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2015年2月4日

 ヒロシマ・ナガサキの被爆者が日本語で語る被爆体験をさまざまな言語に翻訳して世界に広めようという取り組みが京都外大を拠点にスタートして、まる1年。初めての翻訳作品が、2月3日、インターネットにアップされました。今年は原爆投下から70年。「ことばの壁」に阻まれ外国にほとんど伝わらなかった被爆の当事者の声を、市民や学生の力で多言語化する努力は、「核兵器のない世界」を実現する近道として注目されています。

 翻訳したのは、NET-GTAS(Network of Translators for the Globalization of Testimonies of Atomic Bomb Survivors 日本名:被爆証言の世界化ネットワーク)。京都外大、筑波大学、横浜国立大学の教員らの呼びかけで昨年1月に設立しました。外大2号館に事務所を置いて活動、2014年度は国立広島原爆死没者追悼平和祈念館(浅川伸二館長)と提携し、5人の被爆者証言ビデオの字幕を英語、中国語、韓国語、フランス語、ドイツ語に翻訳しています。

 そのうち13本の作品が完成し、今年の元日、国立祈念館の館内で公開したのに続いて、いよいよ広島・長崎の両国立祈念館合同のサイト「平和情報ネットワーク」(http://www.global-peace.go.jp)を通してインターネット公開が始まりました。当面は英語、中国語、韓国語の8本。4月には今年度の追加分と合わせ20数本がネット掲載されます。

 今回ネット公開された対象の被爆者は、「天野文子さん」(英語・中国語・韓国語)、「田村サワ子さん」(同)、「朝長民子さん」(中国語、韓国語)です。

 NET-GTASは現在、正会員、サポーター、幹事が約100人。ドイツやオーストリア、韓国、米国、ロシアなど世界各地の市民、学生が集まっています。京都外大でも、ネイティブの先生や留学生、日本人の教員・研究員、大学院生、大学生ら26人が参加。うち15人が今回公開された作品の翻訳・監修に協力しました。
さらに活動を強化するため、メンバーの募集中です。関心のある人は、net-gtas@kufs.ac.jp へメールを。「KUFS OFFICIAL BLOG」にも公式ブログを登録しています。

被爆者証言ビデオはこちらから

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インターネットで見られるようになった3人の被爆者(上から天野文子さん、田村サワ子さん、朝長民子さん)
インターネットで見られるようになった3人の被爆者(上から天野文子さん、田村サワ子さん、朝長民子さん)

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