HOME > 展示目録 > 第2部. ポルトガルの偉大な日本研究者、モラエスの作品



MORAES, Wenceslau de

Relance da historia do Japão
Porto, 1924.


モラエス 『日本史瞥見』

 明治から大正にかけて、わが国の隆盛の一路を見てモラエスが書いた性格上、史的出来事の中に、皇室の消長をタテ糸にし、日本精神なるものを探ろうとした傾向がある。モラエスの日本賛美は、宗教から始まり、『古事記』と『日本書紀』から得た知識を後世の史実に結び付け、藤原時代、源平時代の記述では天皇存在の意義を無視して、時の覇者の消長と宮廷文学のみを取り上げている。それが7 章の「蒙古襲来」では、執権北条時宗の朝廷に対する態度に関しては、不徹底が目立っている。このように本書は、随所に傾聴すべき論を出しながらも、首尾一貫の面では不満を免れず、単なる親日外国人の随想的存在となっている傾向があるのは否めない。


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