2019/03/19 11:50:00 ポルトガル語圏研究のすすめ(2)
ポルトガルのニュース
住田 育法
世界に展開するポルトガル語圏のスタート地点ポルトガルを学生の皆さんが学ぶための重要文献を紹介しましょう。それは以下のポルトガル語からの翻訳の3分冊 (写真) です。
原著者―A. H. デ・オリヴェイラ・マルケス 訳者代表―金七紀男『世界の教科書=歴史 ポルトガル』3分冊、1981年、ほるぷ出版 (東京都新宿区新宿2-19-13)。
ちょうど今から45年前の1974年4月25日にポルトガルで起こった革命「カーネーション革命」を挟んで版を重ねたA. H. de Oliveira Marques著História de Portugal (写真) 2分冊が原本です。
ポルトガル語で次のように説明されています。第13版では3分冊になったと。
História de Portugal. 3 vols., Lisboa, Editorial Presença, 13.ª ed., corrigida e actualizada, 1997-98.
この原本の評判になった和訳3分冊も、「カーネーション革命時代」を代表する原本2分冊も、筆者の研究室にあります。
在室のときは、学生の皆さんの訪問をいつでも歓迎します。
さて今回も参考文献の目次を紹介します。きっと、学生の皆さんのキーワードの作成に役立つことでしょう。
世界の教科書 ポルトガル: 1
目次
序論 ポルトガルの源流
1. 自然環境/2. 政治集団
一. ポルトガルの建国
1. 北のキリスト教世界/2. 南のイスラム世界/3. レコンキスタと南北統一
二. 封建時代
1. 中世末期の構造/2. 危機/3. 政治
三. 海外進出時代の夜明け
1. 発明と必要/2. 「発見」の航海/3. 初期の成果
四. ルネサンス国家
1. 危機の反響/2. 人文主義, ルネサンス, 宗教改革/3.政治的進展
五. ポルトガル帝国の勃興
1. 発見と征服/2. 帝国の組織/3. 内外の諸問題
世界の教科書 ポルトガル: 2
六. 絶頂と衰退
1. 近代国家の構造/2. 半島統一/3. 独立回復とその結果/
七. ポルトガル海洋帝国
1. 東洋/2. ブラジル/3. 大西洋諸島とアフリカ
八. 絶対主義と啓蒙主義
1. 構造/2. 啓蒙主義/3. 主な政治の動き
九. ブラジル
1. ブラジル―ポルトガル/2. 植民地から国家へ/3. その他の植民地
十. 立憲王制
1. 過去の構造と新しい秩序/2. 政治/3. 主な事件
世界の教科書 ポルトガル: 3
十一. アフリカ
1. 探検と植民/2.海外領の組織/3. 政治的事件
十二. 第一共和制
1, 主な課題/2. イデオロギーと政治構造/3. 主な政治の動き
十三. 「新国家」体制
1. ポルトガルのファシズム/2. 20世紀中葉のポルトガル/3. 主な政治的事件
十四. 20世紀の海外領
1. 政策/2. 和平から独立への展望/20世紀中葉の海外領
紹介している3分冊が出版されて38年が経ちました。21世紀となったいまポルトガル語圏を眺めると、アジアのポルトガル語圏東ティモールが独立し、大航海時代からの貿易と布教の拠点マカオが中国に返還されて20周年目を迎えました。南米のブラジルはBRICSの1国として経済的な跳躍を目指しています。アフリカのポルトガル語圏 6 ヵ国もグローバルな民主国家となりました。
変化の中にあって、研究のための皆さんのキーワードを探すためにも、高く評価されている「参考文献」をまず丁寧に読み、21世紀に発表されている新しい「参考文献」に向けて知的な歩みを続けてください。
そのために、私は皆さんにいつも、ポルトガル語圏への留学を勧めています。
原著者―A. H. デ・オリヴェイラ・マルケス 訳者代表―金七紀男『世界の教科書=歴史 ポルトガル』3分冊、1981年、ほるぷ出版 (東京都新宿区新宿2-19-13)。
ちょうど今から45年前の1974年4月25日にポルトガルで起こった革命「カーネーション革命」を挟んで版を重ねたA. H. de Oliveira Marques著História de Portugal (写真) 2分冊が原本です。
ポルトガル語で次のように説明されています。第13版では3分冊になったと。
História de Portugal. 3 vols., Lisboa, Editorial Presença, 13.ª ed., corrigida e actualizada, 1997-98.
この原本の評判になった和訳3分冊も、「カーネーション革命時代」を代表する原本2分冊も、筆者の研究室にあります。
在室のときは、学生の皆さんの訪問をいつでも歓迎します。
さて今回も参考文献の目次を紹介します。きっと、学生の皆さんのキーワードの作成に役立つことでしょう。
世界の教科書 ポルトガル: 1
目次
序論 ポルトガルの源流
1. 自然環境/2. 政治集団
一. ポルトガルの建国
1. 北のキリスト教世界/2. 南のイスラム世界/3. レコンキスタと南北統一
二. 封建時代
1. 中世末期の構造/2. 危機/3. 政治
三. 海外進出時代の夜明け
1. 発明と必要/2. 「発見」の航海/3. 初期の成果
四. ルネサンス国家
1. 危機の反響/2. 人文主義, ルネサンス, 宗教改革/3.政治的進展
五. ポルトガル帝国の勃興
1. 発見と征服/2. 帝国の組織/3. 内外の諸問題
世界の教科書 ポルトガル: 2
六. 絶頂と衰退
1. 近代国家の構造/2. 半島統一/3. 独立回復とその結果/
七. ポルトガル海洋帝国
1. 東洋/2. ブラジル/3. 大西洋諸島とアフリカ
八. 絶対主義と啓蒙主義
1. 構造/2. 啓蒙主義/3. 主な政治の動き
九. ブラジル
1. ブラジル―ポルトガル/2. 植民地から国家へ/3. その他の植民地
十. 立憲王制
1. 過去の構造と新しい秩序/2. 政治/3. 主な事件
世界の教科書 ポルトガル: 3
十一. アフリカ
1. 探検と植民/2.海外領の組織/3. 政治的事件
十二. 第一共和制
1, 主な課題/2. イデオロギーと政治構造/3. 主な政治の動き
十三. 「新国家」体制
1. ポルトガルのファシズム/2. 20世紀中葉のポルトガル/3. 主な政治的事件
十四. 20世紀の海外領
1. 政策/2. 和平から独立への展望/20世紀中葉の海外領
紹介している3分冊が出版されて38年が経ちました。21世紀となったいまポルトガル語圏を眺めると、アジアのポルトガル語圏東ティモールが独立し、大航海時代からの貿易と布教の拠点マカオが中国に返還されて20周年目を迎えました。南米のブラジルはBRICSの1国として経済的な跳躍を目指しています。アフリカのポルトガル語圏 6 ヵ国もグローバルな民主国家となりました。
変化の中にあって、研究のための皆さんのキーワードを探すためにも、高く評価されている「参考文献」をまず丁寧に読み、21世紀に発表されている新しい「参考文献」に向けて知的な歩みを続けてください。
そのために、私は皆さんにいつも、ポルトガル語圏への留学を勧めています。
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金七紀男編訳A.H.デ・オリヴェイラ・マルケス著História de Portugal『世界の教科書 ポルトガル』3分冊。
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A.H.デ・オリヴェイラ・マルケス著のHistória de Portugalのポルトガル語版。
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12世紀にサンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂をモデルに建造されたコインブラの大聖堂。2018年8月筆者撮影。