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THACKERAY, William M.
"Vanity Fair"
London, 1848
サッカレー 『虚栄の市』
ウィリアム・メイクピース・サッカレー(1811-1863)はイギリスの小説家であり、インドのカル
カッタに生まれた。ケンブリッジ大学を中退し、後にパリで文筆の修行をした。1860年にはコーン
ヒル誌の主筆となったが、1863年12月24日の朝、心臓病で永眠した。彼は上流社会の生活を詳細、
的確、風刺的に描写した。
『虚栄の市』 はサッカレーの出世作、かつ代表作といわれているもので、1846年1月にBradbury &
Evans社が出版を受諾した。初め 《The Novel without a hero : pen and pencil sketches of English
society》 という表題で、月に一冊の分冊出版という条件であったが、サッカレーの都合で遅れ、
1847年1月から1848年7月にわたり、 《Vanity Fair》 という表題で黄表紙の20分冊となって発表さ
れることとなった。草稿も全面的に書き換えや書き足しが施されたといわれている。本書はその初版
本である。
この作品は裕福な商人の娘であるアミーリア(Amelia)と低い身分であるが才知に優れたレベッカ
(Rebecca)という親しい二人の女性の人生の浮沈と性格の対照を扱った小説である。やや類型的で
説教的であるのが欠点とされているが、1840年代において本格的近代小説の形をとっていることは
注目されている。
原寸 21.9×13.1cm
『GAIDAI BIBLIOTHECA』 161号より |