2021/10/26 10:00:00 2017年度卒業生 阿武美希さん(株式会社 アクセンチュア)
- 卒業生紹介
- 英米語学科
英米語学科ブログの「卒業生紹介」では、社会で活躍されている英米語学科の卒業生を紹介します。「卒業生紹介」第4号は、アクセンチュア株式会社で勤務されている 阿武美希(あんの みき)さんです。
阿武美希さん(2017年卒業生)は、大学卒業後、英オックスフォード大学院に進学し社会学を専攻。卒業後、外資系企業アクセンチュア株式会社でコンサルタントとして勤務されています。本学ではホームページのKUFS PEOPLEなどに登場し、昨年は英米語学科主催の講演会で後輩たちに貴重なお話をしてくださいました。今回の「卒業生紹介」は、英米語学科4年生の楳田愛依さんが阿武美希さんにインタビューし、記事を書いてくれました。
― 世界一とされるオックスフォード大学の大学院進学は外大の歴史において大きな快挙ですが、このことについてどう感じておられますか?
阿武:合格通知を受け取った時は夢のように思いました。外大からでもオックスフォード大学に進学できることを証明できたこと、そして後輩たちにいい影響を与えられたとしたらとても嬉しいです。
― 合格通知を受け取った時のことを覚えておられますか?
阿武:今でもはっきりと覚えています。3月のある日、いつもより早く朝5時に目が覚めたんです。なんとなく予感がしてメールを開くと、オックスフォード大学から合格の知らせが来ていました。母親を起こして何度もそのPDFを確認しましたね。信じられなかったです。
― 京都外国語大学ではどんな学生生活を送っていましたか?
阿武:高校までは普通の英語の授業だったので、英語はあまり話せませんでした。大学では1年からアドバンスクラスでしたが、帰国子女や競争心の高いクラスメイトが多くお互いに刺激し合っていたと思います。「英語を話せるようになる」ために、授業をフル活用し、お昼休みも英語で会話をしていました。テニス部に所属しアルバイトもしていたため、通学時間が貴重な勉強時間でした。
― 留学先にイギリスを選ばれたのはなぜですか?
阿武:先輩に「IELTSを受検してみたら?」と助言を受けたことがきっかけです。1年生の夏に初めて受けてスコア6.0を獲得しました。それが英キール大学への派遣留学のスコアだったんです。基準の高い大学に行けることがわかり、ここに行こうと思いました。
―キール大学への派遣留学が決定してから留学までの間、どのように過ごしましたか?
阿武:TOEFL IBTで90点を取った後、英語以外のこともやっておこうと思い、簿記2級や第2言語(フランス語)の勉強を頑張りました。また、キール大学でマーケティングを学びたかったので、1か月だけ貿易の勉強もしました。
― では、キール大学での留学生活について教えてください。
阿武:海外は初めてだったので、カルチャーギャップがすごかったです。日本の学校と違い、発言して授業に貢献するのが当たり前という環境でした。日常会話はできましたが、ネイティブのスピードに慣れるまでに3か月ほどかかりました。イギリスの食事の味に慣れるのも大変でした。大学の周りには日本食を売っているお店がなくて。イギリスらしく、クリケットを体験できたのは楽しかったです。また、友達とロンドンやドイツ、スペインに旅行に行ったのもいい思い出です。
― キール大学での留学は大学院進学のきっかけになったのでしょうか?
阿武:現地で、キール大学の大学院に通う日本人学生に会う機会があり、「まだ勉強がしたい。またイギリスに来たい。大学院に進学しよう。」と思いました。キール大学で受けた授業がきっかけで、ジェンダー、社会学、国際学をもっと学びたいと思うようになりました。
―帰国後、大学院進学のためにどのようなことをしましたか?
阿武:帰国してから半年間はIELTSの勉強を集中的にやりました。最低でも毎日2時間。英語力は、この半年間が一番大きく伸びたと思います。3年生の夏にオックスフォード大学への進学を意識し始め、3年生最後にスコア8.0を獲得することができました。
― IELTS対策は具体的にどのようなことをされていましたか?
阿武:大学のNINJAを頻繁に利用し、苦手なライティングの強化を行いました。また、BBCで教育関係の記事を読みあさり単語力をつけました。リスニング強化にはBBCのラジオを聞いていました。2年生の時に、TOEFLが満点に近い先輩からリーディングの勉強法を聞いていたので、それを実践すると劇的に力がアップしました。運がよかったことと、いろんな方に助けていただいたおかげだと感じています。
― 大学院進学が決まるまでに苦労したことはありますか?
阿武:「イギリスの大学院まで行って将来何がしたいのか」ということを両親に納得してもらうのに苦労しました。イギリスの大学院に進学した人が周りにはあまりいなくて、ネットでも情報を得るのが難しかったのが大変でした。私がブログを始めたのは、後輩たちに私の情報を参考にしてほしいと思ったのがきっかけです。
― ブログでの情報発信を通して、どんな発見や楽しみがありましたか?
阿武:書くことが好きなので、ブログ発信は趣味の一つとなりました。また、大学院進学か就職するかで悩んでいるとの相談を受け、同じ境遇の人がたくさんいることに気が付きました。
― 大学院のお話に戻りますが、オックスフォード大学での毎日で気づいたことはありますか?
阿武:多言語をビジネスレベルで話せる学生がたくさんいたり、IELTSやTOFELのスコアが満点近い学生がいたりして、圧倒されました。オックスフォード大学に進学したおかげで様々な人々に出会うことができ、新しい経験ばかりでした。大学卒業後すぐに日本で就職していたら、出会えない人たちや経験だったと思います。「こんな人たちが世の中にいるのか」と驚きの毎日でした。
―オックスフォード大学では、ディスカッションがたくさんあったとのことですが、意識していたことや気づいたことはありましたか?
阿武:先ほど述べたように、すごい学生がたくさんいたので、勝てないことは始めから分かっていました。そのため、自分自身が一番言いやすい、日本に関するバックグラウンドを活かした意見を主張するようにしていました。自分で考えることを意識したり、海外の視点から見た日本の記事を読んだりしているうちに、何ごとにも疑問を持つようになりました。この考える力は、考えながら話す機会が多い今の仕事に活きています。
― 現在働いておられるコンサルティング会社でのお仕事について聞かせてください。
阿武:入社して3年目になりますが、主に金融機関のクライアントのプロジェクトで、経営コンサルタントとして色々な経験をさせていただいています。コンサルティング会社には、専門コンサルティング会社と総合コンサルティング会社がありますが、私の会社は後者です。
― コンサルティング会社で働くことを決めたきっかけはありますか?
阿武:大学生と大学院生の時に、総合コンサルティング会社で働いておられる社員の方と出会う機会がありました。プロジェクトごとに様々な新しいことにチャレンジできるということを知り、面白そうだなと思ったことがきっかけです。
― 就職について意識されたのはいつごろですか?
阿武:大学4回生の時に、就職はしなくても自己分析はしておこうと思いました。その時に、コンサルティング会社により興味を持ちました。
―早めの準備を意識されていたのですね。就職活動はどのようにされましたか?
阿武:ロンドンキャリアフォーラムに参加しました。4月上旬から30分のスカイプ面接を受けたり、各社のロンドンにあるオフィスで面接を受けたりして、2週間ほどで内定をいただきました。中には、1日で結果を出す会社もあるようです。
― 現在の目標や頑張っていることはありますか?
阿武:MBA留学のために、GMATと費用の準備をしています。GMATは、ネイティブスピーカーも受ける数学や英語の試験です。実は必要なスコアは既に取得しました。海外MBAは、ヨーロッパだと一年で1,500万円以上の留学費用が必要です。そのため、費用面でも準備を進めています。
― 最後に、外大生にメッセージをお願いします。
阿武:学生の間にぜひ色々な経験をしてください!その経験を通して、自分の本当に好きなこと、将来やりたいこと等が見えてきたり、卒業後の進路や、どんな人生を歩んでいきたいのかを考えたりすることも役に立つと思います。留学、インターン、ボランティア、スポーツ、音楽、何でもいいと思います。学部の4年間はあっという間に終わってしまうので、ぜひ充実な時間を過ごしてください!
* 参考サイト
KUFS People
去年の講演の動画
美希さんのブログ
(株)アクセンチュア
****************************************
阿武美希さん(2017年卒業生)は、大学卒業後、英オックスフォード大学院に進学し社会学を専攻。卒業後、外資系企業アクセンチュア株式会社でコンサルタントとして勤務されています。本学ではホームページのKUFS PEOPLEなどに登場し、昨年は英米語学科主催の講演会で後輩たちに貴重なお話をしてくださいました。今回の「卒業生紹介」は、英米語学科4年生の楳田愛依さんが阿武美希さんにインタビューし、記事を書いてくれました。
****************************************
― 世界一とされるオックスフォード大学の大学院進学は外大の歴史において大きな快挙ですが、このことについてどう感じておられますか?
阿武:合格通知を受け取った時は夢のように思いました。外大からでもオックスフォード大学に進学できることを証明できたこと、そして後輩たちにいい影響を与えられたとしたらとても嬉しいです。
― 合格通知を受け取った時のことを覚えておられますか?
阿武:今でもはっきりと覚えています。3月のある日、いつもより早く朝5時に目が覚めたんです。なんとなく予感がしてメールを開くと、オックスフォード大学から合格の知らせが来ていました。母親を起こして何度もそのPDFを確認しましたね。信じられなかったです。
― 京都外国語大学ではどんな学生生活を送っていましたか?
阿武:高校までは普通の英語の授業だったので、英語はあまり話せませんでした。大学では1年からアドバンスクラスでしたが、帰国子女や競争心の高いクラスメイトが多くお互いに刺激し合っていたと思います。「英語を話せるようになる」ために、授業をフル活用し、お昼休みも英語で会話をしていました。テニス部に所属しアルバイトもしていたため、通学時間が貴重な勉強時間でした。
― 留学先にイギリスを選ばれたのはなぜですか?
阿武:先輩に「IELTSを受検してみたら?」と助言を受けたことがきっかけです。1年生の夏に初めて受けてスコア6.0を獲得しました。それが英キール大学への派遣留学のスコアだったんです。基準の高い大学に行けることがわかり、ここに行こうと思いました。
―キール大学への派遣留学が決定してから留学までの間、どのように過ごしましたか?
阿武:TOEFL IBTで90点を取った後、英語以外のこともやっておこうと思い、簿記2級や第2言語(フランス語)の勉強を頑張りました。また、キール大学でマーケティングを学びたかったので、1か月だけ貿易の勉強もしました。
― では、キール大学での留学生活について教えてください。
阿武:海外は初めてだったので、カルチャーギャップがすごかったです。日本の学校と違い、発言して授業に貢献するのが当たり前という環境でした。日常会話はできましたが、ネイティブのスピードに慣れるまでに3か月ほどかかりました。イギリスの食事の味に慣れるのも大変でした。大学の周りには日本食を売っているお店がなくて。イギリスらしく、クリケットを体験できたのは楽しかったです。また、友達とロンドンやドイツ、スペインに旅行に行ったのもいい思い出です。
― キール大学での留学は大学院進学のきっかけになったのでしょうか?
阿武:現地で、キール大学の大学院に通う日本人学生に会う機会があり、「まだ勉強がしたい。またイギリスに来たい。大学院に進学しよう。」と思いました。キール大学で受けた授業がきっかけで、ジェンダー、社会学、国際学をもっと学びたいと思うようになりました。
―帰国後、大学院進学のためにどのようなことをしましたか?
阿武:帰国してから半年間はIELTSの勉強を集中的にやりました。最低でも毎日2時間。英語力は、この半年間が一番大きく伸びたと思います。3年生の夏にオックスフォード大学への進学を意識し始め、3年生最後にスコア8.0を獲得することができました。
― IELTS対策は具体的にどのようなことをされていましたか?
阿武:大学のNINJAを頻繁に利用し、苦手なライティングの強化を行いました。また、BBCで教育関係の記事を読みあさり単語力をつけました。リスニング強化にはBBCのラジオを聞いていました。2年生の時に、TOEFLが満点に近い先輩からリーディングの勉強法を聞いていたので、それを実践すると劇的に力がアップしました。運がよかったことと、いろんな方に助けていただいたおかげだと感じています。
― 大学院進学が決まるまでに苦労したことはありますか?
阿武:「イギリスの大学院まで行って将来何がしたいのか」ということを両親に納得してもらうのに苦労しました。イギリスの大学院に進学した人が周りにはあまりいなくて、ネットでも情報を得るのが難しかったのが大変でした。私がブログを始めたのは、後輩たちに私の情報を参考にしてほしいと思ったのがきっかけです。
― ブログでの情報発信を通して、どんな発見や楽しみがありましたか?
阿武:書くことが好きなので、ブログ発信は趣味の一つとなりました。また、大学院進学か就職するかで悩んでいるとの相談を受け、同じ境遇の人がたくさんいることに気が付きました。
― 大学院のお話に戻りますが、オックスフォード大学での毎日で気づいたことはありますか?
阿武:多言語をビジネスレベルで話せる学生がたくさんいたり、IELTSやTOFELのスコアが満点近い学生がいたりして、圧倒されました。オックスフォード大学に進学したおかげで様々な人々に出会うことができ、新しい経験ばかりでした。大学卒業後すぐに日本で就職していたら、出会えない人たちや経験だったと思います。「こんな人たちが世の中にいるのか」と驚きの毎日でした。
―オックスフォード大学では、ディスカッションがたくさんあったとのことですが、意識していたことや気づいたことはありましたか?
阿武:先ほど述べたように、すごい学生がたくさんいたので、勝てないことは始めから分かっていました。そのため、自分自身が一番言いやすい、日本に関するバックグラウンドを活かした意見を主張するようにしていました。自分で考えることを意識したり、海外の視点から見た日本の記事を読んだりしているうちに、何ごとにも疑問を持つようになりました。この考える力は、考えながら話す機会が多い今の仕事に活きています。
― 現在働いておられるコンサルティング会社でのお仕事について聞かせてください。
阿武:入社して3年目になりますが、主に金融機関のクライアントのプロジェクトで、経営コンサルタントとして色々な経験をさせていただいています。コンサルティング会社には、専門コンサルティング会社と総合コンサルティング会社がありますが、私の会社は後者です。
― コンサルティング会社で働くことを決めたきっかけはありますか?
阿武:大学生と大学院生の時に、総合コンサルティング会社で働いておられる社員の方と出会う機会がありました。プロジェクトごとに様々な新しいことにチャレンジできるということを知り、面白そうだなと思ったことがきっかけです。
― 就職について意識されたのはいつごろですか?
阿武:大学4回生の時に、就職はしなくても自己分析はしておこうと思いました。その時に、コンサルティング会社により興味を持ちました。
―早めの準備を意識されていたのですね。就職活動はどのようにされましたか?
阿武:ロンドンキャリアフォーラムに参加しました。4月上旬から30分のスカイプ面接を受けたり、各社のロンドンにあるオフィスで面接を受けたりして、2週間ほどで内定をいただきました。中には、1日で結果を出す会社もあるようです。
― 現在の目標や頑張っていることはありますか?
阿武:MBA留学のために、GMATと費用の準備をしています。GMATは、ネイティブスピーカーも受ける数学や英語の試験です。実は必要なスコアは既に取得しました。海外MBAは、ヨーロッパだと一年で1,500万円以上の留学費用が必要です。そのため、費用面でも準備を進めています。
― 最後に、外大生にメッセージをお願いします。
阿武:学生の間にぜひ色々な経験をしてください!その経験を通して、自分の本当に好きなこと、将来やりたいこと等が見えてきたり、卒業後の進路や、どんな人生を歩んでいきたいのかを考えたりすることも役に立つと思います。留学、インターン、ボランティア、スポーツ、音楽、何でもいいと思います。学部の4年間はあっという間に終わってしまうので、ぜひ充実な時間を過ごしてください!
* 参考サイト
KUFS People
去年の講演の動画
美希さんのブログ
(株)アクセンチュア