HOME > 展示目録 > 第1部. 日本論としてのキリスト教布教報告書類 > 1.ポルトガル人が著してポルトガル国内で刊行された書物



〔SOCIETAS-JESU〕

Cartas qve os padres e irmãos da Companhia de Iesus,
que andão nos Reynos de Iapão…

Euora, 1598.


[イエズス会] 『イエズス会(エヴォラ版)日本通信』

 本書はポルトガル人でエヴォラの大司教であったテオトーニオ・デ・ブラガンサ(Teotonio de Bragança, 1530-1602)の命により出版されたものである。彼はかねてから日本におけるキリスト教布教に関心を示していたが、1585(天正13)年の9月に日本からの天正遣欧使節が同地を訪れ、四人の少年たちと出会ったことが本書を出版するきっかけとなったようである。
 本書は1巻と2巻が合本されたものである。第1巻は4部からなり、1部及び2部は1570年にコインブラで出版された所謂『コインブラ版』を同じ内容で再収録しており、1549年から1566年までの書簡が、また、3部には1567年から1571年、4部には1572年から1580年までの書簡を収録している。第2巻は2部からなり、1部は1581年から1585年、2部は1586年から1589年までのものが収録されている。
 これらはコインブラ版と同様に、原文と同じポルトガル語で纏められていることにより、他言語への翻訳が重ねられた書簡集に比べ内容の正確さが特長であり、コインブラ版を補う1567年から1589年までの書簡を加えることで、大きな分量になっている。そのためコインブラ版と同じく『エヴォラ版』の略称で通じるほど有名なもので、質、量共に優れた内容で知られていると言えよう。このようなことから本書は、日欧交渉史や日本キリスト教史の研究のための基本的文献とされている。


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