展示会TOP   >  展示目録  >  第1部 ナポレオンの人物像を示した書物  >  [英語解説]

 
8 江戸時代末期の混とんとした時期に作られた伝記

リンデン 著  小関三英 譯

『那波列翁傳(Napoleon den)』

三巻(全四巻)[安政四(1857)年]

 訳者である小関三英(1787-1839)は出羽鶴岡(現在の山形県鶴岡市)の農家に生まれ、文化元(1804)年に江戸へ出て蘭方医となった。多くの蘭学者と交流を持って、オランダの医学書『西医原病略』や『牛痘種法』などの翻訳を成し遂げた。のちに、親交があった渡辺崋山や高野長英らが罪に問われた蛮社の獄の波及を恐れ自刃に及んだ。岸和田藩の藩医も務めた。
 本書は小関がリンデン[Joannes van der Linden, 1756-1835]の著作を翻訳したものである。原著名の記述はないが、オランダの書誌によれば “Het leven van Bonaparte, naar het Fransch” 4 Stukken(Amsterdam, 1803)とみられ、天保八(1837)年に成立した。その後、写本で流布し、小関が自決して18年後の安政四(1857)年に木活字版で印刷されたものと考えられる。巻頭と巻末に刷られた書名は『那波列翁勃納把爾的(ナポレオンボナパルテ)傳』である。また、題簽書名は『活刷那波列翁傳』となっている。さらに、序は渡辺崋山の門人とされる松岡台川によるものと考えられている。
 なお、本学所蔵の本書は三巻四冊のところ、一部が欠本となっている。
                            (26×18cm×3 vols.)

 所蔵情報 (蔵書検索書誌詳細画面)


PREV       NEXT

図書館ホームページへ