HOME > 展示目録 > 第2部. ポルトガルの偉大な日本研究者、モラエスの作品



MORAES, Wenceslau de

Dai-Nippon (O grande Japão)
Lisboa, 1897.


モラエス 『大日本』

 本書は、ヴァスコ・ダ・ガマのインド航路発見400年記念祭当日である1897年6月28日にリスボンで刊行された。これは、ポルトガルで盛大な国家的祭典を挙行する際、その記念事業の一環としてリスボン地理院から東洋に関する著述を出版させることになり、その中で日本の部をモラエスに委嘱したからである。
 本書「歴史」編は、神代から日清戦争までの日本史の大要を纏めて記述し、また、「美術工芸」編では、北斎や歌麿の作品などを解説し、全編にわたって独特で周到な観察を巧妙に表現し、同情的肯定的な解釈を施して、一流の筆致で読む人を引きつけている。モラエスは売名を嫌って自著は絶対に再版させなかった。しかし、親友ヴイセンテ・デ・アルメイダ・デーサは、モラエスに無断で1926(昭和元)年、再版3,153 冊を刊行したため、モラエスはデーサと絶交した。その結果、モラエスの生前に再版が出たのは本書のみとなっている。


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