身の研究を含めその最新動向を紹介する。
コメンテーター:中森 祥(鳥取県教育委員会文化財課係長)

15:40
発表④メソアメリカ考古学と日本人研究者―エルサルバドルを中心に―
市川 彰(国立民族学博物館外来研究員/京都ラテンアメリカ研究所)
 今やメソアメリカ全域に日本人研究者が関わる数々の調査研究が現在進行形で実施されている。本発表では、エルサルバドルを中心に日本人研究者によるメソアメリカ考古学研究史を網羅的に振り返り、現在的位置づけを確認し、将来を展望する。
コメンテーター:村野正景(京都文化博物館学芸員/京都ラテンアメリカ研究所)

16:20 休憩

16:30 パネルディスカッション 次世代への考古学

17:30
閉会挨拶
南 博史(国際文化資料館館長/京都ラテンアメリカ研究所)

京都外国語大学 京都ラテンアメリカ研究所

〒615-8558 京都市右京区西院笠目町6TEL:075-312-3388 / FAX:075-322-6237 / E-Mail:お問い合わせフォーム

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