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2025/02/03 16:50:00 「自尊心」や「自己肯定感」について

  • Category学生相談室だより
  • Posted by学生相談室
最近、「自己肯定感」という言葉をよく耳にするようになりました。みなさんの中にも、「自分は自己肯定感が低い」とか、「あの人は自己肯定感が高いから羨ましい」などと思ったことのある人がいるのではないでしょうか。
「自己肯定感」はもともと心理学において昔から研究されてきた「self-esteem」の訳語のひとつです。訳語には他に「自尊心」というものもあり、こちらも心理学ではよく使われています。

ここで、自尊心に関する興味深い記事があるので紹介します。
日本心理学会のHP上で見られる機関誌『心理学ワールド』の87号に掲載されているもので、URLを記しておきます。

https://psych.or.jp/publication/world087/pw07

この記事によると、自尊心は「自己に対する肯定的または否定的な態度や自己価値の感情(feelings of self-worth)のこと」であり、つまり自尊心が高い状態とは自分で自分のことを価値あるものと捉えることができる状態だと言えるでしょう。そして、自尊心には「顕在的自尊心」と「潜在的自尊心」があり、前者は自分自身で意識できるもので、後者は無意識的なものだとされています。

そして、顕在的自尊心が高い人でも、実は潜在的自尊心が低い人がいて、そのような人は心理的な不安定さがあり健康を崩しやすいという研究があるそうです。
このことから、自己肯定感を上げたいと思って、意識的に無理やり自分をほめようとしても、無意識的な部分で自分を認められていなければ、不安定な状態に陥ってしまう可能性があるということが言えそうです。

誰しも、自己肯定感を高めてポジティブに生きたいと願っていると思いますが、無意識的な部分も含めて本当に自分のことを認められるようになるというのは簡単なことではありません。学生のみなさんであれば、授業や部活、サークルやバイトなどでの様々な活動の中で、人と関わりながら、何かをやってみて成功体験を持ち、そしてそれが周囲に認められる体験を少しずつ積み重ねていく中で、自己肯定感は育っていくのではないかと思います。
また、そのプロセスには、自分で自分を見つめることも大切になると思います。学生相談室は、そのための時間と場所を提供することができるので、自己肯定感を高めたいと思うけど中々うまくいかない、というような人はぜひ学生相談室の利用も検討してみてください。

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