2022/08/29 16:20:00 エルサルバドルへ~プライベート「マヤ」ミュージアムの展示作業への参加者募集!~
お知らせ
南 博史
南です。メキシコシティから始まった2022夏期中米調査。いよいよエルサルバドルで現地調査とインタビューを開始しました。まずは故大井先生が2005年から取り組んだ(2000年3月まで)チャルチュアパ遺跡の中のカサブランカ地区にある遺跡公園の現状を見て廻りました。このプロジェクトで取り組んだピラミッド神殿の発掘調査と修復活動は、おもに1号と5号建造物です。とくにこの1号建造物の規模は、公園内の6基のうち3番目の大きさながらも、このプロジェクトによって往時の姿が想像できるようになりました。
ちなみにチャルチュアパ遺跡は、メキシコ・グァテマラ・ホンジュラス・エルサルバドルを中心に栄えた古代メソアメリカ文明の先古典期前期とよばれる紀元前1000年紀にそのはじまりがあります。以降、後古典期とよばれる紀元後10世紀ころ~スペンイン侵入まで連綿と人々の活動の痕跡が残ります。現在、いくつかの考古学地区が設けられており、そのうちもっとも古く、もっとも大きなピラミッド神殿(高さ20mを越える)が残るのがエル・トラピチェ地区です。
この地区にあるコーヒー農園フィンカ・サン・アントニオでは、故大井先生がグァテマラのカミナルフユ遺跡で調査をされたときに副団長として現場の指揮をとられた伊藤伸幸さん(現在、名古屋大学)が調査をされています。マヤ歴を刻んだ石彫としては、もっとも古い時期(7バクトゥーン:紀元前後)の資料群に含まれる小型の石彫が出土するなどの学術成果が注目です。
さて、農園主のぺルドモさん夫妻のレセプション施設(予約制のカフェ・レストラン)には、展示室があります。ご夫妻が農園経営をされるなかで発見されたさまざまな遺物を収集されたものです。土器や土偶、石彫などが大量に収蔵展示されています。ご夫妻はこれらの資料をもっとわかりやすく展示したいと考えておられます。数年前からこの遺跡を「Ruta MAYA」というマヤの遺跡を巡る国際的観光ルートに含めるべく準備を進めておられることもあり、この展示室の充実はもっとも大切だと考えておられます。
新型コロナウイルス感染拡大前、この施設のミュージアム化に向けて協力を求められていました。今後エルサルバドルでの考古学・博物館活動を再開していく中で、学芸員資格課程(でなくとも中米の考古学に興味のある)の学生さんに協力を求めることにしました。
古代マヤ文明など新大陸の考古学になんとなく興味がありながら、遠い存在だなあと思っておられた方、この機会にぜひ活動に参加しませんか!もちろん現地調査に参加いただくためにはいくつかハードルはありますが、今まで何人もの先輩が参加してきており、それぞれのキャリアに何かの形で生かされています(今回、この調査に同行している杉岡さんも)。ぜひチャレンジしてみてください。
ちなみにチャルチュアパ遺跡は、メキシコ・グァテマラ・ホンジュラス・エルサルバドルを中心に栄えた古代メソアメリカ文明の先古典期前期とよばれる紀元前1000年紀にそのはじまりがあります。以降、後古典期とよばれる紀元後10世紀ころ~スペンイン侵入まで連綿と人々の活動の痕跡が残ります。現在、いくつかの考古学地区が設けられており、そのうちもっとも古く、もっとも大きなピラミッド神殿(高さ20mを越える)が残るのがエル・トラピチェ地区です。
この地区にあるコーヒー農園フィンカ・サン・アントニオでは、故大井先生がグァテマラのカミナルフユ遺跡で調査をされたときに副団長として現場の指揮をとられた伊藤伸幸さん(現在、名古屋大学)が調査をされています。マヤ歴を刻んだ石彫としては、もっとも古い時期(7バクトゥーン:紀元前後)の資料群に含まれる小型の石彫が出土するなどの学術成果が注目です。
さて、農園主のぺルドモさん夫妻のレセプション施設(予約制のカフェ・レストラン)には、展示室があります。ご夫妻が農園経営をされるなかで発見されたさまざまな遺物を収集されたものです。土器や土偶、石彫などが大量に収蔵展示されています。ご夫妻はこれらの資料をもっとわかりやすく展示したいと考えておられます。数年前からこの遺跡を「Ruta MAYA」というマヤの遺跡を巡る国際的観光ルートに含めるべく準備を進めておられることもあり、この展示室の充実はもっとも大切だと考えておられます。
新型コロナウイルス感染拡大前、この施設のミュージアム化に向けて協力を求められていました。今後エルサルバドルでの考古学・博物館活動を再開していく中で、学芸員資格課程(でなくとも中米の考古学に興味のある)の学生さんに協力を求めることにしました。
古代マヤ文明など新大陸の考古学になんとなく興味がありながら、遠い存在だなあと思っておられた方、この機会にぜひ活動に参加しませんか!もちろん現地調査に参加いただくためにはいくつかハードルはありますが、今まで何人もの先輩が参加してきており、それぞれのキャリアに何かの形で生かされています(今回、この調査に同行している杉岡さんも)。ぜひチャレンジしてみてください。
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カサブランカ地区公園内の第1号建造物
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エル・トラピチェ地区で発見された石碑群。表面が平らに加工された複数の石碑が集まっているのがわかる。
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サンアントニオ農園の中にあるプライベートミュージアムオーナーのぺルドモさんご夫妻。とくに奥様が熱心に収集・展示されています。このボリューム感をとりいれた展示がご希望です(難しいなあ)