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支援室だより

2023/02/24 09:00:00 卒業生Xシリーズ(就職活動編:就職、今の職場でのこと)

  • Category支援室だより
  • Posted by障がい学生支援室
みなさん、こんにちは。
2月も残すところあと少しですね。あっと言う間に時間が過ぎるのでびっくりです。
今回の卒業生Xシリーズはいよいよ最後で「就職活動編:就職、今の職場でのこと」です。

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皆様こんにちは。フランス語学科の卒業生Xです。
今回は今の職場に決まるまでのことと、少し今の職場での様子をお伝えできればと思います。

就労移行支援事業所に通い始め、就職活動を本格的に頑張り出したころ、ある特例子会社の案内をいただきました。その会社の仕事内容はいわゆるものづくり系統でした。

私はものづくりが好きだったので見学に参加し、実習などができるかどうかを事業所の方に打診したところ、企業の方との面談が決まりました。
しかし、企業の担当の方から「あなたの履歴書を見ると、ものづくりよりパソコン作業の方が向いてそう。親会社に出向して、パソコン作業をする仕事を打診したい」と話されました。
その時私はとても悩みましたが、よくよく考えてみると私はものづくりは好きだけど驚くほど不器用(俗に言うと下手の横好き)だったので、担当の方の言うことも理にかなっていると感じました。なので一回実際に実習に行き、職場環境や周りの人の雰囲気を見てから考えようと思いました。
結果として、職場や周りの人の雰囲気も私にベストなものだったので、改めて履歴書を提出し、面接を経て、私は正式に会社への内定が決まりました。

現在の職場では、主に経理事務と小荷物に関わる業務を担当しています。同じく特例子会社から出向している他の方々と時には相談しあい、時には雑談し、時には平謝りしながらも、毎日充実した社会人生活を送っています。

大学に在籍していた頃の私は、本当に自分が社会の一員になれるかどうか自分でも分からない状態でした。今こうして一人の社会人として活動できているのも就労移行支援事業所の皆さんのおかげであり、ひいては最初に紹介していただいた障がい学生支援室の方のおかげです。

これからも一人の社会人としてしっかり活動していき、将来的には他の方々から頼りにされるような「縁の下の力持ち」という言葉が似合う人になりたいと改めて思っています。
とても長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。


<就労移行支援事業所の利用を迷っている学生たちへのアドバイス>
 就労移行支援事業所では、一般の就職講座ではあまり扱われない職場での振る舞いの基礎的な部分(敬語とかオフィス内の歩き方とか)や、障がいのある人がミスしがちなこと(うっかり忘れ、一般的な雑談のネタ選び、人との物理的・心理的距離感など)への対応も指導してくれるから安心でした。
 事前相談や一日体験等できる事業所もあるので、雰囲気や内容など自分に合った事業所探しをするのが大事。多分一番大事なのはスタッフの人がどんな人か実際会って話してみるのがおすすめです(やはり一番付き合いが長くなるだろうし、基本的に優しい人が多いけど、実際会って感じを見ておくとその後の相談がしやすいと思います)。

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3回にわたってお送りしてきた卒業生Xシリーズ「就職活動編」は今回で終了です。
自分の経験を丁寧にまとめてくださった先輩Xさん、ありがとうございました!

就職活動をどう進めていいか、不安に感じている人も少なくないと思います。障がいがあり、就職活動に向けて不安があるという方は、気軽にキャリアセンターや障がい学生支援室までご連絡ください。
  • 最近ハマっている編み物(不器用を改善するには不器用なりに使うことが大事らしいです)

2023/02/15 09:00:00 卒業生Xシリーズ(就職活動編:就労移行支援事業所の利用)

  • Category支援室だより
  • Posted by障がい学生支援室
みなさん、こんにちは。
今回の卒業生Xシリーズは前回の続きで「就職活動編:就労移行支援事業所の利用」です。

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皆様こんにちは。フランス語学科卒業生のXです。前回に引き続き担当します。
就労移行支援事業所って何?と思う人もいると思うので、今回は就労移行支援事業所での経験を書きます。

在学中、就労移行支援事業所というものを知り、卒業後利用することを決めた私は、卒業後の5月から大阪にある事業所に通うことになりました。

事業所ではビジネスマナーや就活で気をつけること、あるいは自分達の特性や傾向についての座学、タイピング練習や様々な軽作業、時間の使い方や金銭感覚といった生活スキルに関してのワークなど、幅広い内容を学びました。

また、通っている他の人も種類や程度は様々ですが私と同じように障がいのある方々だったため、日々コミュニケーションをとるうちに自然と障がいのある人に対する接し方であったり、逆に自分自身の特性に対する理解を深めることが出来ました。

事業所に通う人は様々で、年齢や性別はさることながら、社会人経験のある人や学生の人もいました。私は職歴が一切ないところから始まったので、まずは社会人としての基礎的な部分の学習や自己理解を深めるところがスタートラインでした。最初は規則正しい生活サイクルの作り方から始まり、職場での服装、ExcelやWordの使い方、ビジネスメールの書式についてなどを身に付けていきました。

通い始めてから3ヶ月ほど経ったくらいから、職場実習の打診が始まりました。最終的に私は5社の実習に行き、そこで自分の得意な作業に対する評価や逆に自分が苦手な作業に対する自覚と理解、あるいは自分に自信を持つことの大切さであったり、実際の現場だからこそ得られた経験がたくさんありました。

そうして社会人としての基礎を作って就活対策に対しても積極的に行動していた時、私はとある会社の見学案内をいただきました。それが現在の就職先であり、この時には事業所の利用開始から一年半が経とうとしていました。 →次回に続く

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次回はいよいよ最後、「就職活動編:今の職場でのこと」です。
みなさま次回もお楽しみに!



  • ビジネススキルを学んだり・・・
  • 就職活動の仕方を学んだり・・・

2023/02/13 09:00:00 学サポ通信⑨「振り返り交流会編」

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  • Posted by障がい学生支援室
 みなさん、こんにちは。
 先日実家に帰省したとき、岡山でもみじまんじゅうを買って帰ったところ、実家にすでに同じものが置いてありなんとも言えない気持ちになった、英米語学科2年の0です。え?もみじまんじゅうは広島だって?気にしたら負けです(笑)。
 私は視覚障がいがあり、今年度は資料のテキスト化や資料作成の補助を中心に、学生サポーターの皆様にお世話になりました。今回学サポ通信を担当します。どうぞよろしくお願いします。
 
 今回は、1月24日に行われた、学生サポーター活動の振り返りについてご報告します。
 この日は振り返りとして、1年間活動してみての感想や、テキスト化のレイアウト等の意見交換を行いました。私もテキスト化された資料を使って授業を受けており、実際の声をお伝えできてよかったと思っています。また、テキスト化のスケジュールなどちょっとした裏話?も聞くことが出来、個人的に面白かったです(笑)。
 後半には、対面朗読に関する話も少し上がりました。対面朗読は、ざっくりいうと図書館にある本を視覚障がいのある学生に代わり読んでもらうというものです。図書館は、場所が分からない、資料のアクセスが難しい等の理由で、視覚障がいのある学生が利用するには難しい施設のひとつです。すぐの導入は難しいかもしれませんが、対面朗読などのサポートが図書館にあると、卒論の執筆などで大いに助けになると感じ、提案させていただきました。
 学生サポーターの活動がスタートした今年度、大学内の移動や資料のテキスト化がスムーズになり、私とも感謝の気持ちでいっぱいです。来年度からは移動補助をお願いすることがさらに増えると思いますので、その際はまた学サポのみなさんにお世話になると思いますので、どうぞよろしくお願いします。
 あ、もみじまんじゅうは本当に美味しいので、中国地方にお立ち寄りの際はぜひ買ってみてくださいね(笑)。

2023/02/06 09:00:00 卒業生Xシリーズ第3弾(就職活動編:大学時代のこと)

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  • Posted by障がい学生支援室
みなさん、こんにちは。
今回は好評の卒業生Xシリーズです。

これから就職活動本番を迎えるの方もいると思いますが、「中々先輩の就職活動の経験を聞く機会がない」そんな後輩たちの声にこたえて、2人目の先輩Xさんは自分自身の就職活動の経験を投稿してくれました。

大学時代の様子、卒業後、就労移行支援事業所を利用した経験、現在の就職先での様子などを数回に分けてシリーズでお届けします。今回は「就職活動編:大学時代のこと」です。

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皆様はじめまして。
私はフランス語学科の卒業生で、現在は大阪にある特例子会社(障がい者雇用に特化した子会社で、親会社の法定雇用率にカウントされる)の会社員をしております。今回こうして今までの体験を共有できる機会を設けてくださった障がい学生支援室の先生方に、この場を借りて感謝します。

まず大学時代のお話から始めようかと思います。

私の特性等から大学生活をちゃんと過ごせるか心配した母が、入学式初日に支援室を訪れたのが支援室とのつながりの始まりでした。表向きはごく普通の学生として、その裏で授業がない時は支援室の先生と定期的な面談したり、同じく支援室に通っている同級生や後輩とコミュニケーションをとったり、時には自分の特性と取っ組み合いをしつつ(?)、大学生活を過ごしていた私でしたが、3年生の途中で壁にぶつかりました。

それが就活です。

私は特性上マルチタスクがとても苦手で、就活と卒論の両立がまるで無理でした。そのため、面談ではまず卒論に集中しようという話になりました。しかし、卒論が終わっていざ就活となったときに何も準備がないのは不安という話になり、そこで支援室からの紹介で出会ったのが、外部で行われている障がいのある学生向けの就活講座でした。

講座では自己PRの書き方に始まり、面接での立ち振る舞いやインターンシップ(希望者のみ)を経験し、まだ就活が何か分からなかった私にとってはとても良い学びになりました。

その後全ての講座が終了してフォローアップの面談を受けた時、「就労移行支援事業所」というものがあると知りました。就労移行支援事業所とは、障がいのある人向けのいわゆる職業訓練校のようなものです。そこで私は、大学が卒業できたら就労移行に通って、就職のためのスキルアップを目指すことにしました。【→次回に続く】

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次回は「卒業生Xシリーズ(就職活動編:就労移行支援事業所の利用)」をお届けします。次回もお楽しみに~!

  • みんなと話したり、ご飯を食べたりした思い出のフリースペース
  • ランチアワーも毎週楽しみでした

2023/02/01 09:20:00 学サポ通信⑧~学生サポーター養成講座~

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  • Posted by学生サポーター
みなさんこんにちは!
先日雪が積もった日に一人雪だるま作りに勤しんでいたところ、バイト先の先輩と遭遇してしまい恥ずかしい思いをした学生サポーターの宮田です。

今回は1月25日・26日の2日間にわたって開催された学生サポーター養成講座についてご報告します。

まず1日目は「障がいとはなんなのか」をテーマに、一般的に想像されているイメージと当事者の目線とのズレについて学びました。

特に障がいの所在についての講義は、私が長年なんとなく抱いていた「障がい者」という言葉の違和感の原因を認識するきっかけにもなりました。以前から私は「障がい者」という言葉があまり好きではなかったのですが、その理由をはっきりと言葉にすることができませんでした。

しかし今回、その原因が「障がい」が「人」を表す言葉として使われていることにあると気が付きました。できれば「障がいのある人」という言葉以外で表現したいのですが、今の私の表現力ではしっくりくるものがまだ見つけられていません。
何かができない「人」に障がいがあるのか、それともその人の活動を妨げている「環境」に障がいがあるのか。「障がい」が人と環境どちらに連なるものなのかを考えることは、学生サポータとしてだけでなく、今後あらゆる場面で必要になってくるのではないかと感じました。

2日目は「情報保障」をテーマに、今回は発達障がい・脳機能障がいの場合を想定して、情報をわかりやすく伝えるにはどうすればいいのかについて学びました。情報を伝える手段の一つとして、「ポイントテイク」にも挑戦しました。
「ポイントテイク」とは、授業などの内容を分かりやすくノートやパソコンにまとめるといった支援のことです。


一口に「脳機能障がい」と言っても、先天的なものと事故などによる後天的なもの、記憶に関するものや社会行動に関するものなど、さまざまな状況があります。個々の学生の状況に応じてわかりやすく情報を伝えるには、どのようにすればいいのかを実践を通して学びました。

この2日間の講座を通して、学生サポーターとして必要とされているのは「特別なスキル」ばかりではなく、「どのくらい相手の立場を想像できるか」なのではないかと感じました。

環境を整えることや、正確な情報伝達は日常生活でも必要なスキルで、何も特別なことではありません。相手のことを思いやり想像力を働かせ、普段の行動のバリエーションを増やすことで、誰もが生きやすい社会に近づくのではないかと感じました。

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