仮名垣魯文著 『童絵解万国噺』

文久1(1861)年

 書名を「おさなえときばんこくばなし」と読む。魯文は幕末から明治初期に戯作者として活躍した著名な人物で、本名は野崎文蔵、江戸の出身で、本書の他に「西洋道中膝栗毛」などの作品がある。本書の序文によれば、魏源が大成した「海国図志」などをもとにして、その他「亜墨利加一統志」を参考に本書を戯作して、内容は婦女子にもわかりやすく絵(一孟斎芳虎)を入れ仮名書にして仕上げた等と述べている。
 本書のあらすじは、スペイン王イサベラにコロン(閤龍)が請願して新大陸を発見したことに始まり、やがて英国が統治して苛政を行なったが、ワシントンがあらわれて独立を達成し建国を果たした経過を、幾人かの架空人物や妖怪等を登場させて、興味深く構成している。
 それ故本書は、合衆国建国の経過を舞台とした稗史・小説の類といえる。

展示目録 『西洋との出会い』 より

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