教員ニュース
2026/05/19 10:10:00 学術書『メディアの中の女性―文学、歴史、言語の世界』
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キャリア英語科
本学の教員9名が編著を担当した学術書『メディアの中の女性―文学、歴史、言語の世界』(Women and Media Perspectives from Literature, History and Linguistics)が出版されました。メディアに投影される女性像を文学・歴史・言語の三視点から考察した内容となっており、12の章と4つのコラムで構成されています。
キャリア英語科からも、5名の教員が章やコラムを執筆しています。以下、各執筆者による解説とコメントです。文学、メディア、言語学といった各教員の専門分野から「女性」「ジェンダー」について論じた大変興味深い内容となっています。本学図書館にもありますので、ぜひ、今後の学習の参考に!
河野弘美教授
第2章 メディアに創造されたフローレンス・ナイチンゲールのイメージと女性の社会進出への寄与
「白衣の天使」で知られるフローレンス・ナイチンゲールは、実は文学作品も書いていた。なぜ彼女は時代を超えて語られる存在となったのか。本稿では、ナイチンゲールと19世紀メディアの意外な関係を手がかりに、ナイチンゲールの文学作品『カサンドラ』に触れながら、女性の社会進出との結びつきを読み解きます。よく知られた人物像の奥にある、新たなナイチンゲール像と、時代を動かしたメディアの力に触れられる一章です。
辰巳遼講師
第5章 『羊たちの沈黙』にみるクラリスのジェンダーの不確定性
本論文は、女性と警察という関係性に焦点を当て、アメリカ社会における「モラル」とジェンダー表象の変遷を読み解くものです。『羊たちの沈黙』からドラマ『クラリス』までを軸に、女性警官像がどのように形成され、変化してきたのかを分析しています。さらに、メディア報道や歴史的背景を踏まえ、男性性と結びつけられてきた国家のモラルに対し、女性がどのように関わり、揺さぶりをかけてきたのかを明らかにしています。
布施将夫教授
コラムB 連邦陸軍電信隊の女性隊員 ルイーザ・ヴォルカーに注目して
南北戦争中、アメリカの女性のなかには、陸軍電信隊員として活躍したものが少数ながらいました。彼女たちの献身的な貢献もあり、戦後、民間の電信分野以外にも女性労働者が徐々に増えていきます。その増え方が本格化するのは20世紀以降ですが、19世紀後半からアメリカでは、女性たちが社会に活躍の場を求めはじめたのは注目に値します。とはいえ、21世紀の日本社会では高市早苗政権が誕生し、ある意味、アメリカ社会を追い抜いたかもしれません。この時流に棹さすような皆さまの活躍を祈念いたします。
山本玲子教授
第9章 女性と英語教育 プレゼンス理論の視座より
日本の教育現場では、小中高、そして大学でも、プレゼンスが低い生徒の存在が指摘されています。「教室にいる自分」、「受け入れられている自分」を意識しながら、自信のない外国語でも積極的に発言し自分の考えを発信できる―これがプレゼンスです。そのプレゼンスが持てないのは女子生徒に多い、という問題提起から解決策まで、時代を変えていくための教育的示唆が述べられています。ヒントをくれたのは、男女問わず積極的で英語への意欲も高い人が多い外大生でした。
衛藤圭一准教授
第11章 ジェンダーに起因する言語使用の変容 男女の区別にとらわれない語彙と表現をめぐって
本稿では、現代英語におけるジェンダー関連表現の変化について、性別中立語と単数theyに焦点を当てて分析します。従来の性別区分語は社会意識の変化に伴い中立化が進み、職業名などでgender-neutralな表現が広く用いられるようになっています。また、代名詞においてはheの通性用法に代わりtheyの使用が拡大しており、歴史的背景を踏まえて再評価されています。これらの変化は、言語と社会の相互作用を示すもので、非常に興味深い研究テーマとなっています。
本学の藤本幸治先生が、『メディアの中の女性』の書評をご寄稿くださいました。以下は言語文化表象研究会の機関誌です。定期的に研究会なども行っており学生の参加も可能です。こちらのサイトで活動内容の紹介や研究会の日時をお知らせしています。ぜひ、いろいろな先生方の研究発表を聞いて、ゼミを選んだり卒業論文のテーマを絞るきっかけにしてみてください。
言語文化表象研究会機関誌(京都外国語大学 国際言語平和研究所)
『言語文化・表象研究会会報(e-book)』
言語文化表象研究会(京都外国語大学 国際言語平和研究所)
ウェブサイト
キャリア英語科からも、5名の教員が章やコラムを執筆しています。以下、各執筆者による解説とコメントです。文学、メディア、言語学といった各教員の専門分野から「女性」「ジェンダー」について論じた大変興味深い内容となっています。本学図書館にもありますので、ぜひ、今後の学習の参考に!
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河野弘美教授
第2章 メディアに創造されたフローレンス・ナイチンゲールのイメージと女性の社会進出への寄与
「白衣の天使」で知られるフローレンス・ナイチンゲールは、実は文学作品も書いていた。なぜ彼女は時代を超えて語られる存在となったのか。本稿では、ナイチンゲールと19世紀メディアの意外な関係を手がかりに、ナイチンゲールの文学作品『カサンドラ』に触れながら、女性の社会進出との結びつきを読み解きます。よく知られた人物像の奥にある、新たなナイチンゲール像と、時代を動かしたメディアの力に触れられる一章です。
辰巳遼講師
第5章 『羊たちの沈黙』にみるクラリスのジェンダーの不確定性
本論文は、女性と警察という関係性に焦点を当て、アメリカ社会における「モラル」とジェンダー表象の変遷を読み解くものです。『羊たちの沈黙』からドラマ『クラリス』までを軸に、女性警官像がどのように形成され、変化してきたのかを分析しています。さらに、メディア報道や歴史的背景を踏まえ、男性性と結びつけられてきた国家のモラルに対し、女性がどのように関わり、揺さぶりをかけてきたのかを明らかにしています。
布施将夫教授
コラムB 連邦陸軍電信隊の女性隊員 ルイーザ・ヴォルカーに注目して
南北戦争中、アメリカの女性のなかには、陸軍電信隊員として活躍したものが少数ながらいました。彼女たちの献身的な貢献もあり、戦後、民間の電信分野以外にも女性労働者が徐々に増えていきます。その増え方が本格化するのは20世紀以降ですが、19世紀後半からアメリカでは、女性たちが社会に活躍の場を求めはじめたのは注目に値します。とはいえ、21世紀の日本社会では高市早苗政権が誕生し、ある意味、アメリカ社会を追い抜いたかもしれません。この時流に棹さすような皆さまの活躍を祈念いたします。
山本玲子教授
第9章 女性と英語教育 プレゼンス理論の視座より
日本の教育現場では、小中高、そして大学でも、プレゼンスが低い生徒の存在が指摘されています。「教室にいる自分」、「受け入れられている自分」を意識しながら、自信のない外国語でも積極的に発言し自分の考えを発信できる―これがプレゼンスです。そのプレゼンスが持てないのは女子生徒に多い、という問題提起から解決策まで、時代を変えていくための教育的示唆が述べられています。ヒントをくれたのは、男女問わず積極的で英語への意欲も高い人が多い外大生でした。
衛藤圭一准教授
第11章 ジェンダーに起因する言語使用の変容 男女の区別にとらわれない語彙と表現をめぐって
本稿では、現代英語におけるジェンダー関連表現の変化について、性別中立語と単数theyに焦点を当てて分析します。従来の性別区分語は社会意識の変化に伴い中立化が進み、職業名などでgender-neutralな表現が広く用いられるようになっています。また、代名詞においてはheの通性用法に代わりtheyの使用が拡大しており、歴史的背景を踏まえて再評価されています。これらの変化は、言語と社会の相互作用を示すもので、非常に興味深い研究テーマとなっています。
本学の藤本幸治先生が、『メディアの中の女性』の書評をご寄稿くださいました。以下は言語文化表象研究会の機関誌です。定期的に研究会なども行っており学生の参加も可能です。こちらのサイトで活動内容の紹介や研究会の日時をお知らせしています。ぜひ、いろいろな先生方の研究発表を聞いて、ゼミを選んだり卒業論文のテーマを絞るきっかけにしてみてください。
言語文化表象研究会機関誌(京都外国語大学 国際言語平和研究所)
『言語文化・表象研究会会報(e-book)』
言語文化表象研究会(京都外国語大学 国際言語平和研究所)
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出版記念パーティにて、開文社の丸小社長とともに本書の完成を祝いました






