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京都外国語大学付属図書館の公式ブログです♪

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2023/09/27 09:50:00 トランスジェンダーとして生きるとは【全文】vol.1

  • CategoryGAIDAI BIBLIOTHECA
  • Posted by付属図書館
2023年9月に発行したGAIDAI BIBLIOTHECA(館報)で、「特集:ジェンダーを考える」に掲載された、本学の卒業生である松本友生さんへのインタビューの全文です。インタビューは90分に渡り、館報では全ての内容を掲載できなかったため、こちらの図書館ブログに数回に分けて紹介いたします。



松本友生さんは幼い頃に性の違和感を持ち、大学生時代に留学先のNYでLGBTQ+の人たちが自由に生きる姿を見て、自身がトランスジェンダーということを知る。両親などにカミングアウトを行い、性別適合手術を終え、現在は戸籍を変更し男性として活動している。
(聞き手:図書館職員 榎本恭子)

榎本:本日はよろしくお願いします。最後には、本学の学生におすすめの本などあれば、教えていただければなと思います。
松本:よろしくお願いします。
榎本:まず、幼い頃のことを教えていただきたいのですが、小学校、中学校、高校において集団生活の中で苦労されたこと、辛かったこと、困ったことなどありましたか?
松本:やはり親や友達に話せない、相談のきっかけも見つけられなかったことは辛かったです。自分がどういう人か、何にカテゴライズされてるかということにも気づかなかったし、そもそもこういうことで悩んでるのは自分だけかなあという事が大きな悩みでした。どこへ行っても男女という区別をされている、そういう環境が自然で、性別を基準にした大人の発言には敏感で、ずっと違和感があって、男や女だからとか何でそういうところに基準を置いて大人は自分のことを見ていのるんだろう、そこに違和感や疑問がずっとありました。
日常生活の中では女の子らしい「ピンクのほうがいいよ?」とか、車を欲しがると、「それでいいの?」って、断固やめなさいとは言われないけど、「女の子やし、こっちのほうがいいんちゃう?」とか、毎回毎回、自然な会話の中で入ってくる。兄は何も言われてないのに、やっぱり僕だけ、プラモデル欲しいとかミニ四駆欲しいとか言うと、「お兄ちゃんが欲しいやつを取らない」と言われたりして、自然と欲しいと言えなくなっていきました。それが小学生ぐらいです。
榎本:色など些細なところでつまずいていたんですね。
松本:そうですね。それを親に言えないから、誰に言えばいいんだろうと思っていました。親が言っていることは正しと僕は思っていたし、親のためにという思いが、自分の中にずっとあって、親がこうやったら喜ぶとか、こうしたら困るんだとか反応を見ていました。なので、本当に自分が欲しいものは諦めていく。そして、この先もきっと諦めないといけないという気持ちが、小学生ぐらいのときにはもう既にありました。そういう不満は、僕は性格的に言えなくて、自分を抑えるほうが楽だと感じるようになっていきました。中学校になると、周りの子との自分の違いに、どんどん気づくようになっていきました。友達同士で恋愛の話や、成長期に体が変わっていく段階で、そろそろ下着つけなきゃと言われて、友達が親に「この子のも買ってあげて」と言ったんです。僕はつけたくないけど、それも言えなくて。その後、親と下着売り場に行くと、もう本当にしんどくなるぐらい、そこにいるのが自分のことじゃないみたいでした。
榎本:その頃には、もうある程度はっきりわかっていたのでしょうか。
松本:体が、変わっていくことが怖くて不安で。女性の体に変わっていくのが自覚できなかった。本当にどんどん変わるんだという感覚。
下着は親に選んでもらって、あんまり目立たないものなら何でもいいみたいな感じで。親は親で、きっと恥ずかしいのかなとか、というふうに多分見ていたのかなと思うんです。でも僕は、ただ本当に嫌。「嫌」ということを伝えられなかったのが中学校の大きな悩み事でした。
榎本:なるほど。両親は、全然わかっていなかったんですね。
松本:全然です。僕自身も発信できてなかったと思う。何で嫌なのかとか自分もわからなかった。
榎本:高校生になると、また意識が変わってくるかなと思うのですが、いかがでしょうか。
松本:中学校のときに、もう既にセーラー服を着ていたので、下着と同じ、嫌だけど、こうなっていくんだってあきらめていました。 周りの友人からは好きな人いるの?とか、誰とつき合いたい?とか、恋愛になる。芸能人で男の人を、こういう感じの人かなあみたいに言ってたけど、本心は違い、同性を好きだなっていう感覚はあって。でも、周りがつき合ったりするようになり始めて、僕もすごく仲がよかった男の子と「つき合おうよ」みたいな感じで、つき合うことになったんですけど、でもやっぱり手をつなぐとか嫌で、触られることが嫌だった。
触られても、ばって拒否してしまい「え、何で?」って言われても、嫌で。
「好きやったらええやん」とも言われたんですけど、やっぱりそういう好きじゃないと気づいて、僕はつき合えない、ごめんなさいって言いました。
榎本:はっきり伝えたんですね。
松本:彼には何でも話せる間柄だったので、この人なら言ってみてもいいのかなって、その流れで「実は女の子に興味がある、誰にも言ってないけど」みたいな感じで言いました。
榎本:本当に最初のカミングアウトですね。
松本:そうですね。そしたら、反応としては、拒絶され、気持ち悪いと言われて。
榎本:ああ。その一言ですね。
松本:そう言われるかなと思ったけど、いろいろ話せる人だったし、こういうきっかけで言えるタイミングだった。
榎本:今だって感じですね。
松本:そう。それ以外は、やっぱり同性の友達には言えないし、それこそ気持ち悪いって思われるかなと思っていたから、逆に言いやすかったのがその人で、言ったけど、感覚的には同性に言うのと一緒で「気持ち悪い、ちょっと嫌や、もう聞きたくない」と言われて。
そもそも、つき合ってたのに別れようって言ったのは僕だし、そのうえ、女性が好きとか言われたら、もし自分が相手の立場だったら確かにやめてほしいって思いますよね(笑)
榎本:そうですね。向こうは本当にショックを受けてるときに、突然カミングアウトですからね。
松本:そんな話、聞きたくないって言われました。「気持ちが悪い」とか、「おまえ、やめとけそれは」っていうふうに言われて、そっか、そう思うのはおかしのかなっていう気持ちが残ったまま、マイナスな答えが返ってくることを確認したんです。同性が好きというのは、思い描いてるだけで、妄想の世界、空想の世界で思い描いて、それで終わる。本当の自分がどう思ってたとしても、そこは嘘をつくというか、隠す。男性とそのうち恋愛をして、結婚してっていう未来があるんだという事もどこかで思い描きながら、今の自分には嘘をついてるほうが楽だという気持ちで高校時代は過ごしてました。
榎本:さらにクローゼットになってしまったという感じですね。
松本:そうですね。友達に嘘つくよりも、自分に嘘ついてるほうが楽と思ったから、自分を変えていけばいいと、思うようになっていく。意見もどんどん発せなくなったり、自分自身に興味も持たなくなっていくようになりました。正直な自分のままだったら、きっと発言もできたし、自分に興味があるものも気づけたけど、人に合わせていくうちに自分が何を考えてるかもわからなくなる状況がずっと無意識にありました。人の話は恋愛の話も聞くけど、自分の話はできなかったというのが高校時代です。
榎本:周りからそうさせられていたというか、誰も小さなサインに気づいていないというところも、本当に悲しいですね。
松本:環境は確かにそうでした。高校に進学するときに、もう一度、制服が嫌と言ってみようかとか、何かアプローチはできたのにな、とかも思うけど、嘘をつくほうが楽だとか、傷つきたくないから、そういうふうに自然になっていったという記憶があります。
榎本:高校のときに進学を考えられたと思うのですが、友生さんは本学の英米語学科に進学されたと聞いています、京都外国語大学を、その中でも英米語学科を選ばれた理由を、お伺いできますか?
松本:高校時代から英語が好きで、洋楽を聞いたり、洋画を見たりとか、洋画を見て英語を話せるようになりたいなと思い、オープンキャンパスに来て、実際に学生さんや先生と話をして、英語を自然に話している姿を見て、凄いなと思って、日本でもこんなふうになれるんだと、それで決めました。
榎本:じゃあ、オープンキャンパスが決め手だったんですね。
松本:大きかったですね。実際に見て、授業の雰囲気というよりも先生と学生の距離感みたいなのが魅力的で楽しそうで。先生と距離が近そうだと思いました。
榎本:大学時代と高校時代との大きな違いなどはありましたか?
松本:大学生で一人暮らしを始めたんですけど、それが僕にとってすごい転機で、ジェンダーにかかわることなんですけど、家族で住んでいたら、妹の前では姉という姿であらなければいけないとか、兄の前では妹、女の子をしないといけないみたいな環境があって、そこから開放されて、自分だけの空間の中で、「姉・妹・娘」をしなくていいという環境が僕にとってすごく楽で、あ、自分だって。
榎本:女性じゃなくてもよくなったったということですね。
松本:そう。暮らしてる社会もそうですが、家族の中でも僕はすごい苦痛で、短髪で結構ボーイッシュな感だけど、姉です、妹ですみたいな感じで、親の前でも娘としていないといけないというのがどこかにあって、それが物理的に離れたことで、すごく自然でいられた。制服もなくなったので、自分の好きな服を着れる、好きな髪型でいれる。身に着けるものも、親にいちいち見られない。そういう環境で、僕はちょっとずつ自分に興味を持ち始めた。自分はこういうものが好きなんだとか、英語が好きというのも、もっと自分で生かせるように勉強したいと思いました。
榎本:例えば、そのときに友人にカミングアウトするようなことは、なかったのでしょうか?
松本:そのタイミングではなかったです。きっかけはなかったです。

2023/07/13 15:10:00 テーマ展示「真夏の納涼祭り 怖い本」展示中!

  • Category展示案内
  • Posted by付属図書館
7月より図書館のギャラリーコーナーにて、テーマ展示「真夏の納涼祭り 怖い本」を展示中です!

今回のテーマ展示は、図書館に職業体験にきた中学生のみなさんに、いろいろな種類の“怖い”本を集めてもらいました。
本の紹介POPも作成してくれたので、POPにも注目してくださいね。

怖い本を読んで、暑い夏を乗り切りましょう!

2023/06/15 10:00:00 ブックトーク開催のお知らせ

  • Categoryブックトーク
  • Posted by榎本恭子
「ブックトーク」のお知らせです!
図書館では来週ブックトークを開催します。発表者の共通テーマは「韓国文学」です。お昼休みのひととき、発表者と一緒に韓国文学についてお話ししませんか? ぜひ、気軽に参加してください。

【概要】
発表日時:2023年6月21日(水) 12:50~13:50(12:40開場)
場  所:4号館1F大階段

【発表者と紹介する本】 

〇手嶋航太郎さん(英米語学科4年次生)
紹介する本:チョ・ナムジュ著『82年生まれ、キム・ジョン』(2018)
キム・ハナ、ファン・ソヌ著『女ふたり、暮らしています。』(2021)
韓国について皆さんはどのくらい知っているでしょうか?K-POPなど素晴らしい文化がある反面、「男尊女卑」の文化があり社会問題として取り上げられています。皆さんにとって身近な韓国について理解を深めてみませんか?

〇小坂茉愛さん(英米語学科3年次生)
紹介する本:チェ・ウニョン著『私に無害な人』(2020)
心を揺さぶり慰める作家と評されているチェ・ウニョン。この短編集は若い時の人間関係や痛切な思い出を繊細に描き出しています。切なさと感動が心に深く響き、余韻に浸れる作品です。ぜひその魅力的な世界に没頭してみてください。

〇齊藤心莉さん(中国語学科1年次生)
紹介する本:キム・ヨンハ著『殺人者の記憶法』 (2017)
ハン・ガン著『菜食主義者』(2011)
「サイコホラー」と聞いて、どんなお話を思い浮かべるでしょうか。サイコパスが云々と考えられた方、このジャンルはそんな単純なものではないのです。これらのお話で、本当の「サイコホラー」を体験してください。

〇長濵拓磨先生(日本語学科教授)
紹介する本:李光洙(イ・グァンス)著『無情(무정)』(1918)
李箱(イ・サン)著『翼(날개)』(1936)
文学の役割の一つは、昔の姿を伝えるタイムカプセルです。2つの作品を通して、100年前、90年前にソウルで人々が何を考えどのように暮らしていたのかを見てみましょう。きっと今の韓国を理解するためのカギが見つかります。

2023/06/07 11:50:00 「現代の大学生と昔の大学生展」開始!

  • Category展示案内
  • Posted by付属図書館
皆さん、こんにちは付属図書館です!

6月1日(木)より、図書館の学生組織であるL.E.M.が、「現代の大学生と昔の大学生展」を開始しました!

この展示は、利用者の皆さまの声を図書館利用に繋げたいと考え、「展示テーマ」を募集しました。
たくさん応募いただいたテーマの中から「現代の大学生と昔の大学生」に決定し、L.E.M.のメンバーがテーマに沿った本を選書しました。
L.E.M.の新しい試み、是非ご高覧ください。
もちろん、展示資料につきましては、貸出し可能です。

この度、ご協力いただきました皆さま、ありがとうございました。

2023/04/28 18:00:00 展示会のお知らせ

  • Categoryイベント
  • Posted by付属図書館
付属図書館は、京都府立図書館との共催稀覯書展示会を開催します。みなさまのご来場をお待ちしております。

京都府立図書館・京都外国語大学付属図書館共催稀覯書展示会
「昔話はCrepeにのせて―ちりめん本の世界―」


〇開催概要
 京都府立図書館会場 〒606-8343 京都市左京区岡崎成勝寺町 【アクセス】
会  期:2023年5月2日(火)~5月24日(水)
会  場:京都府立図書館2階ナレッジベース
開館時間:平日/9:30~19:00
土曜・日曜・祝日/9:30~17:00
休 館 日:月曜休館
備  考:入場無料

京都外国語大学会場 〒615-8558 京都市右京区西院笠目町6 【アクセス】
会  期:2023年6月1日(木)~6月11日(日)
会  場:京都外国語大学国際交流会館6階ユニバーシティ・ギャラリー
開館時間:平日/10:00~18:00 
土曜・日曜/10:00~17:00
休 館 日:なし
備  考:入場無料
駐車場はありませんので、公共交通機関をご利用ください。

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