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ブラジルポルトガル語学科ブログ RSS

2013/05/14 11:50:00 フルミネンセ連邦大学の恩師との絆

  • Categoryお知らせ
  • Posted by住田育法
留学のためブラジルのリオに降り立って、39年5か月が経ちました。ブラジル国フルミネンセ連邦大学(以下、UFFと略す)との交流協定が結ばれ、日本国際教育協会の派遣留学生として1973年12月26日に羽田を出発、アンカレッジ、ロス、リマ経由で、翌27日午前8時過ぎにリオのガレオン空港に到着したのです。このリオで、来年はサッカーのW杯、3年後には夏季オリンピックが開催されます。

UFF大学院文学部のマクシミアーノ・カルヴァーリョ・イ・シルヴァ教授の指導により「ブラジル語法」の面からポルトガル語の弱勢人称代名詞の位置の問題について研究し、言語に表われたブラジルのナショナリズムを裏付けました。帰国後、このテーマについて修士論文(1975年)を提出し、ブラジルの文化的ナショナリズム台頭いちじるしい19世紀を強く意識した視座を持つことになります。

留学のとき、シルヴァ先生が48歳、私が25歳でした。ちょうど39年まえの留学中の4月25日(1974年)、ポルトガルで「カーネーション革命」または「リスボンの春」と呼ばれる軍事クーデターが起こり、カモンイス研究で知られるシルヴァ先生のポルトガルへの研究旅行が中止となりました。先生は私に、「住田、ポルトガルへ行かなくなったので、ブラジルで日本人のきみを指導する」とおっしゃって、通常の授業に加えて、本格的な論文指導を受ける機会を得たのです。

シルヴァ先生は1984年10月に本学で集中講義を行うため来日しました。その後、私がリオを訪問する際に出会いを重ね、UFF文学部名誉教授(1998年)になられた今も、交流は続いています。この7月5日、先生は87歳の誕生日を迎えます。
  • ニテロイ現代美術館(MAC)からリオを望んで  2012年8月撮影 ニテロイ現代美術館(MAC)からリオを望んで  2012年8月撮影
  • 85歳の誕生日(2011年)に奥様と MAC前にて 85歳の誕生日(2011年)に奥様と MAC前にて
  • 1974年UFF留学中の下宿前のニテロイ・ポルトガル・クラブ 2010年撮影 1974年UFF留学中の下宿前のニテロイ・ポルトガル・クラブ 2010年撮影

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