石橋政方著 『英語箋』

万延2(1861)年

 著者石橋政方は長崎のオランダ通詞の一人で、助次郎と称した。安政6年(1859)アメリカ船ポーハタン号が長崎に寄港した際、石橋政方は他の通詞と一緒に長崎奉行の名で英語研究に従事している。しかし、なおかつ発音等については不十分であって、例えばone ウオン、two トウ、three ティリー、four フォール、five ファイフ、six シックス、seven シーフン、eight エート、nine ナイン、ten テン・・・・・といった発音を付していて多分にオランダ語の影響を受けている。
 本書の構成は、2巻・2冊で、叙・アルファベット・目録につづき本文となる。本文は天文・地理・時令・人倫など22項目にわかれ、言語の項では依頼名字・添字・動字・代名字にわけ、別に日用語法として会話2章をおさめている。
 当時の日本では、日米修好通商条約及びその他の国々との条約が締結され、国際貿易が開始された直後にあたっていた。本書序文の末尾にも「於東武横浜公舎・崎陽石橋政方謹識」なる記述がみられるが、そうした簡単な文言のなかにも新しい時代への息吹が感じられる。

展示目録 『西洋との出会い』 より

   資料ID:104111(書誌詳細画面へ接続)


        
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