海外教壇実習
2019/04/16 10:20:00 日本語海外教壇実習体験記(マレーシア・蘆川玲奈さん)
- 海外教壇実習
- 近藤優美子
ラジャトゥンアズランシャー中高等学校(2019月2月)
2018年度入学 日本語学科 蘆川玲奈
マレーシアのペラ州タイピンにあるラジャトゥンアズランシャー中高等学校で2月23日〜3月10日の16日間、日本語教壇実習をさせていただきました。
このプログラムに参加にするにあたって、1回生であるということがかなりの不安要素でした。私にとってはこれが日本語を母語としない方へ授業をする初めての機会であり、まだ知識も経験も少なく、本当に授業ができるのかどうか不安でした。ですが、入学してから留学生に日本語を教えるボランティアや、SkypeやLINEで日本語学習者と会話をするボランティアに積極的に参加してきました。その中で学んだもの、得たものが非常に多く、経験を重ねることの重要さを感じたため、更に経験を重ねていこうと思い、このプログラムへの参加を決心しました。
今回実習を行ったラジャトゥンアズランシャー中高等学校は5学年あり、各自が言語を一つ選択して勉強します。その言語の一つとして日本語があります。日本語を選択した理由は、日本文化に興味がある、日本で勉強をしたい、簡単そうなどと人それぞれです。しかし、全員が真剣に授業を聞いている印象がありました。
今回の実習で私が最も苦戦したのは言葉の壁でした。想像以上に伝わりません。うまく伝えることができません。生徒は真剣に授業を聞いてくれます。理解しようと一生懸命に考えてくれます。それにもかかわらずうまく伝えることができない、分かりやすく伝えることができない自分の力不足に絶望しました。しかし、その分うまく伝わったときの生徒の反応がとても嬉しいのです。生徒は積極的に日本語を話してくれ、授業外でも生徒となるべく多くの日本語を使って会話をしていると、覚えた日本語、文法を使ってくれました。何かを教えるということの悦びを改めて実感しました。
私は人とコミュニケーションを取ることがあまり得意ではありません。実習中、正直、私はこの仕事に向いていないのではないかと感じることもありました。苦しいことも悩むこともたくさんあった実習でしたが、今後の大学生活をどう過ごすか、すべきことは何か分かった気がしました。私はこの実習に参加して本当に良かったと思っています。経験してみないと分からないことがたくさんあります。この実習で初めて気づいたこと、得たものがたくさんあります。それが何かはご自身で見つけに行ってみてください。迷ったら挑戦してみてください。きっと何かが変わります。
2019/03/26 10:20:00 海外教壇実習体験記(台湾・片岡 那月さん)
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- 近藤優美子
東呉大学(2019年3月)
2017年入学 日本語学科 片岡那月
今回、実習先に台湾・東呉大学を選んだ理由は、他の実習先と異なり授業という形ではなく日本語クラブを通して活動する点、そのため学生との距離が近い点にあります。
日本語クラブは、授業に入り教壇に立つのではなく、お昼休みと放課後を利用して日本語を使った活動をするというものです。実習期間の中間に日本語で台湾を案内するというフィールドワークを入れたので、1週目はフィールドワークに向けての活動を行い、2週目は実習生それぞれが考えた日本語を使った授業を行いました。
教科書は無いので、自分たちでワークシートを考えて用意しましたが、どのように工夫したら学生に伝わるのか、たくさん書いてもらえるか等を考慮して作成するのは簡単ではなく、1~2行しか書いてもらえない事もあり、難しいものでした。
日本語クラブの学生さん達とは、事前にスカイプやLINE電話で会話をしてレベルを把握しておくのですが、電話越しで話す事と実際に会って話す事では印象が大きく異なり、非常に面白かったです。会話のレベルは高い学生が多く、会話にはあまり苦労しませんでした。ですが、作文の添削部分を説明する時には説明の意味を理解してもらえず、非常に大変でした。学生さんに理解してもらえるように教える事は本当に難しい事だと実感しました。
現地の実習経験以外にも、先生方に送るメールのマナーや計画・準備の大切さを学びました。チームワークが不可欠の実習でしたので、チームの2人と綿密に連絡を取って計画を立てたり、ミーティングを開き、役割分担をして準備をする等、行く前に出来る事は全てしようと決めていました。そのおかげで実習ではバタバタせずに活動を行う事が出来ました。
1年生の頃からこのプログラムに参加したいとずっと思っていました。参加して得た事は多くあります。また、考えさせられる事も多くありました。自分の実力や日本語教師の現状を痛感しました。しかし、私にとってこの実習は非常に良い経験でした。チームの2人と意見を出し合う事や授業見学も為になる事ばかりで、本当に楽しい日々でした。参加して終わりではなく、ここから様々な事に活かしていきたいです。
事前準備、教案作成は大変かもしれませんが、貴重な経験になります。参加して本当に良かったと実感しました。本当に楽しい日々を送る事が出来ました。参加してみたいと考えている人は是非参加してください!
2019/01/28 11:20:00 夏期日本語海外教壇実習体験記(韓国・釜山・山野夏実さん)
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- 近藤優美子
釜山外国語大学校(2018年9月)
私は夏休みを利用して釜山外国語大学での海外教壇実習に参加しました。
釜山外大の実習は,お茶の水女子大学,名古屋外国語大学,そして京都外国語大学の三校が集まって行われます。
釜山外大はCan-do statementsという授業方法が採用されていて,教科書は特にありません。場面を重視して、自分で場面を考えます。私は「自分と身近な人々」というトピックをさせて頂きましたが,どんな時に身近な人の話をするのか等色々考えました。この授業方法は,私が学んだ方法と異なるためとても苦労しました。
授業は50分×2コマを週に二つ,合計200分です。一つのトピックで200分も授業をしたこともないため,何をどのタイミングでどうすればいいのか考えることがたくさんあり、とても悩みました。
大学ではチューターという現地の学生がバディのような形で関わってくださいました。チューターの存在は私にとって大きく,様々な場面で助けて頂きました。
事前学習の段階から,春学期のレポート・テストのとても忙しい時期で「なんでこの実習に参加しようと思ったのだろう」と後悔をしてしまう程大変でした。しかし,いざ渡韓すれば後悔など一切無くなりました。頑張ろうと思えました。
「実習に参加できるのは今しかない」と少しの勢いで申し込みをしましたが,これを大事に今後も積極的に大学生の今しかできないことを取り組んで行きたいです。
実習で苦労したことや頑張ったこと,お茶の水女子大学と名古屋外国語大学の方々と交流できたこと,全部実習に参加したからこそできた経験だと思います。釜山外国語大学の教壇実習に参加できてよかったです。
2017年入学 日本語学科 山野夏実
私は夏休みを利用して釜山外国語大学での海外教壇実習に参加しました。
釜山外大の実習は,お茶の水女子大学,名古屋外国語大学,そして京都外国語大学の三校が集まって行われます。
釜山外大はCan-do statementsという授業方法が採用されていて,教科書は特にありません。場面を重視して、自分で場面を考えます。私は「自分と身近な人々」というトピックをさせて頂きましたが,どんな時に身近な人の話をするのか等色々考えました。この授業方法は,私が学んだ方法と異なるためとても苦労しました。
授業は50分×2コマを週に二つ,合計200分です。一つのトピックで200分も授業をしたこともないため,何をどのタイミングでどうすればいいのか考えることがたくさんあり、とても悩みました。
大学ではチューターという現地の学生がバディのような形で関わってくださいました。チューターの存在は私にとって大きく,様々な場面で助けて頂きました。
事前学習の段階から,春学期のレポート・テストのとても忙しい時期で「なんでこの実習に参加しようと思ったのだろう」と後悔をしてしまう程大変でした。しかし,いざ渡韓すれば後悔など一切無くなりました。頑張ろうと思えました。
「実習に参加できるのは今しかない」と少しの勢いで申し込みをしましたが,これを大事に今後も積極的に大学生の今しかできないことを取り組んで行きたいです。
実習で苦労したことや頑張ったこと,お茶の水女子大学と名古屋外国語大学の方々と交流できたこと,全部実習に参加したからこそできた経験だと思います。釜山外国語大学の教壇実習に参加できてよかったです。
2018/12/03 09:30:00 日本語海外教壇実習体験記(マレーシア・青木 さやかさん)
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- 近藤優美子
ケパラバタス中等・高等学校(2018月8月)
2018年度入学
大学院 実践日本語教育コース 青木さやか
私は現在、日本語教師として日本語学校・専門学校で日本語を教えながら大学院で日本語教育を研究しています。今回は「海外の中等教育の現場をこの目で見たい!」という希望と、大学院での私の研究テーマにもかかわる、「マレーシアという多文化国家を感じてみたい!」というふたつの希望を持ち、教壇実習に臨みました。
8月25日から2週間、マレーシア、ペナン近郊にあるケパラバタスという町の中高一貫校で日本語教育教壇実習をさせていただきました。学校はマレー系で全寮制、全校生徒約700人のうち約120人が日本語を学んでいます。学生は12歳から17歳までの5学年あり、毎日朝6時、イスラム教のお祈りから1日が始まり、夜遅くまでたくさんの科目の勉強に励んでいる姿が印象的でした。
日本語の授業を担当させていただいて気が付いたのは、学生の吸収の速さです。これまで担当してきた大人の学生であれば、10回以上練習をしなければならないものが、1、2回で使えるようになったり、コツをすぐにつかんで実践できるようになることは本当に驚きでした。しかし同時に、学生たちのモチベーションを上げることはとても難しいことだとわかりました。大人であれば少しの指示で済むものが、競争意識やグループ意識を刺激しながら、クラスメイトと協力し、少しずつ少しずつ学習を進めさせるのは、根気と工夫が必要なのだとわかりました。
また、自由時間には日本語を学ぶ学生やマレーシア人の先生方とお話しし、教育に対する考え方や、マレーシア人の文化に対する意識について話を聞くことができました。おだやかでやわらかく、明るい人々に囲まれ、たくさんのふしぎなもの、口が溶けそうなくらい甘くておいしいもの、頭がしびれるくらい辛くておいしいものを食べて、美しい街を見ることができました。
直接この目で見たいと思ったものを見て、感じて、人とふれあって、たくさんのことを学び、とても充実した2週間を過ごすことができました。これからの日本語教師としての教育活動・研究活動の糧とし、今後も精進していきたいと思います。
2018/11/12 09:30:00 海外教壇実習体験記(タイ・柏木 あいさん)
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- 近藤優美子
タイ国立カセサート大学付属学校(2018年8月)
2016年入学 日本語学科 柏木あい
私は、8月4日から26日までの夏休み期間、タイのチョンブリーにあるタイ国立カセサート大学付属学校へ3週間教壇実習させていただきました。
2年次の終わりに国立マレーシア科学大学で実習させていただいた際は、大学生相手だったのに対し、今回は小学4年生から高校3年生と一緒に勉強させていただきました。
タイ国立カセサート大学付属学校は小中高12年制の学校です。英語が必須で、小学4年生の時に、日本語か中国語、どちらかを選択します。授業は全学年、50分授業です。検定に合格するため、大学入試で必要なため、将来日系企業に就職するため、様々な理由で一生懸命学習しています。
教壇実習は、1週目に10分と30分、2週目に50分、3週目にも50分、実際に教壇に立たせていただきました。それ以外の時間は、1日4時間程度、いろいろな先生の授業を見学させていただきました。また、学校の掲示物を作ったり、丸つけさせていただいたりと、先生のお仕事を間近で体感させていただきました。
私は、日本語学習歴が6年目になる、中学3年生の文法の授業を担当させていただきました。最初は、友達同士の会話が弾み、なかなか前を向いてくれない学習者が何人もいましたが、どうやったら、前を向いてくれるか、ノートをとってくれるか、問いに答えてくれるか、沢山考え実践しました。そして、最後には、ほとんどの学生が50分集中して授業に取り組んでくれるようになりました。授業準備の大変さと、クラスに合わせた教案作りの大切さを学びました。自分が担当した範囲のテストの出来を見て、他の単元よりよくできていてとても嬉しかったです。
このプログラムでは、教師という仕事を思う存分に経験できます。普段の授業に加えて、体育祭や母の日のイベントにも参加できるからです。また、授業以外でも、生徒の制服の着方に目を向けないといけなかったり、忘れ物チェックをしたりと、学校の先生という役目を全て知ることができます。将来、日本語教師になりたい人はもちろん、国語や英語の先生になりたい人にもオススメです。