大槻玄沢著 『環海異聞』

文化4(1807)年

  大槻玄沢は陸中 (岩手県) 出身の蘭学者。 名は茂質、 磐水と号した。 安永7年 (1778)、 江戸で杉田玄白にオランダ医学、 翌年には前野良沢にオランダ語を学んでいる。 彼は天明8年 (1788) に 『蘭学階梯』 を著わし、 文化8年 (1811) に幕府の天文台に勤務、 蘭書の翻訳に従事している。
  本書は玄沢が著わした漂流記で、 彼が仕えた仙台藩の船員津太夫らが回漕中、 暴風雨のためロシア領に漂着、 ナーツカ、 ヤコーツカ、 イルコーツカ、 ペトルブルカなどロシア各地をめぐり、 国王に謁見し、 レザノフ使節と共に帰国するまでの顛末をまとめたものである。 本文中、 漂流民の帰路を示した地図や衣服などの絵図を多く収め、 理解を容易にしている。 なお、 漂流民が帰国の際、 世界地図を受け取り幕府に献じたことは、 地図史上特に興味深い。

展示目録 『日本の国際化を進めた50冊』 より

   資料ID:092629, 092630, 092631, 092632, 092633(書誌詳細画面へ接続)

   資料ID:129673, 129674, 129675, 129676, 129677(書誌詳細画面へ接続)


        
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