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ブラジルポルトガル語学科ブログ RSS

2020/08/25 08:50:00 ポルトガル語圏の食文化(3)

  • Categoryポルトガルのニュース
  • Posted by住田 育法
 真夏の果物、イチジクの話です。
 田舎育ちの筆者は、お盆のころ、早朝のもぎたてのイチジクを食べるのが好きでした。
 16世紀にポルトガルの宣教師が日本に来たとき、彼らは日本の柿をイチジクと思ったようです。
 1603年刊行の長崎版日葡辞書≪VOCABVLARIO DA LINGOA DE JAPAM≫の邦訳版(『邦訳日葡辞書』1980年、岩波書店)を紹介しましょう。
 Caqi, カキ(柿)林檎に似ている日本の無花果(いちじく) *訳者注) 原文はFigos de Iapão. Figoは無花果なので、これに‘日本の’という限定をつけて‘柿’にあてたもの。(略)ロドリゲスの日本教会史によれば、わが国(日本)の干し柿が南欧の無花果に似ているので、最初のポルトガル人たちが‘柿’をfigoと呼んだのであろうという。(全訳日葡辞書、96ページ)
 イチジクは干す以外に、イチゴやアンズのようにジャムにすると良いですね。

  • コインブラのホテルの部屋でイチジクを食す。
  • ポルトの市場に並ぶイチジク
  • ポルトの市場のイチジク

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