| HOME > 展示目録 > I. ヨーロッパに流布していた日本関係書物のフランス語版と来日経験がなかったフランス人による書物(1857年まで) |
| トリゴーの主な日本関係著作 |
| ニコラ・トリゴー(1577-1628)は北フランスのドゥエ(Douai)で生まれ、十六歳の時イエズス会士となった。中国布教を志して1610年マカオに到着、翌年に南京に派遣され、以来各地で布教に従事した。その後一旦ヨーロッパへ帰ったが、その際、陸路を徒歩で踏破したと伝えられている。ローマで教皇パウルス五世から厚遇された彼は、1620年に二十二名の新しい宣教師たちを伴い再び中国に戻り、南昌、開封、西安等で活躍した。特に杭州では印刷所を設け、教義書のほか、ラテン文の漢訳、漢文のラテン語訳などの著作活動を行った。このとき、『况義』(イソップ物語)も刊行し、中国への西洋文化の移入にも貢献しながら終生をこの国でのキリスト教伝道のために尽力した。 ちなみに、この頃の日本国内は慶長年間にあたり、徳川幕府が1612(慶長十七)年からキリスト教の宣教師や信者に厳しい弾圧を開始していた時期である。 |
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| 本書はミュンヘンで刊行されたもので、日本に潜伏しているイエズス会宣教師から送られてきた書簡や報告書をもとに、1620(元和六) 年までの迫害の様子や教勢(教区別の信者数、教会などの関係施設、聖職者の数等)についてラテン語で纏めたものである。したがって、本書には1612(慶長十七)年から1620(元和六)年までの間の殉教者名簿や、破壊された教会と修道院のリストなどが収録されており、近世初頭キリシタン史研究上の貴重な文献と言えよう。 なお、本書にはキリシタンに対する拷問、処刑などの銅版画による多数の挿画があるが、これらの作者は当時、銅版画作成者として知られたラファエル・サドラー(1555-1628)である。 |
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