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2016/01/25 13:00:00 大学院修了生の声3

  • Category大学院修了生の声
  • Posted by北川幸子
【古澤純さん(2015年3月 博士前期課程修了)】
地元、愛知県の大学では文学部に在籍していた古澤さんですが、「言語」と「教育」への関心から本学の大学院へ進学されました。現在は、京都市内の私立高校で国語教師をされています。

北川:大学院進学を決めた理由は何ですか?
古澤さん:地元の大学(学部)では、文学部に在籍し、国語教師になるための勉強をしていました。2年生のときに国際学部という他学部の授業を受ける機会を得て、「日本語教育研究」という授業を受けました。その授業の最初の回で、先生が「この授業は国語教員を養成するための授業ではありません」とおっしゃったんです。それを聞いたとき、「あっ、間違えた」と思いました。そのときの僕は、「日本語教育」という世界を知らなかったんですね。その日から、「だまされた」と思いつつも受講し続けたんですが、毎回の授業が新鮮だったことを今でも覚えています。普段、当たり前に使っている日本語を外国語として学ぶ人の視点から見ると、まったく違ったふうに見える。鏡のない世界のひとが、初めて鏡を手にいれて、「ああ、僕ってこんな姿をしていたんだ」といった驚きに似ているかもしれません。そこから日本語教育への興味をもちつつも、国語教師の夢はそのままに卒業の年を迎えました。このまま教壇に立つか、大学院にいって学問をするか悩んだとき、単純に「もっと知りたい!」と思って大学院進学を決意しました。国語教師としての視野を広げるために、日本語教育が学べる本学の大学院に進学を決めました。

北川:大学院に入るまでは日本語教育ではなく国語ばかり?
古澤さん:先ほどの他学部の先生に勧められて地域の日本語教室で二年ほどボランティアで教えていたことがあります。愛知県は外国人集住都市のひとつで、南米地域の人が多いのが特徴です。そのときは日本語教育能力検定試験の勉強をしながら手探りで教えていました。

北川:大学院での研究テーマは?
古澤さん:「「名詞+ヲスル」構文の機能」というテーマで、日本語の文法を研究しました。この研究は明日すぐに役立つという「実践的な研究」ではないのですが、この研究を通して、「じっくり考える」ということが身についたと思っています。目の前の言語データを分析する目は、学習者の発した誤用を分析する目にもなると考えています。「基礎的な研究」も教師になるための大切な勉強だと思えたからこそ、「地味な研究」も続けられたのかもしれません。

北川:二年間で大変だったことは?
古澤さん:大変だったと思ったことはありません。院生仲間との自主ゼミ、推進室主催のニケの会、学部生と院生からなる文法勉強会、また、読書会など様々な会を掛け持ちしましたが、大変だったとは思いませんでした。いろんな人と議論することは、ただただ楽しかったです。また、院生みずから会を主催するというのも大事なんだなと思いました。大学院というところは主体的に学びの機会を得ることも大切なことであると考えています。

北川:自分自身の成長、大学院での収穫をどのように感じていますか?
古澤さん:自分の「専門」を語れるようになることではないでしょうか。先行研究が明らかにできていないことを発見して、自分がそれを明らかにしてやろうと思って、修士論文を執筆する。そうやって研究を進めていくと、その研究分野への愛着がわき、「分かった!」という喜びから、自分自身の「自信」に繋がっていきました。学部のときと決定的に違うのは、この研究が自分の「専門だ!」と自信をもって言えることです。また、そうして得た「研究者の視点」を私たち教師は、教育現場に生かすことを考えていかなければならないと思います。

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