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2018/12/03 09:30:00 日本語海外教壇実習体験記(マレーシア・青木 さやかさん)

  • Category海外教壇実習
  • Posted by近藤優美子
ケパラバタス中等・高等学校(2018月8月)

2018年度入学
大学院 実践日本語教育コース 青木さやか


私は現在、日本語教師として日本語学校・専門学校で日本語を教えながら大学院で日本語教育を研究しています。今回は「海外の中等教育の現場をこの目で見たい!」という希望と、大学院での私の研究テーマにもかかわる、「マレーシアという多文化国家を感じてみたい!」というふたつの希望を持ち、教壇実習に臨みました。

8月25日から2週間、マレーシア、ペナン近郊にあるケパラバタスという町の中高一貫校で日本語教育教壇実習をさせていただきました。学校はマレー系で全寮制、全校生徒約700人のうち約120人が日本語を学んでいます。学生は12歳から17歳までの5学年あり、毎日朝6時、イスラム教のお祈りから1日が始まり、夜遅くまでたくさんの科目の勉強に励んでいる姿が印象的でした。

日本語の授業を担当させていただいて気が付いたのは、学生の吸収の速さです。これまで担当してきた大人の学生であれば、10回以上練習をしなければならないものが、1、2回で使えるようになったり、コツをすぐにつかんで実践できるようになることは本当に驚きでした。しかし同時に、学生たちのモチベーションを上げることはとても難しいことだとわかりました。大人であれば少しの指示で済むものが、競争意識やグループ意識を刺激しながら、クラスメイトと協力し、少しずつ少しずつ学習を進めさせるのは、根気と工夫が必要なのだとわかりました。

また、自由時間には日本語を学ぶ学生やマレーシア人の先生方とお話しし、教育に対する考え方や、マレーシア人の文化に対する意識について話を聞くことができました。おだやかでやわらかく、明るい人々に囲まれ、たくさんのふしぎなもの、口が溶けそうなくらい甘くておいしいもの、頭がしびれるくらい辛くておいしいものを食べて、美しい街を見ることができました。

直接この目で見たいと思ったものを見て、感じて、人とふれあって、たくさんのことを学び、とても充実した2週間を過ごすことができました。これからの日本語教師としての教育活動・研究活動の糧とし、今後も精進していきたいと思います。

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