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学生相談室だより

2022/02/16 17:00:00 依存するのは良いこと?悪いこと?

  • Category学生相談室だより
  • Posted by学生相談室
 皆さんは「依存」と聞くとどんなことをイメージされるでしょうか。例えば,身の回りでは「あの人は依存心が強い」とか,「○○に依存している」とか見聞きすることが多いかもしれません。他には「依存症」という言葉をイメージされる人もいるかもしれません。あるいは他人に頼り過ぎる人とか,甘えた人だとか,心が弱い人だというイメージもあるのかもしれません。このように「依存」という言葉には,どちらかというとネガティブなイメージをもつ人が多いのではないでしょうか。

 では,依存の反対の言葉は何でしょうか。辞書を開くと,依存の対義語は「自立」のようです。それぞれ真逆の言葉ですが,実はとても興味深い関係にあります。東京大学先端科学技術研究センターの熊谷晋一郎氏は当事者研究と自身も脳性麻痺がある立場から「自立」とは「依存」先を増やすことと論じています。例えば下記のサイトをご覧ください
https://www.ibm.com/blogs/think/jp-ja/mugendai-8758-interview-tojisha-kenkyu/

 
 氏によると,人は意識せずに当たり前のように複数の依存先を利用しているからこそ,自立が可能であると指摘しています。このことは障がいのある人を思い浮かべるとわかりやすいです。障がいのある人にとっては,世の中のありとあらゆるものが障がいのない健常者向けに作られており,移動手段(自力で移動するなど),設備(トイレなど),地域社会(家族以外の誰か)に依存することは簡単ではありません。必然的に親や家族といった人に依存せざるを得なくなります。氏は自立とは,その逆で依存先が多く広がっている状態であると論じています。

 自立するためには複数の依存先が必要ということです。自立と依存の関係は,逆説的な関係といえるようです。それではこの記事のタイトルに戻りたいと思います。依存はいいことなのか,悪いことなのか。ここまで読まれた方はよくわかると思いますが,答えは一概に悪いこととは言い切れない,依存も大事である,ということになります。

 では,「依存」が問題となるときはどんなときでしょうか。それは依存先が極端に少なかったり,ある特定の人・ものに過剰に依存してしまい,それがないとどうしようもなくなっている状態です。比較的に身近な依存の問題は,お酒やたばこです。ある程度たしなむぐらいであれば問題は少ないかもしれません。でも,それを止めようと思ってもやめられないとか,それしか楽しみがないとなると問題になります。それに身体の健康も損ないます。最近では身近な薬物依存としてコーヒーやエナジードリンクによるカフェイン依存が問題視されています。たくさんの量を長い間摂取することでカフェイン中毒になり,最悪の場合は緊急搬送されるケースも報告されています。カフェインは一時的に身体や気持ちを元気させる効果をもちますが,それはよく「元気の前借り」と言われます。問題なのはカフェイン以外で元気を取り戻す方法(依存先)や,カフェインに頼らざるを得ない生活を改善することが大切です。

 人が自立する上では周囲の人や環境(移動手段,設備,制度など)の助けが必要であり,複数の依存先が必要です。この機会に皆さんの周りにどんな依存先があるのかをぜひ振り返ってみてください。本学でいえば,教員や職員,学生相談室や障がい学生支援室も立派な依存先です。皆さんも依存先との付き合い方を今一度振り返ってみて,必要ならぜひ一度ご相談ください。
  • 頼ったり、頼られたり

2022/01/31 13:20:00 いろんな見方を探してみませんか?

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  • Posted by学生相談室
年も明け、1ヶ月ほどが過ぎましたね。みなさんは「もう1ヶ月」と思いますか?それとも「まだ1ヶ月」と思いますか?同じ1ヶ月でもずいぶん印象が違いますね。今回はそんな物事や出来事の見方や捉え方についてのお話です。

例えば、提出物の締め切り日まで「もう〇日しかない」と思うと焦って憂鬱になりがちですが、「まだ〇日もある」と思うと少し気持ちに余裕ができませんか?(時には焦らないといけないときもあるかもしれませんが・・・)。
このように物事の見方や捉え方を変えることを「リフレーミング」といいます。出来事自体は変わらなくてもフレーム(枠組み)を変えることで、その出来事に別の視点や新たな意味を持たせることができます。他人や出来事そのものを変えることは難しいですが、見方や捉え方が変わることによって、物事の感じ方も変わり気持ちが楽になることもありますよ。ここで、リフレーミングの方法の一部を紹介します。

■他の可能性を考えてみる■
挨拶をしたのに返事がなかった…嫌われている…
→たまたま聞こえなかっただけかもしれない。急いでいたのかもしれない。
■確率を考える■
いつも失敗する→3回中2回失敗する(=1回はうまくいく!)
■性格を言い換えてみる■
優柔不断    →   広い視野がある、人の意見を尊重できる
落ち込みやすい →   真面目に考える、物事を深く考える
飽きっぽい   →   好奇心旺盛、チャレンジ精神がある

他にも友人が同じ状況だったらどのように声をかけるか考える、最悪の状況よりはマシだと思う、成長の機会にするなどもあります。決まったやり方や方法はないので、できそうなものを試してみてくださいね。

1人で考えても他の考えが思い浮かばない場合もあるかもしれません。そんなときは人と話すことで考えが整理されたり、新たな視点が生まれたりすることもあります。学生相談室で一緒に考えていくこともできますので、1人で悩まずにご利用くださいね。
  • 捉え方はいろいろ……

2022/01/05 16:20:00 マスク美人・マスクイケメンについて

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  • Posted by学生相談室
コロナ禍によって、以前よりも非常に多くの人がマスクをするようになりました。おそらくみなさんは、「マスク美人」あるいは「マスクイケメン」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
この現象が起きる要因はいろいろあるとは思いますが、ひとつには、隠されている部分に対して、私たちが無意識に自分の見たいもの、あるいは自分の心の中に強く刻まれているものを見ようとするという心の働きによると考えられます。(なお、これについてちゃんとした実験をしたわけではないので、あくまで仮説です。)

マスクをしていると目から上しか見えませんが、私たちは無意識に鼻から下の部分を補って顔を認識していると考えられるのです。そしてその際に、私たちは整ったもの、あるいは自分の好みのものや記憶にあるものを見やすい傾向があります。

また、見ているものを自分にとって良いように見てしまうということだけではなく、悪い方向に物事を認識してしまうこともあります。みなさんも、大きな不安を抱えているときには、何を見ても悲観的に感じてしまうという経験があるのではないでしょうか。

自分が認識していることが実は客観的なものではなくて、自分の心によって色付けされたものかもしれないと考えてみると、ものの見方が変わって面白いかもしれません。

2021/11/29 15:30:00 “現代版:臨死体験”から見える大切なこと

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  • Posted by学生相談室
私事ですが、怪談が好きです。秋の夜長のお供に、よく聞いています。幽霊は信じていませんが(かといって否定する気もありませんが)、想像してドキドキするのが好きなのです。
 先日、興味深い怪談を聞きました。臨死体験の話です。定番は川か花畑ですが、この語り手が行った先には、川も花畑もありませんでした。代わりにバーコードリーダーのような物を持った人がいて、それを額に当てられ、何かのポイントを測られたというのです。そのポイントによって、死後の処遇が決まるそうです。

 さて皆さん、それは一体何のポイントだと思いますか?

…正解は「どれだけ新しい体験をしたか」だそうです。
ちょっと驚きませんか?大体の人は「善行を積んだ回数」とか「どれだけ社会の役に立ったか」という感じを想像したのではないでしょうか。
 でも確かに、価値観が多様化してきている現代では、昔のように簡単に善悪で線引きをすることは難しいでしょう。それに社会の情勢や規範が突然大きく変わるということも、今回コロナ禍でよく分かったと思います。
その点、体験の数は価値観にも社会にも左右されません。また、結果を問わず色んな体験を積み重ねていくことは、自分の世界を広げることにつながります。自分の世界が広がると、物事を見る視点が多様化し、何かに取り組む際の選択肢を増やすことができます。つまり、体験を増やすことは、人生を豊かにするための大切なカギとなるわけです。おそらくこの話の中で重視されているのは、そうやって体験を増やすことで今世をいかに豊かなものにできたか、ということなのでしょう。
 この話が真実かどうかは置いておいて、なかなか現代的でよくできた話だと思いませんか?ちょっとでも興味を持った人は、1週間に1つずつからでいいので、ぜひ新しい体験を増やしてみて下さい。新しい体験をして失敗するのが怖いという人は、失敗してもダメージの少ないような、どうでもいいことから始めてみましょう。もしそれで得することがなくても、損することはありませんし。話の真偽が分かるのは、寿命が尽きるときのお楽しみ、ということで。

2021/10/22 16:30:00 『ブラックエンジン』と『ホワイトエンジン』

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  • Posted by学生相談室
秋学期が始まってからあっという間に10月も終盤になり、秋らしい季節になりましたね。緊急事態宣言も解除されて、対面授業に課外活動、アルバイトなど生活が再び活発に動き出しました。

生活リズムが変わるとき、ロケットスタートで一気に動き出す人、なかなかエンジンがかからず動き出すまでに時間がかかる人、色々ありますが、みなさんはいかがでしょうか?

人を動かす原動力は、大きく分けると2つあると言われていて、それぞれ『ブラックエンジン』と『ホワイトエンジン』と呼ばれています。

ブラックエンジンは「失敗したくない」「あの子には負けたくない」のような“プレッシャー”や“不安”、“悔しさ”が燃料になります。爆発的なエネルギーをもたらしてくれますが、ずっと使っていると疲れてしまいます。

もう一つのホワイトエンジンは“楽しい”、“気持ちいい”が燃料になります。心地よいので長く続けることができますが、毎日の生活はこれだけでやっていくことはできません(勉強にしろ、アルバイトにしろ、時に我慢や踏ん張りが必要ですよね…)。

やる気を出して、何かを成し遂げるには、ブラックエンジンとホワイトエンジンの両方をバランスよく使うことがポイントです。やる気がわいてこない時にはエンジンのバランスを見直し、使い分けを意識してみてください。

そして何よりエンジンにはメンテナンスが大切です。疲れを感じたらきちんとお休みを取りましょう。

「今の自分はバランスが取れているのかな…」、「どうしたら上手にお休みできるかな…」迷う時には学生相談室までお気軽にどうぞ。

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