STEVENSON, Robert L. B.
"Treasure Island"
London, 1883

スティーブンソン 『宝島』(初版)

 ロバート・ルイス・スティーブンソン (Robert Louis Balfour STEVENSON,1850- 1894) はイギリスのエディンバラに生まれ、同地の大 学で工学を修めた後、法科に移り弁護士の資格 を得た。幼少の頃より病弱で、保養のためにフ ランスなどを旅行して 『内陸旅行』 (An Island Voyage)、 『旅はろばを連れて』 (Travels with a Donkey)等の紀行文を書いた。パリで知り合 ったアメリカ人女性と紆余曲折の末にアメリカ で結婚し、帰国後 『自殺クラブ』 (The Suicide Club)等の短編集や 『新アラビア夜話』 (The New Arabian Nights)、そして本書を出版して 名声を確立した。その後、療養のためにアメリ カに渡り、さらにサモア島で定住したが、5 年 後に急死した。上記のほかにも優れた作品を多 数残し、なかでも善悪の二重人格を扱った 『ジ キル博士とハイド氏』 (Dr.Jekyll and Mr.Hyde) と童謡集 『歌のお庭』 (A Child's Garden of Verses)は傑作といわれている。
 結婚してスコットランドに住んでいる頃、妻 の連れ子を楽しませるために1 枚の地図を書き、 それに「宝島」と名を付けて、この地図から浮 かんだ場面や人物を物語にして、毎日1 章ずつ 書いては子供に読んで聞かせた。後にこの物 語が 『船の料理番、またの名、宝島』 (The Sea Cook or Treasure Island)のタイトルで 少年雑誌で連載されるようになった。雑誌連載 中はあまり評判にならなかったが、1883 年の 12 月に単行本として出版されると大変な人気 を呼び、少年少女達には勿論のこと、あらゆる 年齢層に受け入れられて世界中で愛読されるよ うになった。

『GAIDAI BIBLIOTHECA』 156号より


        
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