"Hansel and Gretel : and other stories"
by the brothers Grimm
Illustrated by Kay Nielsen
New York, [1925]

『ヘンゼルとグレーテル』より

  ある飢餓の年、少年へンゼルと仲よしの妹グレーテルは悪い継母によって、口減らしのために深い森に置き去りにされた。二人は木立の間を歩き回るうちに、ケーキとパンで作られた家をみつけた。お腹をすかせ、疲れきった二人はその家に一歩、一歩と近づいていく。中にこわい魔女が待ち受けているとも知らずに……。
 この絵は、グリム童話「ヘンゼルとグレーテル」をデンマーク人で、コペンハーゲン生れのケイ・ニールセン(1886-1957)が描いた挿絵である。彼は、この絵の他に本書の中で「漁夫とその妻の話」など22のグリム童話に幻想的な絵を描いている。また、ヨーロッパ各地やアメリカでアンデルセンなどのおとぎ話の本に絵筆を入れる一方、舞台の背景画家としても才能を発揮した。
 なお、魔女にとらわれたへンゼルとグレーテルはやっとのことで逃げだし、無事に家にたどりついた。その頃すでに継母は亡く、優しい父親とともに幸せに暮すことができたとさ。

『GAIDAI BIBLIOTHECA』 107号より


        
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