2021/08/16 18:40:00 2018年度卒業生 重松由樹さん(本学入試センター勤務)
卒業生紹介
英米語学科
英米語学科ブログの「卒業生紹介」では、社会で活躍されている英米語学科の卒業生を紹介します。「卒業生紹介」第2号は、本学入試センターで勤務されている重松由樹さんです。
「自分の信じた道を進め!」
みなさん、こんにちは!2018年度英米語学科卒業生の重松由樹です。私は卒業後、ここ母校で働いています。入職後、入試センターという部署に配属され、この4年間、募集広報から入学試験の実施まで様々な業務に携わってきました。体力的にもハードで、デリケートな内容を取り扱うことも多く大変なこともありますが、その分、成長を実感することができます。
母校で働く、というのは面白いもので、色々な発見もあります。私も学生時代はというと、留学生と一緒に授業を受け、キャンパス内で多数の言語が飛び交っているような環境をごく当たり前なことだと思って過ごしていました。しかし、自身が大学職員として教育機関の関係者らと対談する中で、本学のこの環境は学内にとどまらず本当に多くの方の創意工夫や熱意によって支えられているのだと気付かされます。
せっかくなので、少し入試センターらしいお話をさせていただきます。「教育制度」、私自身が大学という組織で仕事をするようになり、一番関心のあるトピックです。私たちは大学へ進学を考える場合、日本では、一般的には、小学校・中学校・高等学校の6・3・3年制、つまり12年の教育を受けますよね。これって当たり前のことなのでしょうか?
実は、世界を見渡すと国によっては、小中高の通算年数が10年、11年、さらには12年よりも多い13年の教育を行っている場合もあります。国や地域によって異なる教育制度が提供される中、「教育」の中で重視される項目も異なります。そのような中で、公平な入試選抜を実施するというのは実はとても難しいことなのです。入試制度の多様化や入試制度の改廃等が検討されることになります。
このように、受験生目線では「出願資格」を確認していただければ良いのですが、日本国内だけでなく海外の教育を受けた方を受け入れるには、大学入学資格に関する項目、学校教育法などの法令、諸外国の教育制度に至るまで様々な専門知識が必要になります。知識のアップデートもさることながら、場合によっては、海外の教育機関に問い合わせる事もあり、正確に物事を伝える語学能力や交渉力も試されます。現在ではオンラインツールの利用も活発になり、海外の学生ともZOOMでやり取りをし、直接ヒアリングを行うことで彼らに求められているニーズにも素早く対応できるように工夫する機会を積極的に作ることも重要な仕事の一つだと考えています。
私は、主にグローバルアドミッション(外国人留学生や帰国生を対象にした入学試験制度)を担当していますが、広報活動だけでなく、本学の入試制度について英語で正確に伝達しなければならないというプレッシャーと常に対峙しています。その一方で、本学に魅力を感じ世界中から志願する学生の期待に応える為にも、そして本学が真にグローバルな大学としてより広く認知される為にも重要な役割を与えられていると思うと、より一層のやり甲斐を感じます。
最後に、なぜ私が京都外大に入学したのかお話しします。一番の理由は自宅から近かったからです。冗談のように聞こえるかもしれませんが、一分一秒でも勉強時間に多く充てられるというのはメリットが大きいです。ではなぜ「外国語」を真剣に勉強しようと思ったのかというと、たまたま観ていたテレビがきっかけでした。
2013年のある日、2020年東京オリンピックの開催が決定し、「これからもはますます英語が話せるグローバル人材が必要になる」これが私にとってのキーワードでした。入試センターから送られてきた「合否結果通知書」は今でも私の宝物です。私には、「夢に向かって頑張れ!」と書かれているように感じたのです。
いざ入学してみると、全く想像していたキラキラのキャンパスライフではありませんでした。とにかく一番に教室に行き、閉室ギリギリまで勉強して帰宅する日々。文字通り英語漬けの毎日で、喉が枯れるまで音読をし、分からない所、覚えにくい箇所は何か理由があるのだと思い、先生を追いかけては質問をしていました。
派遣留学、弁論大会、プレゼンテーションコンテストなど、少しでも経験値を増やす為に必死に駆け抜けた4年間でした。なぜこんなことができたかというと、私には特に秀でた能力も才能もないと分かっていたからです。ただ、勉強に打ち込める、保証された4年間はそのようなことは言い訳にせずとにかく走り抜けようと思っていました。毎日コツコツ努力することしかできませんでした。要領も悪く、周りから見たら空回りもあったかもしれませんが、それでも学問に対する姿勢や努力を次第に評価されるようになりました。そのような学生生活を過ごすうちに、卒業後も私が学生生活を支えてもらったように母校に関わりながら自分なりの恩返しをしたいと強く思うようになったのです。
現在、みなさんは、これまで以上に制約が多く不安な日々をお過ごしかと思います。特に学生のみなさんにこの場をお借りしてお伝えしたいのは「判断に困った時こそ、自分の信じた道を進め」ということです。答えは常に自分の心の中にあり、それを信じて最善を尽くし続けることこそがいつか大きな夢を達成する事に繋がると思います。ずっと走り続けるというのは大変なことです。夢や目標が大きければなおさらです。時には自分が設定した夢の大きさに押しつぶされそうになることもあるでしょう。それでも、みなさんが今、試行錯誤しながら取り組んでいるどんな事も、きっと将来役に立つことでしょう。他人から見ると成功や失敗といった無機質な評価がつけられることもあるでしょうが、あなたにとってはすべてが経験値になるはずです。私も頑張ります、みなさんも自分を信じて頑張ってください。応援しています。
今回の記事を読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。また、特にこれまで私を大学職員として育ててくださった教職員の皆様、そして、今回ブログ執筆の機会をくださった学科の先生方に心より感謝申し上げます。
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「自分の信じた道を進め!」
京都外国語大学 入試センター
グローバルアドミッションオフィサー
重松由樹
グローバルアドミッションオフィサー
重松由樹
みなさん、こんにちは!2018年度英米語学科卒業生の重松由樹です。私は卒業後、ここ母校で働いています。入職後、入試センターという部署に配属され、この4年間、募集広報から入学試験の実施まで様々な業務に携わってきました。体力的にもハードで、デリケートな内容を取り扱うことも多く大変なこともありますが、その分、成長を実感することができます。
母校で働く、というのは面白いもので、色々な発見もあります。私も学生時代はというと、留学生と一緒に授業を受け、キャンパス内で多数の言語が飛び交っているような環境をごく当たり前なことだと思って過ごしていました。しかし、自身が大学職員として教育機関の関係者らと対談する中で、本学のこの環境は学内にとどまらず本当に多くの方の創意工夫や熱意によって支えられているのだと気付かされます。
せっかくなので、少し入試センターらしいお話をさせていただきます。「教育制度」、私自身が大学という組織で仕事をするようになり、一番関心のあるトピックです。私たちは大学へ進学を考える場合、日本では、一般的には、小学校・中学校・高等学校の6・3・3年制、つまり12年の教育を受けますよね。これって当たり前のことなのでしょうか?
実は、世界を見渡すと国によっては、小中高の通算年数が10年、11年、さらには12年よりも多い13年の教育を行っている場合もあります。国や地域によって異なる教育制度が提供される中、「教育」の中で重視される項目も異なります。そのような中で、公平な入試選抜を実施するというのは実はとても難しいことなのです。入試制度の多様化や入試制度の改廃等が検討されることになります。
このように、受験生目線では「出願資格」を確認していただければ良いのですが、日本国内だけでなく海外の教育を受けた方を受け入れるには、大学入学資格に関する項目、学校教育法などの法令、諸外国の教育制度に至るまで様々な専門知識が必要になります。知識のアップデートもさることながら、場合によっては、海外の教育機関に問い合わせる事もあり、正確に物事を伝える語学能力や交渉力も試されます。現在ではオンラインツールの利用も活発になり、海外の学生ともZOOMでやり取りをし、直接ヒアリングを行うことで彼らに求められているニーズにも素早く対応できるように工夫する機会を積極的に作ることも重要な仕事の一つだと考えています。
私は、主にグローバルアドミッション(外国人留学生や帰国生を対象にした入学試験制度)を担当していますが、広報活動だけでなく、本学の入試制度について英語で正確に伝達しなければならないというプレッシャーと常に対峙しています。その一方で、本学に魅力を感じ世界中から志願する学生の期待に応える為にも、そして本学が真にグローバルな大学としてより広く認知される為にも重要な役割を与えられていると思うと、より一層のやり甲斐を感じます。
最後に、なぜ私が京都外大に入学したのかお話しします。一番の理由は自宅から近かったからです。冗談のように聞こえるかもしれませんが、一分一秒でも勉強時間に多く充てられるというのはメリットが大きいです。ではなぜ「外国語」を真剣に勉強しようと思ったのかというと、たまたま観ていたテレビがきっかけでした。
2013年のある日、2020年東京オリンピックの開催が決定し、「これからもはますます英語が話せるグローバル人材が必要になる」これが私にとってのキーワードでした。入試センターから送られてきた「合否結果通知書」は今でも私の宝物です。私には、「夢に向かって頑張れ!」と書かれているように感じたのです。
いざ入学してみると、全く想像していたキラキラのキャンパスライフではありませんでした。とにかく一番に教室に行き、閉室ギリギリまで勉強して帰宅する日々。文字通り英語漬けの毎日で、喉が枯れるまで音読をし、分からない所、覚えにくい箇所は何か理由があるのだと思い、先生を追いかけては質問をしていました。
派遣留学、弁論大会、プレゼンテーションコンテストなど、少しでも経験値を増やす為に必死に駆け抜けた4年間でした。なぜこんなことができたかというと、私には特に秀でた能力も才能もないと分かっていたからです。ただ、勉強に打ち込める、保証された4年間はそのようなことは言い訳にせずとにかく走り抜けようと思っていました。毎日コツコツ努力することしかできませんでした。要領も悪く、周りから見たら空回りもあったかもしれませんが、それでも学問に対する姿勢や努力を次第に評価されるようになりました。そのような学生生活を過ごすうちに、卒業後も私が学生生活を支えてもらったように母校に関わりながら自分なりの恩返しをしたいと強く思うようになったのです。
現在、みなさんは、これまで以上に制約が多く不安な日々をお過ごしかと思います。特に学生のみなさんにこの場をお借りしてお伝えしたいのは「判断に困った時こそ、自分の信じた道を進め」ということです。答えは常に自分の心の中にあり、それを信じて最善を尽くし続けることこそがいつか大きな夢を達成する事に繋がると思います。ずっと走り続けるというのは大変なことです。夢や目標が大きければなおさらです。時には自分が設定した夢の大きさに押しつぶされそうになることもあるでしょう。それでも、みなさんが今、試行錯誤しながら取り組んでいるどんな事も、きっと将来役に立つことでしょう。他人から見ると成功や失敗といった無機質な評価がつけられることもあるでしょうが、あなたにとってはすべてが経験値になるはずです。私も頑張ります、みなさんも自分を信じて頑張ってください。応援しています。
今回の記事を読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。また、特にこれまで私を大学職員として育ててくださった教職員の皆様、そして、今回ブログ執筆の機会をくださった学科の先生方に心より感謝申し上げます。
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2020年度からグローバルアドミッションオフィサーに任命され、国内外の教育制度などに関心を持つようになりました。今までの貴重な経験や語学力を活かし、より京都外大の魅力を世界に発信できるよう精一杯取り組みたいと考えています。