2026/08/03 15:30:00 言葉でつなぐ医療―コミュニティ通訳と医療通訳を学んで
学生ニュース
英米語学科
言葉でつなぐ医療―コミュニティ通訳と医療通訳を学んで
コミュニティ通訳とは
病院や学校、行政機関の窓口など、私たちの生活にはさまざまな公共サービスがあります。しかし、日本語が十分に理解できない人の中には、言語の壁によって必要な情報を得られなかったり、公的サービスを十分に利用できなかったりする人もいます。その手助けをするのがコミュニティ通訳です。
本学で学ぶ大きな魅力の一つが、一定の条件を満たすことで国際規格「ISO 13611:2024(コミュニティ通訳のためのガイドライン)」の認証書の取得を目指せることです。多言語によるコミュニティ通訳者育成プログラムを実施しているのは、国内では京都外国語大学のみです。
「コミュニティ通訳特論Ⅰ」の授業では
授業では、医療・司法・行政など、それぞれの分野で活躍する専門家による講義を通して、各分野で必要となる専門用語や知識を日本語と専攻語の両方で身に付けます。また、グループディスカッションやプレゼンテーションを取り入れ、主体的に学ぶことも重視されています。実際の通訳場面を想定した事例をもとに、通訳を行う上での課題や問題点を挙げ、「通訳者としてどのように対応することが最善なのか」を学生同士で議論しながら、実践的な通訳力を養います。
日本医学英語検定試験を受けて
私は、「コミュニティ通訳特論Ⅰ」の授業を履修する前にシラバスを見て、医療通訳という仕事があることを初めて知りました。そこで、資格の勉強をすればモチベーションを保てると考え、医療英語や医療通訳に関する資格を調べると、公的または民間の資格があることを知りました。資格がなくても医療通訳として働くことは可能ですが、実務上の信頼性や就職・派遣先での評価を高めるために、資格の取得が推奨されています。
しかし、医療系学生でもなく医療通訳の実務経験もない私には、ほとんどの試験に受験資格がありません。例えば、「医療通訳技能検定」を受検するには、「①医療通訳養成講座または養成学校を修了している②医療通訳の実務経験が1年以上ある③試験委員会に全各号と同等と認められている」のどれかに当てはまる必要があります。一方、受験資格に特に制約のない検定試験があり、医学・看護・医療技術関係の従事者・教育者・学生・出版・教育などの業界に携わる多様な人々を対象にしています。これが、「日本医学英語検定試験」です。基礎級(4級)からエキスパート級(1級)まであり、私は6月21日に4級を受検しました。(合格しました!)
4級といっても多くの医学知識や専門用語が求められるため、様々な本屋に行き医療英語に関する本を探して医療英語の教材や公式問題集を購入しました。医学の世界には、さまざまな診療科があるので、それぞれの用語をカバーするために、さらに教材を購入して、猛勉強しました。検定を受けることでモチベーションの維持につながったので、有効な学習法だと感じました。
「コミュニティ通訳特論Ⅰ」の医療通訳に関する授業を受けて
~医学英語を学ぶことと通訳をするということへのギャップ~
受講前から医療知識や医学英語を学んでいましたが、授業を受けて、通訳者から見た医療現場の実際に衝撃を受けました。医療通訳を必要としているのは、旅行で日本に来る外国人患者だけではなく、日本に住む外国人労働者も対象です。日常会話は日本語で問題なくできても、医療に関する日本語になると、全く別物でかなり難しいのが現実です。「はい、はい」と答えていても理解していないこともあり、患者の表情を見ながら、正しく通じているか確認しながら通訳する必要があります。また、「言語の壁」だけでなく、「文化の壁」もあることを知りました。
例えば、イスラム教徒でラマダン(断食)の期間中であるという理由から、食後に飲む薬を服用できない場合でも、通訳者の判断で理由を追加するのではなく、「それはどういうことですか」と患者本人に確認し、その回答を正確に医療従事者へ伝えます。このように、医療通訳者は必要以上に介入せず、中立的な立場で双方の意思疎通を支えるが重要なのです。
授業を通して、医療通訳は「言葉の橋渡し」であると同時に、「文化の橋渡し」でもあることを強く実感しました。今後は、さらに、コミュニティ通訳者に必要な知識や実践力を身に付け、国際的な場で活躍できる人材になれるよう、学びを深めていきたいと思っています。
英米語学科3年 植田悠起子
コミュニティ通訳とは
病院や学校、行政機関の窓口など、私たちの生活にはさまざまな公共サービスがあります。しかし、日本語が十分に理解できない人の中には、言語の壁によって必要な情報を得られなかったり、公的サービスを十分に利用できなかったりする人もいます。その手助けをするのがコミュニティ通訳です。
本学で学ぶ大きな魅力の一つが、一定の条件を満たすことで国際規格「ISO 13611:2024(コミュニティ通訳のためのガイドライン)」の認証書の取得を目指せることです。多言語によるコミュニティ通訳者育成プログラムを実施しているのは、国内では京都外国語大学のみです。
「コミュニティ通訳特論Ⅰ」の授業では
授業では、医療・司法・行政など、それぞれの分野で活躍する専門家による講義を通して、各分野で必要となる専門用語や知識を日本語と専攻語の両方で身に付けます。また、グループディスカッションやプレゼンテーションを取り入れ、主体的に学ぶことも重視されています。実際の通訳場面を想定した事例をもとに、通訳を行う上での課題や問題点を挙げ、「通訳者としてどのように対応することが最善なのか」を学生同士で議論しながら、実践的な通訳力を養います。
日本医学英語検定試験を受けて
私は、「コミュニティ通訳特論Ⅰ」の授業を履修する前にシラバスを見て、医療通訳という仕事があることを初めて知りました。そこで、資格の勉強をすればモチベーションを保てると考え、医療英語や医療通訳に関する資格を調べると、公的または民間の資格があることを知りました。資格がなくても医療通訳として働くことは可能ですが、実務上の信頼性や就職・派遣先での評価を高めるために、資格の取得が推奨されています。
しかし、医療系学生でもなく医療通訳の実務経験もない私には、ほとんどの試験に受験資格がありません。例えば、「医療通訳技能検定」を受検するには、「①医療通訳養成講座または養成学校を修了している②医療通訳の実務経験が1年以上ある③試験委員会に全各号と同等と認められている」のどれかに当てはまる必要があります。一方、受験資格に特に制約のない検定試験があり、医学・看護・医療技術関係の従事者・教育者・学生・出版・教育などの業界に携わる多様な人々を対象にしています。これが、「日本医学英語検定試験」です。基礎級(4級)からエキスパート級(1級)まであり、私は6月21日に4級を受検しました。(合格しました!)
4級といっても多くの医学知識や専門用語が求められるため、様々な本屋に行き医療英語に関する本を探して医療英語の教材や公式問題集を購入しました。医学の世界には、さまざまな診療科があるので、それぞれの用語をカバーするために、さらに教材を購入して、猛勉強しました。検定を受けることでモチベーションの維持につながったので、有効な学習法だと感じました。
「コミュニティ通訳特論Ⅰ」の医療通訳に関する授業を受けて
~医学英語を学ぶことと通訳をするということへのギャップ~
受講前から医療知識や医学英語を学んでいましたが、授業を受けて、通訳者から見た医療現場の実際に衝撃を受けました。医療通訳を必要としているのは、旅行で日本に来る外国人患者だけではなく、日本に住む外国人労働者も対象です。日常会話は日本語で問題なくできても、医療に関する日本語になると、全く別物でかなり難しいのが現実です。「はい、はい」と答えていても理解していないこともあり、患者の表情を見ながら、正しく通じているか確認しながら通訳する必要があります。また、「言語の壁」だけでなく、「文化の壁」もあることを知りました。
例えば、イスラム教徒でラマダン(断食)の期間中であるという理由から、食後に飲む薬を服用できない場合でも、通訳者の判断で理由を追加するのではなく、「それはどういうことですか」と患者本人に確認し、その回答を正確に医療従事者へ伝えます。このように、医療通訳者は必要以上に介入せず、中立的な立場で双方の意思疎通を支えるが重要なのです。
授業を通して、医療通訳は「言葉の橋渡し」であると同時に、「文化の橋渡し」でもあることを強く実感しました。今後は、さらに、コミュニティ通訳者に必要な知識や実践力を身に付け、国際的な場で活躍できる人材になれるよう、学びを深めていきたいと思っています。
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