――第11回開催記録――
 
  フォーラム 「はんなり、着物文化を世界に発信」
 
 日 時:平成21(2009)年11月2日(月) 午後2:00~午後4:30
 
 場 所:本学図書館 第2閲覧室
 
 内 容: 本学特別講師の坪倉先生には、着物文化についての基調講演をお願いし、6名の学生さんには、着物同好会や茶道部、華道部といった着物と関わりのある部活動での体験などについてご発表いただきました。4名の留学生の方からは、日本の着物について海外ではどう捉えられているか、日本の着物と中国の民族衣装の違いなどについてお話を伺いました。 
 
 発表者と発表内容の要約、感想:
  基調講演:「はんなり、着物文化を世界に発信」
 坪倉 澄子先生(本学『京都文化論』特別講師)
  着物は世界に誇る民族衣装です。着物では、前から見た姿だけでなく、後ろ姿の美しさも大変重要視しています。また着物における色や柄、染めや織りの技術は、長い時間をかけて日本の風土と四季の移り変わりによって育まれてきた日本独自の美意識なのです。着物は、8枚の布(両身頃、両袖、両衽、衿、共衿など)で出来ています。全て直線縫いでコンパクトにたためます。
 着物にもTPOがあり、結婚式には、黒留袖や色留袖、振袖、パーティーには訪問着や付下げを着て、またちょっとしたお出かけには付下げや小紋を、普段着には、紬や御召し、ウールなどを着ます。季節によって袷(10月から5月)や単衣(6月、9月)、薄物(7月、8月)などの衣替えがあります。
 また着物は、リサイクルやリフォームが出来ます。昔から着古した浴衣などは、赤ちゃんのおしめによく使っていました。染め変えもできます。古くなったものは、古裂として小物やカバンやパッチワークなどに使えますし、細く裂いて編んだり、織ったりしてショールなどにリフォームすることもできます。帯をテーブルクロスにリフォームすることもできます。このように捨てるのがもったいないという精神が着物にはあり、環境に優しい衣服であると言えます。
 着物を着ると、洋服を着ているときと違って、動作がしとやかになります。皆さん、着物や着物文化を知ることによって、着物の素晴らしさ、日本文化の素晴らしさを再確認してください。そして着物を実際に着て、日本文化を伝える親善大使として世界へはばたいて、ご活躍されますことを大いに期待しております。
 
  発  表1:「京都と着物と私」
 岡崎 陽子さん(英米語学科4年次生) 津田 知子さん(英米語学科4年次生) 
山本 真巳さん(英米語学科4年次生)
  私達は、週に一度坪倉先生に着物の着付けを習っています。最近は着物を着てお出かけする機会が増えました。京都には、着物に関する催しがたくさんあります。また『着物パスポート』も発行されていて、着物を着て行くと割引や各種特典を受けられる店などが京都市内の地図と共にわかりやすく掲載されていますので、とても便利です。
 私達がよく利用するお店は、アンティーク着物を扱うお店です。祇園などにあります。店内には、着物をはじめ、着物を着るときに使う小物や髪飾りなど素敵な品物が一杯あります。また若い人たちだけでなく、年配の方々にも合う着物がたくさん並べられていますので、是非お立ち寄り下さい。
 最後に図書館には『京の着物はじめ』や『きもの便利帖』などの着物関連の本がたくさんありますので、是非ご覧下さい。
 
  発  表2:「茶の湯の装い」
 柴田 佳織さん(英米語学科4年次生) 清水 佐代さん(英米語学科4年次生)
  茶道を嗜んでいる人は、お稽古の時やお茶会などで着物を正装として着用します。学生の部活動においてもそれは変わりありません。私達が着物を着て部活動している様々な場面をこれから紹介します。茶道部で着物や浴衣を着る大きな行事が夏休みにある合宿と秋のお茶会です。合宿の3日間は、朝から夕食時まで浴衣や着物を着ます。初めは、歩きにくさと袂があることによる手の動かしにくさに戸惑いますが、合宿が終わる頃には、次第に慣れて動きも軽やかになります。10月の学外茶会と11月の外大祭に行われるお茶会には、この日のために用意した着物を身に纏いお茶席に来られたお客様をもてなします。
 また時には、日本語研修プログラムで外大に来られた留学生のための茶道体験の授業で浴衣を着てお手伝いすることもあります。
 
  発  表3:「花と女性」
 坪内 麻弥さん(英米語学科3年次生)
  いけばな発祥の地は、六角堂(烏丸六角東側)です。私達が外大の華道部でお稽古しているのは、この六角堂より発展してきた池坊です。池坊の生け方の様式には、立花、生花、自由花の3つがあります。私達は、まず華道部に入った時には、最初にこの約束事に拘わらず自由に生ける自由花という生け方から習いますので、バラなどの洋花も使います。「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という表現があります。これは、和服を着た美しい女性を表すだけなく、芍薬や牡丹、百合をどの位置から見ると一番綺麗に見えるかということも表しています。
 私達華道部はより多くの方に池坊のいけばなを知ってもらうために、昨年の外大祭から礼式生けというのを始めました。礼式生けは、お客様の前でお花を生けておもてなしをするというものです。
 
  発  表4:「アメリカ人とオーストラリア人が『着物』というものをどう捉えているか」
 ジャック・フリーマンさん(留学生別科、出身地・アメリカ) 
ロク・ハン・レイチェル・リーさん(留学生別科、出身地・オーストラリア)
  私達が着物を初めて見たとき、とても綺麗で素敵だなあと思いました。私達、それぞれの国の友達に着物をどのように捉えているか聞いてまとめてみた結果、大半の人が着物を非常に魅力的で美しい日本の伝統であると考えています。この日本の伝統である着物がこれから先も日本の優れた技術でずっと受け継がれていくと思います。
 
  発  表5:「男性の目から見た着物」
 ハン・ショウショウさん(留学生別科、出身地・中国)
  私が着物姿の女性を見ると、女性が綺麗に見えるなあと感動しました。なぜなら、後ろ姿の女性のうなじがとても艶やかだからです。フランス人の友達に着物姿の女性を見たときの感想を聞いて見ましたが、私と同じことを言っていました。さらに、韓国、アメリカ乃至日本の友達に尋ねたら着物を着ることによって女性は細く見えて、とても魅力的であるという結論をだしました。
 
  発  表6:「日本の着物と中国の民族衣装」
 ライ・ブンシさん(留学生別科、出身地・中国)
  日本の着物は、中国の高校でのオープンキャンパスで初めて着ました。その感動は、今でも忘れられません。着物は、本来は単に「衣服」ですが、明治以降洋服と区別するために「和服」という意味で使われるようになりました。ここで中国のチャイナドレスと比較してみます。チャイナドレスは、お目出たい席にしか着ていけませんが、着物は様々な場面で着ることができます。また柄もチャイナドレスは、鳳凰や龍や孔雀などが多いですが、着物は、花や木など自然にあるものが多いです。