13先スペイン期アメリカ地中海の交流に関する考古学的研究定や石器組成について他の遺跡との比較をすることで、ラスベガス遺跡における生業や遺跡の性格についてより詳細に解明することができると考えている。(2)博物館活動の成果報告本プロジェクトの考古学と並んでもう一つの柱は、博物館学的な手法を用いた教育普及活動である。発掘を始めた二〇一四年以来、調査終了時には毎回地域住民を対象に調査報告会を開催し、写真展や遺跡見学会なども行ってきた。また、これらに平行して住民のアンケート調査やワークショップを開催している。調査成果を可視化し共有化することで、住民の意識を向上させ、住民主体による文化財の保護と活用、さらには学術成果を地域へ直接的間接的に還元する文化財ガバナンスの研究でもある。二〇一七年までの調査で、住民からのアンケート結果などを踏まえ、おおむね三つのテーマで進めることができた。a.調査報告会・写真展二〇一六年、ティエラブランカ地区住民を対象に調査報告会とグループワーク、遺跡見学会を実施。京都外国語大学とプロジェクトの概要を紹介する写真展も同時開催し好評だった。住民の参加も平均五〇名を越えるようになり、こうした活動が住民の参加意識を高めることに効果があることがわかる。b.児童向け考古学ワークショップ「子供向けのワークショップ開催」の要望を小学校から受けて企画した。遺跡見学終了後、児童は「昔のティエラブランカ村」と題して、先住民の暮らしや当時のラスベガス遺跡を想像した絵を描いた。その絵は調査報告会の際に展示した。c.ティエラブランカ地区および周辺の地区住民を対象としたワークショップおもなテーマは、コミュニティ・ミュージアムづくりと地域開発、文化財保護と活用ネットワークづくりである。コミュニティ・ミュージアムづくりについては、博物館やコミュニティ・ミュージアムに関するワークショップを経てマティグアス市長の支援もあり実現に向けた活動につなげられている。一方、フィールドミュージアム活動については、二〇一九年三月実施のワークショップにおいて「ティエラブランカ観光開発」をテーマにグループワークを実施した。その設問と結果は以下のとおりである。「設問1 観光開発についてどう思いますか?」図4 ラスベガス遺跡測量図
元のページ ../index.html#23