第1部
日本論としての
キリスト教布教報告書類(図書以外の資料を含む。)

 1549(天文18)年、ナバラ王国(スペイン)の生まれでイエズス会の創設にも加わったフランシスコ・ザビエルが鹿児島へ上陸しました。彼は九州や中国地方の領主の許可を得ながら布教を進め、短期間ではありましたが京の都も訪れています。このような中で、彼は日本の文化や社会の状況を書簡にしたため、自分を送り届けた船や九州に寄港しはじめたポルトガル船に託すなどして、ポルトガルの根拠地であるインドのゴアやヨーロッパに送りました。この書簡での報告はその後、日本を訪れた宣教師たちにも布教報告や年報として引き継がれ、ポルトガルやヨーロッパ諸国で書物として刊行されました。現在、これらの書物は日本のキリスト教史としてだけではなく、日本史や対外交渉史を顧みる中で我が国の資料の欠如した部分を補うなど、当時の日本の姿を知るために大変に重要な役割を果たしています。