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2014/01/16 20:30:00 西陣織職人へのインタビューを通して見えたこと(3)

  • Category学生紹介
  • Posted by河上(国際教養学科:文章:安岡さん&写真:東川さん)
変わりゆく伝統
 
 一通り取材が終わったあと、石田さんは私にあるファイルを見せてくださった。そのファイルには、石田さんが今まで織った西陣織に使用した糸や、織り方が全て細かく記されていた。そこで十年前に記録したページと、最近記録したページとを見せていただくと、明らかに糸の色に変化が見られた。昔はどちらかというと濃い、重厚感のある色ばかりだったものが、最近のものは所謂パステルカラーの明るい、可愛らしい印象を与える色調が多かった。今も重厚感のある糸が使われる紋様はあるが、淡い色を使う機会が増えたそうだ。織る帯の種類に関しても同じ変化が見られる。
 昔は石田さん宅にある三台の織機では全て市場価格四十万円ほどの高級な帯が織られていたそうだが、現在は成人式の振袖用の帯など、若い人が着る比較的、安価な着物の帯を織る機会が増えたそうだ。これらの変化の原因は、値段の安さに拘る人が多くなり、時間をかけて値を張る高級な帯ばかりを織ってはいられなくなってしまったことにある。このように職人たちは、残すべきものは残し、変えるべきところは変えて、時代に合わせて柔軟に対応してきたのである。

  • 昔の織物に使われていた濃い目の色合いの糸
  • 今の織物に使われるパステル調の糸

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