| HOME > 展示目録 > II. 日仏修好通商条約の締結後に刊行されたフランス人による書物(1900年まで) |
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| 本書は日本で作られた「ちりめん(縮緬)本」である。この「ちりめん本」は、明治時代の初めに日本の民話や伝説などを和紙に木版で印刷し、その和紙を縮緬状にして、和綴じのかたちで製本したものである。この本はその技術を用いて作ったフランスの寓話集で、奉書紙を縮緬状にして作った二百部限定の豪華本である。 内容は、フランスの有名な寓話作家で劇作家・小説家でもあったジャン・ピエール・クラリス・ド・フローリアン(1755-1794)の寓話をピエール・バルブトー(1862-1916)が編集をして、久保田桃水や狩野友信、梶田半古ら有名絵師に十四頁に及ぶ彩色と非彩色の挿絵を描かせたものである。フランスの民話の中に日本の伝統的な絵を入れたものであるが、アール・ヌーヴォーの風潮の中で作られた日本版寓話集として紹介したい。バルブトーはフランス西南部のジロンド県に生まれた人物で、日本美術の愛好家である。その生涯において少なくとも四度は来日して、通算七年ほど日本に滞在した人物で、1914年に“Les peintres populaires du Japon”(『日本の庶民絵師たち』)を著している。本書の奥付で自らの名前を「馬留武黨」と記すなど、相当な日本通であったと思われる。また、本書は製文堂で木版が作られ、秀英舎で印刷されたもので、発行者は金光正男であり、パリのフラマリオン社で発売されたものである。 さらに、この『フローリアンの寓話集』は鳥の子紙でつくられた百九十部限定の平紙(縮緬状でない平坦な紙)状の横長版がある。 なお、バルブトーについては高山晶氏が論文「ピエール・バルブトー(1862-1916)―知られざる日本美術愛好家」で詳しく述べている。 |
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