カリブ海調査
2020/03/17 08:30:00 2020春のニカラグア調査~3:カリブの町シウナへ
カリブ海調査
ミサキ
みなさまお久しぶりです。
私からは北カリブ自治地域シウナ市の調査についてご報告します。
マティグアス調査の裏で秘密裏に進められていた・・・わけではないのですが、カリブ海岸地域調査も3年目に突入しました。ブルーフィールズ、ムエジェ・デ・ロス・ブエジェス、プエルト・カベサスなど、様々な場所で踏査や現地調査を進めてきまして、今回は北カリブの町シウナへ調査に行ってきました。調査メンバーは南先生、京都外国語大学ラテンアメリカ研究所客員研究員の嘉幡茂さんとフリエタ・ロペスさん、ニカラグア国立自治大学のケビン・ゴンサレスさん、そして本学博士後期課程の深谷岬(私です)。
昨年、ニカラグアカリブ自治大学(URACCAN)のルイス・エレラさんより「シウナ近郊にはたくさん岩刻画がある」という情報提供を受けたことをきっかけに、今回シウナで岩刻画の調査をすることになりました。岩刻画は、文字通り岩に模様が彫られたもので、ペトログリフとも呼ばれています。岩刻画はカリブ海岸地域ひいては中米各地で存在が確認されているものの、その用途が詳しく分かっていません。これまでの私たちの調査で、岩刻画が河川沿いで多く見つかることから、河川交通と関係しているのでは?という仮説を立てて研究を進めています。そして更なる情報を得るため、ルイスさんの案内で、山を登り、草木を払い、川を越えて(冗談ではありません)岩刻画の分布調査をしてきました。
岩刻画の一つは、シキルタ(Sikilta)という先住民の村にあったのですが、村の人たちが岩刻画のある場所を聖域として現在も大事にしていたことは大変興味深かったです。古代の人々がどのような意図で岩刻画をその場に彫ったのかは分かりませんが、現在は聖地として古代の人々が活動した痕が残されているのです、長い時間の流れを感じますね・・・。
また、岩刻画の調査を手厚くサポートしてくれたURACCANの副学長さん、ルイスさんと、今後どのような共同研究ができるかお話することができました。様々な先住民グループがあるカリブ地域で、先住民の自治や文化に関する活動、考古学と博物館学をどのように関連付けて発展させていくかが今後の鍵となりそうです。
私からは北カリブ自治地域シウナ市の調査についてご報告します。
マティグアス調査の裏で秘密裏に進められていた・・・わけではないのですが、カリブ海岸地域調査も3年目に突入しました。ブルーフィールズ、ムエジェ・デ・ロス・ブエジェス、プエルト・カベサスなど、様々な場所で踏査や現地調査を進めてきまして、今回は北カリブの町シウナへ調査に行ってきました。調査メンバーは南先生、京都外国語大学ラテンアメリカ研究所客員研究員の嘉幡茂さんとフリエタ・ロペスさん、ニカラグア国立自治大学のケビン・ゴンサレスさん、そして本学博士後期課程の深谷岬(私です)。
昨年、ニカラグアカリブ自治大学(URACCAN)のルイス・エレラさんより「シウナ近郊にはたくさん岩刻画がある」という情報提供を受けたことをきっかけに、今回シウナで岩刻画の調査をすることになりました。岩刻画は、文字通り岩に模様が彫られたもので、ペトログリフとも呼ばれています。岩刻画はカリブ海岸地域ひいては中米各地で存在が確認されているものの、その用途が詳しく分かっていません。これまでの私たちの調査で、岩刻画が河川沿いで多く見つかることから、河川交通と関係しているのでは?という仮説を立てて研究を進めています。そして更なる情報を得るため、ルイスさんの案内で、山を登り、草木を払い、川を越えて(冗談ではありません)岩刻画の分布調査をしてきました。
岩刻画の一つは、シキルタ(Sikilta)という先住民の村にあったのですが、村の人たちが岩刻画のある場所を聖域として現在も大事にしていたことは大変興味深かったです。古代の人々がどのような意図で岩刻画をその場に彫ったのかは分かりませんが、現在は聖地として古代の人々が活動した痕が残されているのです、長い時間の流れを感じますね・・・。
また、岩刻画の調査を手厚くサポートしてくれたURACCANの副学長さん、ルイスさんと、今後どのような共同研究ができるかお話することができました。様々な先住民グループがあるカリブ地域で、先住民の自治や文化に関する活動、考古学と博物館学をどのように関連付けて発展させていくかが今後の鍵となりそうです。
-
川を渡る南先生
-
この岩刻画、みなさんは何に見えますか?
-
お世話になったURACCAN副学長さん(右手前)とルイスさん(中央)
2019/03/07 17:30:00 カリブ調査は無事終了しました
カリブ海調査
ミサキ
こんにちは、ミサキです。
さて、カリブ調査後半戦は私とケビンに加え、南先生、嘉幡さん(ラス・アメリカス大学)、フリエタさん(メキシコ国立自治大学)、市川さん(名古屋大学)と一緒に調査をおこないました。
まずは、ミスキートの村を訪問。今回お邪魔したのはトゥアピ村とクルキーラ村です。プエルトカベサス周辺の先住民村落はとても閉鎖的と聞いていたので少し心配していたのですが、外国人研究者を温かく迎えてくれたのが印象的でした。村の歴史や生業、宗教など、とても興味深いお話を聴かせてもらいました。
それに加えて、各機関が所蔵している考古学遺物のカタログも作成しました。嘉幡さんが主に写真撮影と3D化、フリエタさんが顕微鏡分析、市川さんと私で図面作成をおこないました。さすがは精鋭、あっという間に作業は進み、無事に調査成果を遺物カタログとしてまとめ、関係者に送ることができました。
今回の調査も、たくさんの人の協力があって実現しました。感謝感謝です。
カリブ調査を終え、次はマティグアス発掘調査に合流します。
引き続き掘れ惚れブログをよろしくおねがいします。
さて、カリブ調査後半戦は私とケビンに加え、南先生、嘉幡さん(ラス・アメリカス大学)、フリエタさん(メキシコ国立自治大学)、市川さん(名古屋大学)と一緒に調査をおこないました。
まずは、ミスキートの村を訪問。今回お邪魔したのはトゥアピ村とクルキーラ村です。プエルトカベサス周辺の先住民村落はとても閉鎖的と聞いていたので少し心配していたのですが、外国人研究者を温かく迎えてくれたのが印象的でした。村の歴史や生業、宗教など、とても興味深いお話を聴かせてもらいました。
それに加えて、各機関が所蔵している考古学遺物のカタログも作成しました。嘉幡さんが主に写真撮影と3D化、フリエタさんが顕微鏡分析、市川さんと私で図面作成をおこないました。さすがは精鋭、あっという間に作業は進み、無事に調査成果を遺物カタログとしてまとめ、関係者に送ることができました。
今回の調査も、たくさんの人の協力があって実現しました。感謝感謝です。
カリブ調査を終え、次はマティグアス発掘調査に合流します。
引き続き掘れ惚れブログをよろしくおねがいします。
-
トゥアピ村でココナッツをいただきました
-
ニカラグアカリブ自治大学で青空意見交換会
-
土器の図面を作成中の市川さんと私
2019/02/28 13:00:00 カリブ海でも調査がはじまっているよ~!
カリブ海調査
ミサキ
みなさんこんにちは、ミサキです。
今年もニカラグア春期調査がはじまりましたね。
マティグアスでマドカが蟻に噛まれまくっている一方、実は私、カリブで蚊に刺されまくっています。
今回私がやってきたのは、ニカラグア北カリブ自治地域プエルトカベサス市のビルウィ(Bilwi)です。
昨年の春に行ったブルーフィールズは南カリブ自治地域にあります。過去ブログもご参照ください。
初訪問となるプエルトカベサスでは、アメリカ地中海文化総合研究を進めていく準備段階として、各研究機関と協議をしたり、文献や地域事情に関する情報を集めたりしています。いまは私とUNANのケビンが現地入りして活動していますが、今週末には強力な助っ人たちを迎え、考古資料の写真撮影や図面作成をガンガン進めて行く予定です。
ちなみに、ビルウィはミスキート(先住民系)が人口の多くを占め、街ではミスキート語が飛び交っています。また数は少ないですがクレオール(アフリカ系移民)語を話す人もいます。どうりで道行く人が何言ってるのか分からないわけだ…。
では本日はこのあたりで、Aisabi!
(ミスキート語でAdiós!)
今年もニカラグア春期調査がはじまりましたね。
マティグアスでマドカが蟻に噛まれまくっている一方、実は私、カリブで蚊に刺されまくっています。
今回私がやってきたのは、ニカラグア北カリブ自治地域プエルトカベサス市のビルウィ(Bilwi)です。
昨年の春に行ったブルーフィールズは南カリブ自治地域にあります。過去ブログもご参照ください。
初訪問となるプエルトカベサスでは、アメリカ地中海文化総合研究を進めていく準備段階として、各研究機関と協議をしたり、文献や地域事情に関する情報を集めたりしています。いまは私とUNANのケビンが現地入りして活動していますが、今週末には強力な助っ人たちを迎え、考古資料の写真撮影や図面作成をガンガン進めて行く予定です。
ちなみに、ビルウィはミスキート(先住民系)が人口の多くを占め、街ではミスキート語が飛び交っています。また数は少ないですがクレオール(アフリカ系移民)語を話す人もいます。どうりで道行く人が何言ってるのか分からないわけだ…。
では本日はこのあたりで、Aisabi!
(ミスキート語でAdiós!)
-
飛行機に乗り込まんとするケビンの背中が勇ましい
-
カリブ海にはヤシの木がよく似合う