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21 ナポレオン、カトリックの中国布教のために中・仏・羅事典の編纂を命じる

GUIGNES, Joseph de

Dictionnaire chinois, français et latin

Paris, 1813.

ギーニュ『中・仏・羅事典』

 ナポレオンの命令によって、中国研究家を父に持つ広東駐在のフランス領事、ジョセフ・ギーニュ(1759-1845)が編纂したこの『中・仏・羅事典』は、パリの皇帝印刷室で1809年の終りころに印刷が開始され、1813年に完成し、出版されたものである。
 1804年にナポレオンは皇帝に位に就くと、科学・文学の発展のために多くの書物の出版が始まり、1808年にカトリックの中国伝道に必要な中国語辞典の編纂もギーニュに命じられた。ギーニュは皇帝の図書室に保管されていた中国語の声調によって文字を配列したエチエンヌ・フルモン(1683-1745)の中羅事典“Dictionnaire chnois-latin”(1726)を参考にして3か年という期限付きで新しい辞典の編纂にとりかかった。
 フルモンの辞書は声調による文字配列であり、中国語の理解者でなければ使いづらいものであったが、ギーニュは画数による配列法を採り、文字の意味を知らなくても利用できるようになっている。この辞典には1万3316語の中国語に発音とフランス語、並びにラテン語の意味が書かれ、部首(偏・旁・冠など)を1画から17画まで画数順に配列されており総部首数が214ある。その上、中国語の文字を探し易くするため、総画索引と部首索引がつけられており、漢和辞典と同じ配列法が用いられている。
                              (44×31cm)

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