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本書は、1863(文久3)年にスイスの時計協会会長のエメ・アンベール(1819-1900)が修好通商条約の締結を目的とした遣日使節団長として来日し、約10ケ月間滞在する中で集めた資料をもとに、帰国後フランスで出版したものである。 碩学の人アンベールは、日本の文化や政治制度、あるいは京都の事情などを紹介している。皇室と徳川幕府の関係が歴史的に書かれたくだりには、1626(元和3)年に三代将軍家光が帝(後水尾天皇)への謁見のために上洛して、皇室に敬意を表したことは、家康以来、磐石でなかった幕府体制を確固たるものとしたと記述している。同時に帝にとっては、家光が公の場で膝まづいたことによって、自らがこの国の代表者であることを知らしめるための行事であったことも解説している。 アンベールはさらに、都(京都)を「神の文化」の地として、地理や自然環境を述べるとともに、民衆、僧侶、神官の生活や習慣を書き綴り、約130年前の京都を彷佛とさせている。 |
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