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DICKENS, Charles
"The Posthumous Papers of the Pickwick Club"
London, 1837
ディケンズ 『ピックウィック・ペイパース』
チャールズ・ディケンズ(1812〜1870)は、イギリス南岸のポートシー郊外に海軍経理部の書
記の子として生まれた。間もなく一家はロンドンに出たが、彼の少年時代に家計が悪化し靴墨工場で
働いて収入を得たという。この経験が、小説家としての人物形成に影響を与えたといわれている。
ディケンズが英国最大の小説家として文学史上に名を残すようになったのは、彼のすぐれた創造
性や、機知とユーモア、さらには哀感に富んだ描写にある。そして、作者ディケンズは常に大衆の
味方となり、自分の経験をよりどころとして、作中の人物として生きているのである。
《 The Posthumous Papers of the Pickwick Club,edited by Boz, 1836-1837 》通称 『Pickwick
Papers』 は、ディケンズの最初の本格的長編で、これによってディケンズは彼のペンネーム“ Boz ”
と共に、一躍、有名作家となった。この作品は、1836年4月から翌年11月にわたり、分冊で発表さ
れ、挿絵は漫画家の Robert Seymour が描いた。しかし、Seymour の自殺後は Buss や Browne(Phiz)
という人物がこれに代わった。
登場人物は約300名にのぼるが、ピックウィック・クラブ(Pickwick Club)という奇妙なクラブの
会長 Pickwick 氏を中心に、Tupman 、Snodgrass 、Winkie の4 人の会員が、通信部を組織して旅に
出て、旅先の見聞や遭遇した事件をクラブに報告した記録形式の旅行記で、愉快な事件が次々と展
開する。
本書は分冊をまとめて1837年にロンドンで出版されたもので、本学図書館にはこの初版本の完
全なセットが所蔵されている。(写真はその一部)
『GAIDAI BIBLIOTHECA』 157号より |