| HOME > 展示目録 > I. ヨーロッパに流布していた日本関係書物のフランス語版と来日経験がなかったフランス人による書物(1857年まで) |
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| アルノルドゥス・モンタヌス(1625-1683)はオランダの宣教師である。彼は日本に渡来したことはなかったが、日本で布教に従事したポルトガルやスペインのカトリック系宣教師の報告書をはじめ、オランダ東印度会社から日本に派遣された使節等の報告書、平戸や出島のオランダ商館の記録などを参考にして本書を著した。 本書の構成は二篇からなり、各篇に章節はない。内容は、ヨーロッパ人による地球一周などの大航海から説きはじめ、ポルトガル人による日本への初めての渡航及び本書が出版された数年前までの日本の地理・歴史・風俗・習慣などについて記述されている。特に、日本におけるキリスト教の禁圧についてはかなりの紙幅をさき、その原因等についても細かな分析を加えており興味深い。その他、オランダ人に対する日本人の接遇の仕方や、鎖国完成時前後の長崎・平戸の町の様子、オランダ使節の江戸参府などの記事も、当時、我が国において記述された史籍以上に明快な記述も多く、信憑性の高いものといわれている。勿論、一部の興味本位な誇大な表現、誤記等の存在は否定し得ないが、当時の我が国の世相を知るうえで貴重な文献と言えよう。 1669年にアムステルダムで本書の原本であるオランダ語版が出版されると、当時のヨーロッパにおける最も纏まった日本誌として好評を博し、同年、早くも独訳本が同社から刊行され、引続いて英語版と共にこのフランス語版も刊行されて、近世初期の日本を広く西欧諸国に紹介することとなった。 なお、本書は、日本では1925(大正十四)年に和田万吉博士によって『モンタヌス日本誌』として訳出されている。 |
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