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2019/09/22 09:00:00 シンポジウム「観光における本物と偽物」

  • Categoryイベント
  • Posted by河上
皆さん、こんにちは!
昨日、本学で「京都観光アカデミックアライアンス(K2A2)」主催のシンポジウム「観光における本物と偽物」が開かれました。K2A2は、昨年立ち上がったばかりの京都にある専門学校から大学院までの観光教育機関の連携によるネットワークです。京都大学経営管理大学院、京都府立大学、平安女学院大学、大和学園、京都光華女子大学、京都外国語大学が加盟校となっています。

基調講演では、国際貢献学部グローバル観光学科長のジェフ・バーグランド教授が登壇し、「受け継ぐ京都人、伝える京都人、いま世界に伝えたい本物の力」と題して講演をおこないました。バーグランド先生は、「本物は時間経過を感じさせるもの」と最初に結論を提示したうえで、受信者責任型のコミュニケーションに長けた人々が多い京都では、古いものを変化しながら受け継ぐという力がすごいのだとご自身が住んでおられる京町屋の映像なども交え、熱く語りました。

休憩をはさんで、越前屋 俵太氏をファシリテーターに、第二部は「観光における本物と偽物」についてのパネルディスカッションがおこなわれ、京都大学で経営学を専門とし、サービス科学という分野で闘っているという山内 裕氏、日本史が専門で妖怪について先駆的な研究をおこなう久世 奈欧氏(京都光華女子大学短期大学部講師)、そして本学のグローバル観光学科の廣岡 裕一教授と原 一樹教授が登壇し、刺激的な議論を展開しました。

越前屋氏は、「本物」だという柴漬けを勧められて食べたときに、普段、食べている「偽物」のほうが好ましいと感じた経験に触れながら、高級な本物こそが良いという認識が一般的にあるが、それはどうなのだろうと問題を提起。それに対して、「皆、本物を求めながら、嘘だとわかっている」という指摘や、フェイクであることをわかっていてフェイクを楽しむ「ポストツーリスト」があらわれているという説明がありました。妖怪の文脈では、フェイクだけれども、もしかしたら本物がいるかもという感覚が存在するという指摘や、いないから不安になり、より本物を求めるという人間の心理についても話が及びました。

議論の終盤では、地域おこしや文化資源、これからの観光についてのビジョンに関する話も展開され、本物か偽物かという二元論がすでに崩壊していること、そして、そのなかで自己を否定し、批判する精神が本物を生み出すといった話も出ました。最後に、旅行者も進化しているなかで、あえて本物かどうかに固執しない主体性のあり方についても紹介されました。

登壇者の皆様、ご来場の皆様、ありがとうございました!


Yesterday, we had a symposium titled "The real and the fake in tourism" on our campus. The keynote speaker was the head of our department, Prof. Jeff Berglund. He emphasized the real potentiality of Kyoto as a place that has an immense capacity of receiving information and transcending the changing tradition.

The following panel discussions were led by Mr. Hyota Echizenya. The panelists were Dr. Yutaka Yamauchi (Kyoto University), Dr. Nao Kuze (Kyoto Koka Women's University, College of Life Design), Prof. Yuichi Hirooka, and Prof. Kazuki Hara from our department.

It was pointed out that tourists still would seek for something real in their tourism experiences but they also knew that what they experience would be fake. Some people even enjoy the fake tourism experiences, and these people were called "post tourists.

In the meantime, there was also a discussion that a binary idea of the real or the fake itself would be no longer effective. In addition, the researchers pointed out that self-criticism could be the source of producing something real.

  • 基調講演:ジェフ・バーグランド先生
  • パネル・ディスカッション:原一樹先生
  • パネル・ディスカッション:廣岡裕一先生

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