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学生紹介

2017/10/03 00:00:00 国際学会発表報告(UCEC2017)/ 齋藤祐史(サービス・リーダーシップ研究会会長・国際教養学科4年) Conference Presentation at the UCEC 2017/ Yushi SAITO(DGA)

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The following report was provided by Yushi SAITO, senior student of DGA. He made a presentation, "Service Leadership Workshop: To be a Future Leader serving Local Community and Global Society", in front of a large international audience at the UCEC2017(University-Community Engagement Conference) on SEP 24-26 with two other DGA students and Assistant Professor of DGA, Dr. Wakako MANTANI.

<UCEC(大学-地域社会連携会議)発表報告> 
齊藤祐史 国際教養学科4年


  2017年9月24-26日、京都外国語大学にて行われたUCEC2017(University-Community Engagement Conference、第5回 大学-地域社会連携会議)に学生として参加しました。今回、国際教養学科 萬谷和歌子先生とサービス・リーダーシップ研究会メンバー(国際教養学科1年、谷実結、重久佳世)とともに英語での発表"Service Leadership Workshop: To be a Future Leader serving Local Community and Global Society"を行いましたので、下記報告いたします。

  UCEC2017は今回、日本国内で初開催となり、京都外国語大学の新4号館にて、8ヶ国・56名の教員・学生らがコミュニティエンゲージメント(地域社会との連携・協働)を主テーマに30分の事例発表を行いました。

  私たちは現在サービス・リーダーシップ研究会で進行中の「Beyond "Food Barrier"」プロジェクトを中心に、これまでの京都におけるムスリム対応の食事や礼拝室に関する調査結果、イスラーム教徒対象の食と礼拝堂に関するデータをもとに仮説を立て、食のバリアフリーを目指す解決策を提示し、現在行っている活動や成果、今後の目標に関してスライドを用いて英語による発表を行いました。

  国際会議への参加と英語による発表は今回初めてでしたので、萬谷先生より要旨の書き方、学会発表のルール、マナー、スライドの作り方、質疑応答の仕方などを教えてもらい、学生3名で役割分担をして発表をしました。スライドは最初、前回観光コンテストに参加した時のものをそのまま英語に訳していたのですが、学術発表ではデータや調査結果を根拠として示し、動機、問題の背景や課題、問題の解決策、結果、今後の課題、参考文献を示して、全て論理的な内容構成にするよう萬谷先生から指摘がありましたので、3人でスライドを一から作り直し、分野外の方々にも理解できるようなグラフや表、写真、地図(京都のハラル対応レストラン、祈祷室)を盛り込み、発表準備を行いました。要旨の作成では、英作文とは違う学術的な英語を使用する難しさと、発表準備では分かりやすく伝えるための英語の話し方の難しさを学びましたが、専門分野外の聞き手にも視覚的に主旨を理解してもらえるような発表の方法が分かり、グラフや図表を効果的に使って発表する技術が身についたと感じています。萬谷先生には、宗教の話は時にデリケートな問題なので、英語表現が無意識に差別的にならないよう、使用する語彙と内容に関してはpolitical correctnessを意識するようにアドバイスをもらい、事前に発表スライドと口頭発表の文章、発表練習をチェックしてもらいました。

  質疑応答の際には、「連携している企業から具体的にどのようなサポートを受けているのか」「企業(プレマ株式会社)の代表がこの学生プロジェクトのどのような点に賛同したのか」等の質問を受け、回答したのち、「研究会内の調査だけで終わるのではなく、学外の企業との連携で社会貢献・地域貢献を目指していること」「クウェート留学時にお世話になったムスリムの方々への恩返しとしてこの研究会を立ち上げ、フードバリアフリーを目指す取り組みを実施していること」に対して高く評価していただくコメントをいただきました。他には「日本での食文化で困った経験」「北海道を訪問した際のムスリム対応」「ハラル対応はお金のかかるハラル認証でなくても、ほんの少しの心掛け(成分表示等)で対応が可能であること」等のコメントも頂戴しました。

  私たちのセッションの参加者はマレーシア、パキスタン、フィリピン、インド等、アジア系の研究者や大学の先生方約20名ほどで、大変緊張しましたが無事発表ができ、ほっとしました。またムスリムの方々が多く、今回プロジェクトに関して初めてムスリムの方々に対し説明をしましたが、プロジェクト自体に対しても高い評価を頂き、高い関心を持って頂きましたので、今後の活動のモチベーションにもなりました。

  マレーシア科学大学のプロフェッサー ダトゥック ドクター アスマ イスマイルUSM学長先生からは直接セッション中にもコメントをいただき、その後の懇親会でも「私たちのことを考えて、食事環境を整えるプロジェクトをしてくれていて非常に嬉しく思います。発表内容もスライドもデータやグラフを使用するなど、大変わかりやすく素晴らしかったです。キャンパスを飛び出して実際に行動している点も高く評価します。これからも頑張って下さい。」と励ましのお言葉もかけていただきました。発表開始時、自己紹介と発表内容を簡潔にクウェート留学で培ったアラビア語で説明したことに対しては、発表後にパキスタンの研究者の方から「私もムスリムなのでパキスタンでアラビア語を勉強したことがあり、とても嬉しかった」と言って頂き、私もとても嬉しく思いました。

  今回一緒に発表した国際教養学科1年次生 谷実結、重久佳世も英語の発表にも関わらず大変落ち着いていて、彼女たちの分担で作成した英語のスライドも大変わかりやすく感心しました。1年生のうちからこのような英語の国際学会発表をしておくことは大変良い経験だと思いますし、今後留学する際にも役立つスキルになると思いました。私自身も学生のうちにこのような大きな国際学会に参加できたことは非常に刺激になり、学ぶことが沢山ありました。また懇親会やティータイムでは京都外大松田学長先生や熊谷副学長先生とも有意義な討論ができました。

  今回このような機会を頂きましたことに対し、主催の京都外国語大学、セッション司会者の京都外国語大学 ジェフ・バーグランド先生、今回の参加をサポートして下さいました国際教養学科 萬谷和歌子先生、企業連携をしていただいているプレマ株式会社の皆様に対して、心より感謝申し上げます。英語で食からの相互理解について発信できたことに加え、私たちが行っているプロジェクトの対象となるイスラーム教徒の方々から実際にご意見を頂くことができ、大変貴重な経験になりました。今後もこの活動を通して、食の問題への解決や訪日ムスリムの方々へのサポート等、地域貢献と社会貢献をしていく所存です。引き続き研究会・プロジェクト活動へのご支援をよろしくお願い申し上げます。

サービス・リーダーシップ研究会会長 齊藤祐史
(国際教養学科4年次生・
2015-16年クウェート政府奨学生・
旅行会社内定)


関連リンク
UCEC2017(University-Community Engagement Conference、第5回 大学-地域社会連携会議)
http://ucec2017.kufs.ac.jp/

京都外国語大学HP 「国内初 UCEC2017を開催」
https://www.kufs.ac.jp/news/detail.html?id=Kk6h286B
  • 左から国際教養学科1年 重久佳世、谷実結、4年 齋藤祐史
  • マレーシア科学大学のプロフェッサー ダトゥック ドクター アスマ イスマイルUSM学長先生(左から4番目)や学会参加者(マレーシア、フィリピン、インド、パキスタン)と一緒に。発表後の討論でも有意義なコメントや質問を沢山頂戴しました。
  • UCEC参加証明書

2017/09/26 00:00:00 クウェート留学を通して/ 阿比留高弘(国際教養学科4年次生) Letter from Kuwait/ Takahiro ABIRU (DGA)

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The following report was provided by Takahiro ABIRU in Kwait, who is studying Arabic at Kuwait University as a government sponsored exchange student. He wrote about his motivation and life in Kwait.

国際教養学科は語学以外にも分野を問わず幅広く学習が可能であることが特徴です。昨年度の国際教養学科4年次生 齋藤祐史君に続き、今年クウェート政府奨学生(日本から5名、うち男性3名、女性2名)に選ばれ、2017年9月から1年間の予定でクウェート大学に留学をしている国際教養学科4年次生、阿比留高弘君(サービス・リーダーシップ研究会メンバー)から現地報告が届きましたので、掲載いたします。

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<クウェート留学を通して> 京都外国語大学 国際教養学科 4年次生 阿比留高弘

 9月16日現在、私はクウェート大学の学生寮に住んでいます。日本の四国ほどの大きさの小さな国であるクウェートは、現在は夏も盛りを過ぎたにもかかわらず、日陰でも真夏の室外機など生ぬるいような熱風が常に吹きすさむ、まさに灼熱の世界です。

 私はクウェート政府が募集するクウェート政府奨学金制度に応募しました。これは、世界中からアラビア語を学ぶために留学生が集まり、1年間政府の支給する奨学金で生活に困ることなくアラビア語学習に集中できるという制度です。

 私がアラビア語に興味を持ったきっかけは、単純にその文字の不思議さでした。単語がどこで切れるかもよくわからないミミズが這った跡のようなアラビア文字。変わったものが大好きな自分は、これはぜひとも読んでみたいと思いました。その後、現在では非常に珍しい、右から左へと書かれる文字であることや、100年前でも読めるかあやしい日本語に比べ、イスラム教のおかげもあり少なくとも1400年近くたった今でも当時の文字が使われ続けていることなどを知り、ますます興味がわきました。京都外国語大学入学後にアラビア語の学習を始めました。

 それから、もう一つ、自分の学習意欲を掻き立てたのは、昨今の中東情勢です。私がクウェートに行くというと、「大丈夫?気を付けてね。」というご心配のお言葉を多くかけていただきました。中東=テロ・危険というのが多くの日本人のイメージでしょう。私もそうです。ただ、怖いというイメージを持ちながらも平気で生活できるのは、中東世界が日本から地理的にも文化的にも遠く離れているからでしょう。それに、中東といえば負のイメージばかりで、楽しいニュースは実際の割合より非常に少なく感じます。

 中東の日々の情勢がなかなか日本に入りづらい原因の一つには、アラビア語という言語の壁が大きいのではないかと思います。紛争の絶えない中東地域では、何十、何百という人が亡くなっても、日本では新聞の片隅で触れられる程度かもしれません。この少ない情報で、今の中東で何が起こっているのかつかむことは難しいです。今、中東では何が起こっているのか、現地の人々はどう考えているのか、日本人の漠然と感じる恐怖の源は何なのかをつかむためには、現地の言語を学ぶことが非常に効果的です。例えばアラビア語さえ読めれば、現在はネットを使うだけでも相当の情報を得られますから。

 言語を学ぶだけなら、日本にいながらでも十分できます。しかし、言葉は、それを使う人々の生きる環境・文化が違うからこそ異なり、それらをともに学ぶことも、言語をより効率的に深く学べる手段の一つだと思います。

 いよいよ明日から授業が始まります。世界中から集まっている留学生とともに、アラビア語のみならずいろいろ吸収してきます。1年後の留学が終わった後のことも考えながら、終わった時に充実していたと感じられるような留学生活を目指します。
またいつかご報告いたします。

国際教養学科 4年次生
阿比留 高広


関連リンク:
在クウェート日本国大使館 HP
http://www.kw.emb-japan.go.jp/itpr_ja/00_000374.html
http://www.kw.emb-japan.go.jp/itpr_ja/00_000147.html

JASSO 海外留学支援サイト クウェート政府奨学金
http://ryugaku.jasso.go.jp/scholarship/scholarship_foreign/kuwait/scholarship_kw/
  • 砂漠都市のさすらい
  • サービス・リーダーシップ研究会メンバー(下段左・阿比留高弘)

2017/09/03 00:00:00 エアライン便り 第一回<国際線グランドスタッフ>卒業生 大槻真子 / Message from Airline Staff ① (Ms. Mako Otsuki)

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現在、多数の京都外国語大学卒業生がエアライン業界で活躍しています。今回は「エアライン便り」第一回目として、大手日系航空会社で活躍中の2016年度卒業生、イタリア語学科 大槻真子さんのレポートを紹介します。

This report was provided by Ms. Mako Otsuki, who graduated from KUFS in Mar 2017, is now working for a Japanese major carrier as a customer service agent. She described her current job and the practical tips for a successful job hunting.

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エアライン便り 第一回 <国際線グランドスタッフ>

 私は2017年3月に京都外国語大学を卒業し、現在国際空港のグランドスタッフとして、国際線業務を担当しております。今回は研修や現在の業務、入社後の変化等に関して下記に記します。

1.グランドスタッフの業務(国際線)

 グランドスタッフの業務は主に、①空港内のチェックインカウンター、②出発・到着ゲート(搭乗口)、③オフィスで行う業務があります。主な違いとしては、チェックインカウンターが空港の出発ロビーのカウンターで行う業務であるのに対し、出発・到着ロビーには40のゲートがあり、建物も本館と別館に分かれているため、移動しながら業務を行うこともあることです。端から端のゲートに移動する際は約15分程度の距離を走って移動することも多々あります。
 オフィス業務に関しては、基本的にお客様の目に触れることはなく、主にデスクワークが中心となり、端末(予約システムを含めたコンピューター)を使用した各フライトの運航管理や、お客様情報の管理(車いす等、特別なお手伝いをご希望のお客様、VIP、特別食の手配等も含む)などがあります。これらのオフィス業務は入社後3~5年後の社員が経験を積んだのちに担当します。

1.1 <チェックインカウンター業務>

 国際線チェックインカウンターでは、出発に際してお客様の渡航書類(パスポート、航空券、ビザ(査証)等)に不備や期限切れが無いかを確認し、搭乗券の発券や、受託手荷物を預かり、搭乗手続きを行います。一見笑顔で接客しているイメージがありますが、実際には端末を操作しながら同時にお手荷物の数や中身を会話して確認するなど、同時進行でいくつもの作業を行う必要があり、スピーディーかつ正確な対応が求められます。
 各国の入国に必要な書類の種類は、国際状況や大統領令により変更になる場合があるので、その都度端末で最新の情報を確認し、乗り継ぎがある場合には乗継国と最終目的地の情報を確認します。入国書類等の不備によりINAD(Inadmissible Passenger、入国拒否旅客)が出た場合には、各航空会社の責任が問われ、国によっては多額の罰金が科せられることがあります。そのお客様を担当したグランドスタッフにも航空会社にも責任が問われますので、そうならないように入国書類確認には細心の注意を払う必要があります。

1.2<ゲート業務>

 ゲートでは、お客様がスムーズに搭乗できるようにご案内するなど、地上業務と運航乗務員の懸け橋として、必要な情報の共有や、時には機内に入り確認事項のチェックをしております。
 出発便では定時運航のためにオフィスやゲートと、また整備や、機内食など、関連部署、そして運航乗務員と連携を取りながら、搭乗手続きがお済でもゲートに来られていないお客様を探しながら空港内を走り回ることもあります。ご搭乗の際には、パスポートの確認や、機内持ち込みサイズを超えたお荷物がないかどうか等を確認しながら、定刻に出発できるよう、各自が注意を払いながら迅速な業務を担当しています。
 到着便は、遅延や問題が発生した場合でも全て一人で担当します。機内からSIM*の連絡があった場合には、その内容(機内食に異物が混入していた、ケガ、体調不良、お召し物が何らかの理由で汚れた等)に基づき、事前に準備をしてから到着予定の航空機へ向かいます。

(*Service Irregularly Message。通常のフライトとは異なる事例や問題が起こった場合に機内から地上へ無線を通じて発信される報告。たとえば機内食に異物が混入する、機内で異変が起こった、等、目的地到着後にフォローが必要な場合、報告される。)

2.入社後の研修

 4月に行われた入社式は、日本の航空会社らしく格納庫で行われ、沢山の報道陣の方々が来られていました。入社式後、企業理念や社会人としてのあり方を学ぶ、グループ全体の新入社員向けの研修が4日間行われ、グループ共通の基本教育・研修を通し安全対策や基本マナーを学ぶことで、社員一人ひとりが「お客様の命を預かっている」という責任を第一に考え、業務を遂行するという意識が芽生えました。また、憧れていた企業の社員になったという実感が沸き、社会人としての自覚が生まれました。
 入社後の各空港業務別研修では、トレーニングセンターでの座学が約三週間、OJT(On the Job Training, 現場での実地訓練)が8日間あります。最初に会社の歴史、現状、理念を学び、その後、グランドスタッフの専門教育が行われました。
 入社前と後では様々なギャップがありました。例えば、基本的にグランドスタッフ業務は対人サービスですが、実際業務を開始してみると、ご本人確認を始め、渡航書類の偽造の有無の確認、危険物を所持していないかの確認など、防犯面での安全を担う業務や定時運航の為の仕事が多く、時には安全を守るために、持ち込み荷物の制限やお座席のリクエストなど、やむを得ずお客様のご要望に添えないこともあります。そのような際にもお客様にご理解頂けるような説明と、ご要望に添えない分、他にできることを「代替案として提示する機転」が必要であることを実感しています。

3.勤務体系(シフト)と体調管理

 大学時代は実家暮らしでしたので、社会人となり初の一人暮らしを始め、現在は会社の寮に住み、自炊をしています。
 勤務は基本的に4日間連続の勤務(最初の2日が早番・残り2日が遅番)後に2日間の休日、計6日間のパターンの繰り返しです。公共交通機関がない時間帯の早番の出勤・遅番の帰宅は会社の手配したタクシーや、シャトルバスを利用します。
 早番と遅番という、普通の会社員とは異なる勤務時間で入社後に体調を崩す人がいると聞いていましたが、私は自炊でバランスの良い食事を摂ることで健康管理に気をつけ、また休日にしっかりと身体を休ませリラックスすることで、この勤務体系にも少しずつ慣れてきたように思います。

4.入社後の意識の変化

 入社前は、グランドスタッフの業務は「お客様に最高のサービスを提供するための仕事」であると考えていましたが、現在は上記に加え「保安要員」としての役割を強く感じています。たった一人の小さなミスが、お客様の命、航空機の運航、企業や航空産業全体、そして国の安全や国際関係を揺るがすことに結びつくという意識の下、日々責任感を持って働いております。
 業務に関しては、膨大な知識を要する点、全て英語という複雑な端末を限られた時間内に操作しなければならない点、広大な空港を走り回るための体力が必要な点など、「華やかな部分」との差異は多々あります。しかしながら、お客様から頂くお褒めのお言葉や、自分自身も飛行機を飛ばしている一員であることを実感するなど、やりがいも沢山あります。また学生のお客様に「グランドスタッフを目指しています」と直接言っていただく機会もあり、「空港の顔」という夢のある仕事だとも感じます。

 研修期間はOJTを含めて約1か月と短期間で、研修中は暗記力だけではなく、実際にカウンターに立ち端末を操作するなど、その知識を使い実践する能力も必要でした。訓練生であっても制服を着ている以上、お客様からは「プロの社員」として見られます。制服を着用し空港を歩いていると、航空会社に関係なく業務以外の様々な幅広い質問(銀行やお手洗いの場所、空港からの移動方法等)を受けることもあります。また、現場は常に忙しいため、いつまでも先輩に付きっきりで教えてもらえることはありません。疑問や問題は自分自身から積極的に聞いて解決するなどの自発的な行動と、一般の業務に加えて目的地の空港の知識や機内サービス・会社独自のサービス・航空券・マイレージやビザの知識も求められますので、入社したら終わり、ではなく、入社後も常に学び続ける姿勢が必要だと感じています。

 コンプライアンスについては大変厳しい規則があります。航空業界は、世間から注目されやすい業界であり、一社員である私たちの行動たった一つが「会社全体イメージ」として評価されてしまうこともあります。また、出勤時や帰宅時の会話や態度、服装までも常に「見られている」という意識を持ち、気を遣わなければいけません。一人の軽率な行動が、時には会社の名前に傷をつけるだけではなく、大切なお客様の信頼を失うことになりかねません。
 例として、制服を着て撮影した写真をSNSに掲載してはいけないことは当然ですが、業務内容や、航空会社の社員であるとわかる内容を掲載することも禁止されています。また、業務上、有名な方や、VIPの方を接客することもありますが、個人情報を第三者に話すことなども禁じられており、職務上知り得た情報、旅客リスト、個人情報管理には細心の注意を払い、入社後は航空会社社員としての「徹底した守秘義務の遵守」を常日頃から意識するようになりました。

 今後は訪日外国人旅行者2,000万人の政策目標や2020年東京オリンピック・パラリンピック開催やオープンスカイ推進のため、運航便の増加等の更なる変化の波と業務の多様化が予想されますが、日々謙虚に勉強することを怠らず、毎日の業務に真剣に取り組むことにより、プロとしての道を着実に進みたいと考えております。

5.グランドスタッフを目指す方々へ

 多くの方から質問を受ける語学力に関しては、国際線ですので日々接客や業務で英語を多用しますが、入社後英会話の教育は一切ありません。また研修中は覚えることが山ほどあり、余裕が全くないため、敬語やマナー、実務的な語学を含め、大学時代に準備できることはできる限りしておくべきだと入社後改めて感じました。

 私は学生時代、エアラインスタディープログラムや萬谷先生の航空関連の講義で、実践的な内容を学びました。その結果、周りの同期よりもすでに知っている基礎知識が多くあり、その分、研修中にその他の発展的な知識を身に付けることができました。入社前の事前学習資料は、専門用語のほぼ全てが英語で、インターネットや辞書を使って自分で調べてもわからないことが多々ありましたので、卒業後も萬谷先生の研究室へ通って学習しておいたことが大変役に立ちました。京都外大には、学生のうちから航空業界について学べる機会が多くありますので、是非、有意義な学生生活を送っていただけたらと思います。

 航空会社は華やかなイメージが強い半面、外からは伺い知ることのできない特殊な業界であり、体力面も精神面も自己管理能力が求められるという厳しい面がありますが、その分、他業界では経験できないことや、やりがい、充実感も多くあります。同期入社の仲間とは事前研修等で入社前から仲良くなり、一緒に旅行をするなど、お互い助け合い、情報交換をしながら日々楽しく過ごしています。また入社後は自社便や提携航空会社の航空券が無料もしくは割安で利用できるなどの福利厚生もあり、休日を利用して海外へ行く機会にも恵まれていると思います。
 新卒・既卒/日系・外資系共に受験チャンスも多々ありますので、グランドスタッフを目指しておられる方は最後まで諦めず、多くの方に夢を叶えていただけたら、と心から願っております。

京都外国語大学イタリア語学科2017年3月卒業 大槻 真子

2017/07/28 00:00:00 Report on the Inauguration of "Service Leadership Workshop" /サービス・リーダーシップ研究会の発足と活動報告(国際教養学科 齋藤祐史)

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The following report regarding the inauguration of "Service Leadership Workshop", which is a students' study group, was written by Yushi Saito, president of this workshop and senior student of Department of Global Affairs.

<サービス・リーダーシップ研究会の発足と活動報告>
国際教養学科4年次生 齊藤祐史

 2017年4月、京都外国語大学において、「サービス・リーダーシップ研究会」を発足致しました。この研究会は、学生が持つサービスに関する疑問や課題に関して調査し、地域と連携して企画立案や課題の解決を行う団体です。ここでいう「サービス」とは、航空、ホテル、旅行業界といった対人サービスを指し、学生が主体的に疑問や課題に対して取り組むことによって、サービス提供の最前線で活かすことのできる知見の取得と、リーダーシップを取る人材となることを目標としており、サービス全般に関して研究することで社会的・経済的な観点からの京都観光の戦略や方策を確立し、地域貢献を行うことを目的としています。学内アドバイザーとして、国内外の大手企業での豊富な勤務経験を持ち、米国公認会計士でもある赤坂美保さん(京都外国語大学コミュニティ・エンゲージメントセンター職員)と、外資系企業3社での勤務経験を持つ萬谷和歌子先生(国際教養学科)に実務面・学術面からのサポートを受けており、学外アドバイザーとしてJTB、ANA、JAL現役社員、起業家等の方々から様々な観点での助言を頂いております。

  研究会は主に「京都市における訪日ムスリム観光客の現状調査と施策立案」と「インバウンド促進のための国内外の航空産業・政策に関する調査」を行う二つのチームわかれて調査研究を行っております。公募により集結したメンバーは1年生から4年生の留学生を含む12名で構成されています。

 「京都」という立地はサービスに関する研究を行う本団体において、非常に重要な意味合いを持ちます。京都は米国の旅行雑誌最大手『Travel + Leisure』の読者投票ランキング「World’s Best Awards」において、世界の魅力的な都市を決める「Top Cities」「The 15 Best Cities In The World」に2014年、2015年と連続で1位を獲得しておりました。しかしながら昨年度2016年には6位に下がり、2017年現在は4位となっております。京都という世界の観光都市で学ぶ私達は、サービス全般に関して研究することで社会的・経済的な観点からの戦略や方策を確立し、様々な京都の魅力を発信するなどの地域貢献を行うことで、京都が継続的に世界を魅了するための一助を担う使命があると考えております。

 今回は私が中心となって進めている訪日ムスリム研究チームの取り組みを報告します。現在は京都を訪れるムスリム観光客に対する快適な滞在の為の環境整備に関する調査を行っており、データをもとに具体的な施策の議論を重ねております。京都市産業観光局の「京都観光総合調査」によると、2013年から2016年の間に、年間訪日外国人宿泊客数は約2.8倍増加し、それに伴ってムスリムが大半を占める地域(マレーシア、インドネシア、中東)からの宿泊客数も約2.7倍増加しております。

  これらの現状から、訪日ムスリム観光客の増加に伴い、特に日常生活と密接に関係のある「礼拝室不足」と「食事」に関しては、喫緊の課題となっております。現状では、ムスリム観光客が日本を訪れた際に提供できる食事、礼拝できるスペースは非常に限られており、京都市の資料を見ると、京都市内に礼拝室は10箇所のみで、場所に関しては祇園付近に集中しており、他の場所に礼拝室が少ないことが分かっています。

  ハラール認証(i)を受けたレストランに関しては5店舗、ハラールのメニューがあるレストランは10店舗のみで、ムスリム対応を行っているレストランに関しては、宗教をふまえた食事選定や価格帯、料理種別等で細分化すると、各ムスリム観光客のニーズに合う店舗は1,2店舗あるかどうかということが調査結果より判明しました。また、ハラール認証自体が「真にイスラームに適ったものと言えるのか」という、根本的な宗教倫理の問題もあります。京都においても、ムスリム観光客の受け入れの基盤整理や官民が一体となった早急な取組みが必要であるため、調査結果を踏まえて、公的機関やサービス関連企業と連携をはかり、ムスリム・フレンドリー施策の実現化を検討中です。また現在、京都の企業と連携し、食に関する共同プロジェクトを企画・進行中です。

 サービス・リーダーシップ研究会は、上記の主な二つのグループ以外にも、「カナダの日系移民の歴史」など各メンバーの興味・関心をもとに幅広く調査活動を行っており、今後もサービス全般から疑問や課題を見つけ出し、調査や企画、実施に繋げていきます。また研究会の活動の過程や調査結果を、9月に開催されるUCEC(University-Community Engagement Conference)国際学会において発表(英語)を行う予定です。学内のみならず、関西観光教育コンソーシアム開催の観光コンテストにも出場するなど、多岐に渡る活動を予定しております。試行錯誤を繰り返しつつ、学生視点でサービスについて考え、研究会の活動を通してメンバー一同、地域社会に貢献していく所存です。ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

国際教養学科 4年次生 齊藤祐史
(サービス・リーダーシップ研究会 会長・2015-16年クウェート政府奨学生・旅行会社内定)


(i). ハラールとは、アラビア語で「許されている」を意味する語です。ハラールな食べ物とは神によって許された食べ物と言えます。イスラーム法ではムスリムの行動規範に関して、「義務」、「推奨」、「許容」、「忌避」、「禁止」と区分があり、一般的に「禁止」以外の4項目がハラールに当たるとされています。他に食べるものが無いときに死肉や豚肉の食事が許されるなど、状況によっては「禁止」にあたる項目も許されることもあり、「ハラール」の適応範囲は条件によって変化します。そのため、各個人がその時々に応じて判断します。一方ハラール認証は、外部要因に関係なく、ムスリムが推奨されない食べ物や成分等を一切取り除いた料理や食品に、認証機関から付与されるものです。認証機関が乱立しており、基準が各機関で異なっていたり、本来神にしか決めるのことのできないハラールの基準を人間が勝手に決めて流布している点が宗教倫理に反するなど、ハラール認証の是非に関してはしばしば問題となっております。
  • サービス・リーダーシップ研究会メンバー
  • メンバーを公募する為、研究会の詳細を説明する様子

2016/12/24 00:00:00 Picture Books for Cambodian Children (PCCの活動紹介)

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  • Posted by国際教養学科生
Merry Christmas! Here is the story of PCC (Picture Books for Cambodian Children), which is an international volunteer circle at KUFS. Our 2nd-year student Aya SUZUKI talks about her mission and passion for delivering original picture books to Cambodian children.


私はPCCというボランティアサークル団体に所属しています。PCCは、Picture Books for Cambodian Children の略です。2003年からこのサークルは始動し、その名の通りカンボジアの子供たちに絵本を製作して自分たちの手でその本を届ける活動をしています。

なぜカンボジアの子供たちに絵本を届けるのか?それはカンボジアの歴史的背景にあります。およそ40年前、当時のポルポト政権によって罪のないたくさんの知識人や教育者たちが虐殺され、更に勉強するために必要な書物もたくさん燃やされてしまいました。そのため、現在も子供たちはしっかりとした教育が受けられず、識字率は78%と決して高い数値ではありません。そこで私たちが子供たちに絵本を届けることで、勉強する1つのきっかけになって欲しいなと思っております。

絵本は毎年、自分たちのオリジナルストーリーで、セリフから絵を描き上げるまで先生方の協力も得ながら部員全員で作り上げています。そして完成した絵本は、春休みを利用して実際カンボジアにスタディーツアーに行き、届けます。スタディーツアーでは、都市から離れた村にある学校や寺子屋、孤児院などの施設を訪れたくさんの子供たちのキラキラした笑顔を見て、普段日本では味わえない貴重な体験をたくさんすることが出来ます!今後も、カンボジアの子供たちの輝く未来のために、私たちはPCCの活動により一層全力で取り組んでいきます。

国際教養学科2年次生
鈴木絢

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