3京都外国語大学ラテンアメリカ研究所創立四十周年に寄せてながらも現在まで継続しています。この時期、二〇一一年に在京都ニカラグア名誉総領事館(森田嘉一名誉総領事)、二〇一五年に在京都グアテマラ名誉領事館(横山卓哉名誉領事)が大学内に開設されました。また京都ラテンアメリカ文化協会(森田嘉一会長)は京都外国語大学に事務局を置く社会人、学生、法人を会員とするラテンアメリカとの親睦団体ですが、従来の京都メキシコ文化協会と京都ブラジル文化協会が合流して、二〇一二年に新たに設立されました。以上のようにこの時期は、大垣貴志郎所長(二〇〇一-二〇一六年)の下で研究体制が整備され、さまざまな活動が展開される飛躍の時期となりました。3 京都外国語大学ラテンアメリカ研究所(IELAK)の時代(二〇一六年-)京都ラテンアメリカ研究所から一五年を経て、二〇一六年四月から研究所の名称が京都外国語大学ラテンアメリカ研究所(IELAK)に変更されました。二〇一六年六月四日・五日、日本ラテンアメリカ学会が京都外国語大学で開催され、分科会においてニカラグア・プロジェクトの成果が報告されました。共同研究ニカラグア・プロジェクトは二〇一七年から「考古学博物館学によるニカラグア・カリブ海地域古代社会の再検討―アメリカ地中海文化圏における実践的研究―」という課題の新たなプロジェクトに発展し、ニカラグア大西洋岸地域に対象地域を広げ、他のカリブ海地域との繋がりを視野において考古学調査を開始しています。この研究も日本私立学校振興、共済事業団の研究助成を受け、さらに「中米の古代パンアメリカンハイウェイがつなぐ南北交流の研究―交流の道・足・物を考古学から読み解き地域社会へ還元する―」という課題で二〇二三年まで継続することになっています。二〇一七年六月三十日には学園創立七〇周年記念行事として研究所主催の「知りたい!ラテンアメリカ―大使による市民講座―」が七ヵ国の駐日ラテンアメリカ大使(メキシコ、キューバ、グアテマラ、コスタリカ、ペルー、ブラジル、アルゼンチン)と外務省高瀬寧中南米局長を招いて開催されました。このシンポジウムはラテンアメリカ大使自らが自国の歴史や魅力、課題などを一般向けに語りかけるという主旨の市民講座で、とくに学生にとっては大使と接する貴重な機会になったのではないかと思います。二〇一七年末に日本語とスペイン語(一部ポルトガル語)対訳の報告書が発行されました。一方、この年の十一月十一日-十三日には同じく学園創立七十周年記念企画として研究所主催の「古典期から後古典期への移行過程におけるマヤ王権:断絶か変容か」と銘打った国際シンポジウムが開催されました。パネリストは日本、フランス、米国、イギリス、スペイン、ポーランド、デンマーク、メキシコ、グアテマラの九ヵ国の研究者に及んでいます。このシンポジウムは前記の大使による市民向けのシンポジウムとは異なり、世界のマヤ学の研究者が一堂に会したきわめて専門性の高いものとなりました。二〇一八年に日本語とスペイン語、英語対訳の報告書が発行されています。IELAKと私一九八一年に京都外国語大学の専任講師となって以来、退官までメキシコ研究センター、京都ラテンアメリカ研究所、IELAKを常に研究の拠り所として考えてきました。恵まれた研究設備、研究環境に加えて、研究所での研究仲間、そして研究所活動全体を裏から支えてこられた研究所スタッフとの対話や情報交換が何物にも代えがたい貴重な時間でした。皆様に改めて感謝申し上げます。図らずも二〇一六年から二年間、大垣所長の後を継いで所長を務めました。研究所のプロジェクトのなかでとくに印象に残っているのは、ニカラグア・プロジェクトによる二〇一四年のニカラグアでの調査旅行でした。このプロジェクトでは南博史教授によるマタガルパ県マティグアス郡での発掘調査と並行してこの地域の社会調査に従事し、マティグアス郡庁舎に日参して
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