〔Societas Jesu〕
Materials concerning Japan

『日本関係・イエズス会文書 第4文書』

  第1文書から第4文書からなるこの古文書は、イエズス会士によって16、7世紀に書かれた日本に関する原文書で、ポルトガル南部で発見されていたものを1975(昭和50)年の4月から本学図書館が収蔵している。

 第4文書は、「1623 年6 月10 日付、米沢、若松、最上地方に関するジョアン・マテウス(アダミ)の布教報告書」である。イタリア出身のジョヴァンニ・マテオ・アダミ(Giovanni Matteo Adami, 1576 / 77-1633 )は1604 年に来日して1614 年に国外追放とされ、1618 年に日本に潜入し、1633 年10 月22 日に長崎において殉教した。この文書はその殉教の10 年前の東北における布教報告書で、迫害や弾圧の実態、さらにはこうした苦難を乗り越えて育ってきた布教の様子を説明している。ローマにあるイエズス会史学研究所の鑑定によれば、この報告書は日本国内で書かれたものであるが、宛名を欠いているところから、アダミの自筆ではなく国内の上長に宛てた報告書の写しである可能性が高いとされている。

 これらの文書は、中国紙が使われたと考えられる第3文書を除き、他の全てが鳥の子和紙の上に墨汁を使ってペンで書かれているが、長い年月を経てきたため虫害も多く見られる。しかし、本学教授であった松田毅一氏(後に名誉教授、故人)、名誉教授川崎桃太氏らによって解題と翻刻、翻訳がなされ、1987年に『日本関係イエズス会原文書』(学校法人京都外国語大学創立四十周年記念)として刊行された。

展示目録 『日本をヨーロッパに紹介した戦国期の宣教師たち』 より


        
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