お知らせ
2023/04/14 18:00:00 本学科の教員3名が編集・一部翻訳した『ブラジル文学傑作短篇集』が刊行
- お知らせ
- フェリッペ・モッタ/岐部雅之
昨年(2022年)、ブラジルは独立200周年を迎えました。
本学科では節目となる年に向けて2021年春に教員3名と学外研究者2名による共同研究会を発足させ、翻訳と研究を重ねながら、このたびブラジル現代文学コレクションの一冊として『ブラジル文学傑作短篇集』(岐部雅之編集、水声社)を刊行しました。
文学は人間の生き方を扱うことから、取り上げられるテーマも実に多種多様です。
身近なところで言えば、家族や子どもをはじめ、恋愛と結婚、嫉妬、死などが挙げられますし、ブラジル文学ではそれらに人種や階級格差の問題等が絡んできます。
本短篇集には、20世紀に活躍した作家6名の手による計12篇の作品が収められています。書かれた当時の時代を映し出す鏡としての面もある各作品を読めば、ブラジルが今もなお直面する諸問題の歴史を考える参考になるかもしれませんし、現代の価値観との違いから、わずか100年ほどで大きく変化する社会の姿を感じられると思います。
新訳も含まれていますが、多くは本邦初訳です。
ブラジル文学への入口として、「知られざる名作」が揃う短篇集を手に取ってみませんか。
本書は学内共同研究「ブラジル短編小説アンソロジーを編む―20世紀ブラジル社会の再構築の試み」(2021年度~2022年度)の成果のひとつです。刊行に際して、国際言語平和研究所から出版助成を受けました。この場をお借りして感謝申し上げます。
学科教員が担当したのは以下のとおりです。
●伊藤秋仁教授
オリージェネス・レッサ「慰問」
マルケス・ヘベーロ「扉を開けてくれたステラ」
●岐部雅之講師
アニーバル・マシャード「タチという名の少女」
ジョズエ・モンテロ「明かりの消えた人生」
オリージェネス・レッサ「エスペランサ・フットボールクラブ」
マルケス・ヘベーロ「嘘の顛末」
訳者あとがき
●フェリッペ・モッタ講師
リジア・ファグンジス・テーリス「肩に手が……」
アニーバル・マシャード「サンバガールの死」
≪書誌情報≫
書名:ブラジル文学傑作短篇集
編者:岐部雅之
訳者:伊藤秋仁、岐部雅之、フェリッペ・モッタ ほか
出版社:水声社
発行日:2023年3月30日
体裁:ハードカバー、207頁
ISBN:978-4-8010-0721-5
定価:2000円+税
本学科では節目となる年に向けて2021年春に教員3名と学外研究者2名による共同研究会を発足させ、翻訳と研究を重ねながら、このたびブラジル現代文学コレクションの一冊として『ブラジル文学傑作短篇集』(岐部雅之編集、水声社)を刊行しました。
文学は人間の生き方を扱うことから、取り上げられるテーマも実に多種多様です。
身近なところで言えば、家族や子どもをはじめ、恋愛と結婚、嫉妬、死などが挙げられますし、ブラジル文学ではそれらに人種や階級格差の問題等が絡んできます。
本短篇集には、20世紀に活躍した作家6名の手による計12篇の作品が収められています。書かれた当時の時代を映し出す鏡としての面もある各作品を読めば、ブラジルが今もなお直面する諸問題の歴史を考える参考になるかもしれませんし、現代の価値観との違いから、わずか100年ほどで大きく変化する社会の姿を感じられると思います。
新訳も含まれていますが、多くは本邦初訳です。
ブラジル文学への入口として、「知られざる名作」が揃う短篇集を手に取ってみませんか。
本書は学内共同研究「ブラジル短編小説アンソロジーを編む―20世紀ブラジル社会の再構築の試み」(2021年度~2022年度)の成果のひとつです。刊行に際して、国際言語平和研究所から出版助成を受けました。この場をお借りして感謝申し上げます。
学科教員が担当したのは以下のとおりです。
●伊藤秋仁教授
オリージェネス・レッサ「慰問」
マルケス・ヘベーロ「扉を開けてくれたステラ」
●岐部雅之講師
アニーバル・マシャード「タチという名の少女」
ジョズエ・モンテロ「明かりの消えた人生」
オリージェネス・レッサ「エスペランサ・フットボールクラブ」
マルケス・ヘベーロ「嘘の顛末」
訳者あとがき
●フェリッペ・モッタ講師
リジア・ファグンジス・テーリス「肩に手が……」
アニーバル・マシャード「サンバガールの死」
≪書誌情報≫
書名:ブラジル文学傑作短篇集
編者:岐部雅之
訳者:伊藤秋仁、岐部雅之、フェリッペ・モッタ ほか
出版社:水声社
発行日:2023年3月30日
体裁:ハードカバー、207頁
ISBN:978-4-8010-0721-5
定価:2000円+税
2023/04/07 13:50:00 駐日ポルトガル大使が来学
- お知らせ
- 上田
4月5日(水)、ヴィットル・パウロ・ダ・コスタ・セレーノ駐日ポルトガル共和国大使とティアゴ・マウリシオ一等書記官が来学。外国語学部ブラジルポルトガル語学科の教員と懇談しました。
セレーノ大使の来学は今回で二回目。「2025年に開催される大阪・関西万博において、ポルトガル館での就業体験の場を関西の学生に提供する」というお話をいただき、世界規模のイベントで本学学生たちの活躍が期待されます。
さらに、ポルトガルの大学と本学の交換留学の促進や積極的な学術交流についても議論が交わされました。セレーノ大使は、ポルトガルと日本の若者による活発な交流によりお互いにより良い関係を築きあげ、未来へと繋げていきたいと述べられ、大学間での交流や新たな協定の希望があればいつでも力になりたいという心強いお言葉をいただきました。
本学のことを家族のように感じるとおっしゃるなど、リラックスした様子で終始和やかな雰囲気の中での懇談となりました。
セレーノ大使の来学は今回で二回目。「2025年に開催される大阪・関西万博において、ポルトガル館での就業体験の場を関西の学生に提供する」というお話をいただき、世界規模のイベントで本学学生たちの活躍が期待されます。
さらに、ポルトガルの大学と本学の交換留学の促進や積極的な学術交流についても議論が交わされました。セレーノ大使は、ポルトガルと日本の若者による活発な交流によりお互いにより良い関係を築きあげ、未来へと繋げていきたいと述べられ、大学間での交流や新たな協定の希望があればいつでも力になりたいという心強いお言葉をいただきました。
本学のことを家族のように感じるとおっしゃるなど、リラックスした様子で終始和やかな雰囲気の中での懇談となりました。
2023/03/31 14:00:00 フェリッペ・モッタ講師のBOOK TALK(ご案内)
- お知らせ
- 岐部雅之
本学科フェリッペ・モッタ講師が以下のとおりBOOK TALKに登壇します。
対面とZoomのハイブリッド開催ということで、ご都合に合わせてぜひご参加ください。
・・・・・
フェリッペ・モッタ著『移民が移民を考える ―半田知雄と日系ブラジル社会の歴史叙述―』
(大阪大学出版会 2022年)
(大阪大学グローバル日本学教育研究拠点 Global Japanese Studies Research Workshop 4月例会 ブック・トーク シリーズ)
【ブック・トーク】
Felipe MOTTA(京都外国語大学講師)
【コメント】
中嶋 泉(大阪大学大学院人文学研究科准教授)
【趣旨】
本書は、子ども移民としてブラジルに渡り、日系ブラジル社会について生涯にわたり思考し、表現した画家・移民知識人である半田知雄(1906―1996)の芸術的営為、思想を跡づけるものである。これまで参照されてこなかった一次資料を活用しつつ、日系ブラジル社会において「移民」という歴史的事象がいかに論じられてきたかを追うとともに、半田に注目して移民知識人の姿を活写することにより、日系ブラジル移民史研究の新たな展開を拓くことを試みている。
今回のブック・トーク・イベントでは、著者は本書が出来上がるまでのプロセスと本書の成果およびそれを踏まえた日系ブラジル移民史研究の新たな展望について語るとともに、美術史の観点からのコメンテーターを迎え、多様な観点から本書の可能性を検討する。
日 時: 2023年4月27日(木)17:00~18:30
会 場: 大阪大学豊中キャンパス 全学教育推進機構 実験棟1F サイエンス・コモンズ DAICEL Studio(対面およびZOOMよりのハイブリッド開催)
参加方法: 参加をご希望の方は、tps://forms.office.com/r/Q5irbi2JQxよりお申し込みください。
申込締切: 2023年4月25日(火)15:00
参照URL: https://www.gjs.osaka-u.ac.jp/event/workshop/2023/2730/
対面とZoomのハイブリッド開催ということで、ご都合に合わせてぜひご参加ください。
・・・・・
BOOK TALK
フェリッペ・モッタ著『移民が移民を考える ―半田知雄と日系ブラジル社会の歴史叙述―』
(大阪大学出版会 2022年)
(大阪大学グローバル日本学教育研究拠点 Global Japanese Studies Research Workshop 4月例会 ブック・トーク シリーズ)
【ブック・トーク】
Felipe MOTTA(京都外国語大学講師)
【コメント】
中嶋 泉(大阪大学大学院人文学研究科准教授)
【趣旨】
本書は、子ども移民としてブラジルに渡り、日系ブラジル社会について生涯にわたり思考し、表現した画家・移民知識人である半田知雄(1906―1996)の芸術的営為、思想を跡づけるものである。これまで参照されてこなかった一次資料を活用しつつ、日系ブラジル社会において「移民」という歴史的事象がいかに論じられてきたかを追うとともに、半田に注目して移民知識人の姿を活写することにより、日系ブラジル移民史研究の新たな展開を拓くことを試みている。
今回のブック・トーク・イベントでは、著者は本書が出来上がるまでのプロセスと本書の成果およびそれを踏まえた日系ブラジル移民史研究の新たな展望について語るとともに、美術史の観点からのコメンテーターを迎え、多様な観点から本書の可能性を検討する。
日 時: 2023年4月27日(木)17:00~18:30
会 場: 大阪大学豊中キャンパス 全学教育推進機構 実験棟1F サイエンス・コモンズ DAICEL Studio(対面およびZOOMよりのハイブリッド開催)
参加方法: 参加をご希望の方は、tps://forms.office.com/r/Q5irbi2JQxよりお申し込みください。
申込締切: 2023年4月25日(火)15:00
参照URL: https://www.gjs.osaka-u.ac.jp/event/workshop/2023/2730/
2022/11/06 12:00:00 入試のご案内 京都外国語大学ブラジルポルトガル語学科で学ぶ意義とは
- お知らせ
- フェリッペ・モッタ
大学入学試験のシーズンになり、進路のことを考えている方も多いかと推察します。
今日の投稿では、京都外国語大学ブラジルポルトガル語学科で学ぶ意義について、簡単にまとめておきました。
☆意義その① 多人種の世界を実感できる
ポルトガル語圏には先住民系、ポルトガル系、アフリカ系、ヨーロッパ系、アジア系の人が居住する。
多民族が共存し、それぞれの文化を尊重し合うと同時に、混血が進んだ社会を体験できる。混じり合うことで他者を人種でなく個人として認め、自らも曖昧になることで異なる人種や文化の垣根を容易に乗り越えていく。曖昧であるがゆえに大らかな社会、混沌に見えるかもしれないが緩やかな秩序が存在する。そうして前進する社会。ポルトガル語圏の文化社会を学ぶことは、まさに人類が目指す社会の未来像を実感することである。
☆意義その② 留学する機会が多い
ブラジルに年間6人(最大12人)、ポルトガルに4人(最大8人)、マカオに2人(最大4人)を派遣留学生として送り出している。そのほかにも自費で留学する学生もいる。
☆意義その③ 新たな視座で歴史や国際関係を見ることができる
大航海時代、日本人移民の歴史、日本とポルトガルの交渉の歴史などは学校の歴史の授業や教科書で勉強したことがあるだろうが、ブラジルポルトガル語学科で勉強することにより日本史のこれらの出来事を異なる視座から考察でき、世界史・日本史に対する理解も深まるだろう。
☆意義その④ 卒業後は語学力+人間力で社会で活躍できる
専攻している学生が少ないにも関わらず、世界的な重要性が高いので、専門家になるのにライバルが少ない。社会でも「ポルトガル語圏(ブラジル)のエキスパート」として社会人になることが可能。
特にブラジルは資源大国であり農業大国であり、日本とブラジルの関係は切っても切れない。また人口が多く、巨大な国内市場があり、多くの企業が進出している。
ブラジルのような人種的・文化的に多様な社会を経験していることで、ブラジルだけでなく、アフリカや中近東などの第3世界でも大きく活躍できる。
ポルトガル語の学力は、留学を経験した者であれば、卒業後、すぐにビジネスの世界で通用する。留学が未経験であっても、OJTにより、遅からず戦力になりうる。
☆意義その⑤ 教員や警察官や公務員になるのに有利
定住ブラジル人が多いので、ブラジルの人が多い地方自治体で、ポルトガル語を話す人材が求められている。
今日の投稿では、京都外国語大学ブラジルポルトガル語学科で学ぶ意義について、簡単にまとめておきました。
京都外国語大学の入試については、このリンクをご参照ください。
☆意義その① 多人種の世界を実感できる
ポルトガル語圏には先住民系、ポルトガル系、アフリカ系、ヨーロッパ系、アジア系の人が居住する。
多民族が共存し、それぞれの文化を尊重し合うと同時に、混血が進んだ社会を体験できる。混じり合うことで他者を人種でなく個人として認め、自らも曖昧になることで異なる人種や文化の垣根を容易に乗り越えていく。曖昧であるがゆえに大らかな社会、混沌に見えるかもしれないが緩やかな秩序が存在する。そうして前進する社会。ポルトガル語圏の文化社会を学ぶことは、まさに人類が目指す社会の未来像を実感することである。
☆意義その② 留学する機会が多い
ブラジルに年間6人(最大12人)、ポルトガルに4人(最大8人)、マカオに2人(最大4人)を派遣留学生として送り出している。そのほかにも自費で留学する学生もいる。
☆意義その③ 新たな視座で歴史や国際関係を見ることができる
大航海時代、日本人移民の歴史、日本とポルトガルの交渉の歴史などは学校の歴史の授業や教科書で勉強したことがあるだろうが、ブラジルポルトガル語学科で勉強することにより日本史のこれらの出来事を異なる視座から考察でき、世界史・日本史に対する理解も深まるだろう。
☆意義その④ 卒業後は語学力+人間力で社会で活躍できる
専攻している学生が少ないにも関わらず、世界的な重要性が高いので、専門家になるのにライバルが少ない。社会でも「ポルトガル語圏(ブラジル)のエキスパート」として社会人になることが可能。
特にブラジルは資源大国であり農業大国であり、日本とブラジルの関係は切っても切れない。また人口が多く、巨大な国内市場があり、多くの企業が進出している。
ブラジルのような人種的・文化的に多様な社会を経験していることで、ブラジルだけでなく、アフリカや中近東などの第3世界でも大きく活躍できる。
ポルトガル語の学力は、留学を経験した者であれば、卒業後、すぐにビジネスの世界で通用する。留学が未経験であっても、OJTにより、遅からず戦力になりうる。
☆意義その⑤ 教員や警察官や公務員になるのに有利
定住ブラジル人が多いので、ブラジルの人が多い地方自治体で、ポルトガル語を話す人材が求められている。
ブラジルポルトガル語学科の就職率は100%(2021年度)
ブラジルポルトガル語学科の就職率は100%(2021年度)
ブラジルポルトガル語学科の就職率は100%(2021年度)
京都外国語大学の入試については、このリンクをご参照ください。
京都外国語大学の卒業生・在学生の数例を下記でご確認ください。
2022/10/06 16:10:00 読書感想文コンクールの表彰式(実施報告)
- お知らせ
- 岐部雅之
10月6日(木)、読書感想文コンクールの表彰式が開催されました。
「この受賞を励みにして、これからも読書を続けてほしい」との審査員の言葉を受けて、受賞者の一人からは「来年度もコンクールがあれば、ぜひ参加したい」という嬉しい発言がありました。
ポルトガル語圏をはじめ、国内外のさまざまな文学作品に触れていきましょう。
受賞者の皆さん、改めましておめでとうございます。
読書感想文コンクール審査員一同
「この受賞を励みにして、これからも読書を続けてほしい」との審査員の言葉を受けて、受賞者の一人からは「来年度もコンクールがあれば、ぜひ参加したい」という嬉しい発言がありました。
ポルトガル語圏をはじめ、国内外のさまざまな文学作品に触れていきましょう。
受賞者の皆さん、改めましておめでとうございます。
読書感想文コンクール審査員一同