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ブラジルポルトガル語学科ブログ RSS

2025/02/28 15:30:00 KUFSでの思い出(3)―加々美愛マリアンジェラさん(2009年度卒)

  • Category卒業生の今
  • Posted byペドロ・アイレス
本学科卒業生の加々美愛マリアンジェラさんから、「KUFSでの思い出(3)」をご寄稿いただきました(シリーズ最終回)。

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現在、「愛 マリアンジェラ」という名前で「ポルトガル語発音コンサルタント」を名乗り、ブラジル音楽専門のポルトガル語の発音の先生をしています。言語学(音声学)の面から音楽にアプローチし、「言葉のリズムと音楽のリズムをいかに融合させるか」ということを教えています。

俳優の勉強の一環で、中学生の頃から日本語の音声学を学んでいました。それが、彌永史郎先生や村松英理子先生の授業で、ポルトガル語にまで知識の幅が増長しました。これが私の「始まり」です。

私は、「日本における、ポルトガル語とブラジル音楽の発展」を目指しています。住田育法先生が「私たち日本人、日本に居る者が、日本でポルトガル語を広めていかないといけない」と主張なさっていたことがありました。私たちにはその責任があるのだと強く共感し、私が生きていく上での軸となりました。

2016年には、母と共著で『日常ポルトガル語会話 ネイティブ表現』という書籍を、語研という出版社から出版しました。KUFSの書店にも並んでるといいな、とよく考えます。
Kindle (電子書籍)でも、いくつか本を出版しました。ブラジルやポルトガル語に関するエピソード集、ボサノバの歌い方解説本、会話における発音解説など、今後も色々と出版する予定です。

個人レッスンや zoom ワークショップの他、YouTube で「ポルトガル語の発音の秘訣」を解説しています。日本人の「なぜ?」「よく分からない」にフォーカスを当て、あまり知られていないポルトガル語の発音の知識を言語学的な面から紹介しています。
「こんな解説、初めて聞いた」「ずっと疑問だったことをようやく理解できた」と、大変好評です。KUFSで基礎から学んだ文法、大学でしか経験できないようなイベント、先生方がお話ししてくださった興味深いエピソードなどが私の土台にあります。これらが、私の動画をより魅力的に仕上げてくれています。

入学当初、1号館の教室で「これが私の生きる道なんだ」と感じた直感は、20年経った現在、発揮し始めています。私がポルトガル語を話せなかったのも、「日本語話者目線の解説ができるようになるため」だったのではないかと思っています。

私はKUFSで、人生で最も価値のある時間を過ごしました。私を育ててくれてありがとうという気持ちでいっぱいです。
京都外国語大学の卒業生であることを、大変誇りに思っています。
  • 著書
  • Youtube動画(200本以上)

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