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ブラジルポルトガル語学科ブログ RSS

2019/06/13 11:40:00 ケペル木村さんがやって来た!

  • Categoryブラジル紹介
  • Posted by住田 育法
 音楽ライターであり演奏家のケペル木村さん (写真) が京都にやって来ました。
 ケペルさんは、6月12日 (水) 午後18時から「ブラジル音楽におけるトルコ―アラブ音楽の影響―」と題して、ブラジル音楽の時空を超えたグローバルな事情を打楽器の演奏を交えて紹介しました。

 以下が配布されたパンフレットの言葉です。
 京都外国語大学ラテンアメリカ研究所主催第18回ラテンアメリカ教養講座
 民族楽器の奏でるラテンアメリカ文化 
 ブラジルで現在絶大な人気を誇るフォホーという大衆音楽で大事な役割のザブンバという太鼓のルーツを調べていたら、アラブやトルコの音楽にたどり着きました。そんなザブンバの演奏法やリズムパターン、そしてブラジル北東部の豊かな音楽をご紹介します。

 名前はブラジル人のようですが、ケペルさんは東京生まれの日本人です。1986年にはじめてブラジルを訪問、3カ月の滞在後に月刊『Latina』編集部に入社して、編集・執筆を担当しました。21世紀の2008年から2017年まで有名な浅草サンバカーニバルの審査員を務めていました。昨年2018年には17年間ブラジルのフォホーという音楽を演奏してきたことが認められ、サンパウロのSESC (Serviço Social do Comércio: ブラジル商業連盟に属する社団法人社会サービス連盟) からケペル木村さんのバンドが招待されました。そのとき、サンパウロ州で開催された日本移民110周年記念イベントのコンサートが大絶賛を得て、一躍、ブラジル音楽の地でその名を知られることになったそうです。
 今回の講座では、ブラジルの打楽器ザブンバが、ローマ帝国前後のトルコ地域を起源として、西には、スペインやポルトガル、さらには新大陸のブラジルなどへ、東には、シルクロードを通って中国に達し、雅楽を生んだという説が、ケペル木村さんの永い音楽生活の体験に基づいて紹介され、参加者の知的好奇心を満足させました。
 ケペル木村さんの音楽活動は関西でも広く知られているため、171教室には110名を超える参加者が集い (写真) 太鼓の音と愉快な説明に聞き入りました。
 配布のレジュメによると、ケペルさんは、音楽ライターとして『ミルトン・ナシメント/トラヴェッシア』(DU BOOKS) や『ムジカ・ロコムンド 1 & 2』(アスペクト) など10冊以上を共著、国内盤CDの解説も数多く執筆しています。ブラジル人音楽家との親交もあつく、エギベルト・ジスモンチジョアン・ドナートミルトン・ナシメントイヴァン・リンストニーニョ・オルタジョイスらと永年にわたる交流を続けています。
  • 音楽ライターのケペル木村さんが本学に登場!
  • ザブンバを叩くケペルさんとトライアングルを奏でるブラジリアンパーカッション制作者坂東さん。
  • ブラジルの国旗、ペルナンブコ州の旗、そして南米の地図をバックに掲げて、ケペルさん講師の171教室に110名以上集まり、ブラジル音楽ファンの皆さんは熱心に楽しいおしゃべりに聞き入りました。

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