ポルトガルのニュース
2013/12/08 17:10:00 カモンイス院の国際文化活動(1)
- ポルトガルのニュース
- 住田 育法
ポルトガルの民族・音楽地図への誘い
ポルトガル政府のポルトガルの言語・文化普及機関カモンイス院が提供しているネットサービスを紹介します。
上記のサイトから、以下の13の地域の民族音楽情報にアクセスできます。
ポルトガルの伝統的地域区分
Minho ミーニョ
Trás-os-Montes トラズ・オズ・モンテス
Beira Alta ベイラ・アルタ
Beira Baixa ベイラ・バイシャ
Beira Litralベイラ・リトラル
Douro Litral ドーロ・リトラル
Ribatejo リバテージョ
Estremadura エストレマドゥーラ
Alto Alentejo アルト・アレンテージ
Baixo Alentejo バイショ・アレンテージョ
Algarve アルガルヴェ
Açores アソーレス
Madeira マデイラ
可愛い絵と素敵な音楽で、南蛮文化のルーツの旅を楽しみましょう。
ポルトガル政府のポルトガルの言語・文化普及機関カモンイス院が提供しているネットサービスを紹介します。
上記のサイトから、以下の13の地域の民族音楽情報にアクセスできます。
ポルトガルの伝統的地域区分
Minho ミーニョ
Trás-os-Montes トラズ・オズ・モンテス
Beira Alta ベイラ・アルタ
Beira Baixa ベイラ・バイシャ
Beira Litralベイラ・リトラル
Douro Litral ドーロ・リトラル
Ribatejo リバテージョ
Estremadura エストレマドゥーラ
Alto Alentejo アルト・アレンテージ
Baixo Alentejo バイショ・アレンテージョ
Algarve アルガルヴェ
Açores アソーレス
Madeira マデイラ
可愛い絵と素敵な音楽で、南蛮文化のルーツの旅を楽しみましょう。
2013/09/01 18:20:00 石の文化と山火事
- ポルトガルのニュース
- 住田 育法
ポルトガルに滞在していますが、今年も、山火事の話題に心を痛めています。
きのう、友人のトルガル教授夫妻の案内で車でコインブラからトマールに向かい、大航海時代を代表するマヌエル様式のキリスト修道院を訪れました。ドライブの途中、緑の風景の中に、黒く焼け焦げた広大な木立群に出会いました。昨年はアルコバッサ修道院を訪問、帰るときにコインブラの方向に山火事の煙が立っていて、教授がしきりに自宅の様子を携帯電話で確認していたのが、思い出されます。
ポルトガル北部はローマの影響を受けた、「石の文化」、南部はイスラム教徒の影響を受けた「土(タイル)の文化」だと表現されます。北部のローマの影響は、山々の植生にもかかわっていて、生活のために、松と杉を一面に植林したようです。松は実を食べる種類と木材を建築に利用するものに二分されます。一面に広がる松林は、いったん火が付くと、よく燃えます。気温が高く、乾燥し、さらに風があると、猛火となって燃え広がります。パルプ材に利用されるユーカリ林も近年のポルトガルの風景になっていますが、これも火事への不安を増しています。
コインブラでたばこの吸い殻のポイ捨てを何度も見ました。石畳のうえにかすかに煙をくゆらせる吸殻は、やがて、消えてゆきます。しかしもし、乾いた草と松の森にこれが捨てられると、山火事の原因になります。
紙と木で作られた家に住む日本人は、いつも、火事のことを気にかけて、火の始末をするはずです。石の文化では、こうした配慮がやや、ルーズなのかもしれません。もう1つ、牧畜には、家畜につく害虫を駆除するために、枯れ草に火をつけ、きれいな新芽を期待する作業があります。この枯れた雑草を燃やすことも、火事に繋がるのかもしれません。
21世紀になって毎年、夏にポルトガルを訪れていますが、繰り返される山火事に出会い、容易に解決策の見えない現状に苛立ちを覚え、ついにポルトガル文化の中に背景があるのかと考えてしまいます。「文化」であれば、時間と空間、つまりある地域の歴史と自然が育んだ営みとして、引き継がれることになりますね。とんでもないことです。
コインブラに8月30日、31日、9月1日と滞在しましたが、地元紙の一面記事は、連日、山火事と若い消防士死亡の記事でした。
9月1日(日)
「何百人もが、亡くなった女性消防士への、最後の別れに」『ディアーリオ・デ・コインブラ』
私が登山し感動したカラムロ山では、今回、4名の消防士、男性2名、女性2名が命を落としました。コインブラからポルトに移動しましたが、途中、雲とみまがうほどの猛烈な山火事の煙が立ち込めていました。いつの日にか、山火事の無い夏が、ポルトガルに訪れますように。
きのう、友人のトルガル教授夫妻の案内で車でコインブラからトマールに向かい、大航海時代を代表するマヌエル様式のキリスト修道院を訪れました。ドライブの途中、緑の風景の中に、黒く焼け焦げた広大な木立群に出会いました。昨年はアルコバッサ修道院を訪問、帰るときにコインブラの方向に山火事の煙が立っていて、教授がしきりに自宅の様子を携帯電話で確認していたのが、思い出されます。
ポルトガル北部はローマの影響を受けた、「石の文化」、南部はイスラム教徒の影響を受けた「土(タイル)の文化」だと表現されます。北部のローマの影響は、山々の植生にもかかわっていて、生活のために、松と杉を一面に植林したようです。松は実を食べる種類と木材を建築に利用するものに二分されます。一面に広がる松林は、いったん火が付くと、よく燃えます。気温が高く、乾燥し、さらに風があると、猛火となって燃え広がります。パルプ材に利用されるユーカリ林も近年のポルトガルの風景になっていますが、これも火事への不安を増しています。
コインブラでたばこの吸い殻のポイ捨てを何度も見ました。石畳のうえにかすかに煙をくゆらせる吸殻は、やがて、消えてゆきます。しかしもし、乾いた草と松の森にこれが捨てられると、山火事の原因になります。
紙と木で作られた家に住む日本人は、いつも、火事のことを気にかけて、火の始末をするはずです。石の文化では、こうした配慮がやや、ルーズなのかもしれません。もう1つ、牧畜には、家畜につく害虫を駆除するために、枯れ草に火をつけ、きれいな新芽を期待する作業があります。この枯れた雑草を燃やすことも、火事に繋がるのかもしれません。
21世紀になって毎年、夏にポルトガルを訪れていますが、繰り返される山火事に出会い、容易に解決策の見えない現状に苛立ちを覚え、ついにポルトガル文化の中に背景があるのかと考えてしまいます。「文化」であれば、時間と空間、つまりある地域の歴史と自然が育んだ営みとして、引き継がれることになりますね。とんでもないことです。
コインブラに8月30日、31日、9月1日と滞在しましたが、地元紙の一面記事は、連日、山火事と若い消防士死亡の記事でした。
9月1日(日)
「何百人もが、亡くなった女性消防士への、最後の別れに」『ディアーリオ・デ・コインブラ』
私が登山し感動したカラムロ山では、今回、4名の消防士、男性2名、女性2名が命を落としました。コインブラからポルトに移動しましたが、途中、雲とみまがうほどの猛烈な山火事の煙が立ち込めていました。いつの日にか、山火事の無い夏が、ポルトガルに訪れますように。