学生ニュース
2023/12/23 18:30:00 第17回学生通訳コンテスト
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英米語学科ブログの「学生ニュース」では、英語学習や国際理解などの分野で活躍する英米語学科の学生たちを紹介しています。今回の「学生ニュース」は、先日行われた全国規模の学生通訳コンテストのご報告です。
11月25日(土)に、名古屋外国語大学主催の「第17回学生通訳コンテスト」(全国外大連合連携事業)がオンライン形式にて開催されました。「The Power of Sport: Dividing and Uniting Society(スポーツの力:社会の対立と団結と)」をテーマに、全国から11人の学生が出場し、日英・英日の逐次通訳を行いました。
このコンテストに、英米語学科3年の溝口茉佑さんが出場し、「Football: World Cup 2022 – The most popular sport(サッカー:ワールドカップ2022— 最も人気あるスポーツ) 」のサブトピックで逐次通訳を行いました。
入賞結果は以下の通り。
1位 上智大学
2位 名古屋外国語大学
3位 椙山女学園大学
審査員奨励賞 東京女子大学
本コンテストの出場者は、本番の1ヶ月半ほど前に配布されるサブトピックとキーワードリストをもとに、関連する記事を使って通訳練習を行います。どのサブトピックに当たるかは当日の朝までわからないので、全てのサブトピックとキーワードを勉強しなくてはなりません。今年は11のサブトピックがあり、それぞれに50個ほどのキーワードがあるため、11x50=550個のキーワードを勉強したことになります。サブトピックは、サッカーや相撲などの競技・オリンピック・政治・ジェンダー・テクノロジー・ビジネスなど広い範囲に渡りました。
今年度は、英米語学科2年久保野々花さん、英米語学科3年阿部月香さん、キャリア英語科1年渡邊裕美さんがキーワードの対訳調べに協力して、出場者の溝口茉佑さんをサポートしてくれました。
以下は、このチームワークに支えられ、英米語学科教員2名(佐藤晶子・ラムスデン多夏子)との集中特訓をサバイブして当日素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた、本学の溝口茉佑さんのコメントです。
「今回通訳はもちろん、スポーツや関連するグローバルな話題についても知識を得ることができました。また、通訳、翻訳のキャリアをもつ先生方や、他の参加者のパフォーマンスから沢山のことを学びました。英語学習のモチベーションがあがるとても有意義な機会でした。少しでも興味があればぜひ参加してみてください!」
(溝口茉佑さんによる翻訳)
Thanks to this chance, I could gain knowledge not only about interpreting but also about sports and other global topics that relate to them. Also I learned a lot about how to improve my English skills from this precious experience, such as weekly training with professors who have careers in the area of interpreting and translation, and the other participants' excellent performances. It was an opportunity that has motivated me to study English more and more. If you are interested in this competition, you should try it!
コンテストの当日は、学生の通訳コンテストの他、プロの同時通訳実演や講演もあり、第一線で通訳として活躍されてきた方々のコメントも加え、大変学びの多い1日となりました。来年も同時期に同コンテストが開催されるそうです。とても難しい内容ですが、英米語学科の皆さんもぜひ、来年、再来年と挑戦して欲しいと思います。難しいコンテストですので、練習を始めるのは早ければ早くをおすすめします。
昨年度(2022年)学生通訳コンテストの動画はこちらで見ることができます。
コンテストについての質問などお問い合わせは、英米語学科ラムスデン多夏子(t_ramsde@kufs.ac.jp)まで。
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11月25日(土)に、名古屋外国語大学主催の「第17回学生通訳コンテスト」(全国外大連合連携事業)がオンライン形式にて開催されました。「The Power of Sport: Dividing and Uniting Society(スポーツの力:社会の対立と団結と)」をテーマに、全国から11人の学生が出場し、日英・英日の逐次通訳を行いました。
このコンテストに、英米語学科3年の溝口茉佑さんが出場し、「Football: World Cup 2022 – The most popular sport(サッカー:ワールドカップ2022— 最も人気あるスポーツ) 」のサブトピックで逐次通訳を行いました。
入賞結果は以下の通り。
1位 上智大学
2位 名古屋外国語大学
3位 椙山女学園大学
審査員奨励賞 東京女子大学
本コンテストの出場者は、本番の1ヶ月半ほど前に配布されるサブトピックとキーワードリストをもとに、関連する記事を使って通訳練習を行います。どのサブトピックに当たるかは当日の朝までわからないので、全てのサブトピックとキーワードを勉強しなくてはなりません。今年は11のサブトピックがあり、それぞれに50個ほどのキーワードがあるため、11x50=550個のキーワードを勉強したことになります。サブトピックは、サッカーや相撲などの競技・オリンピック・政治・ジェンダー・テクノロジー・ビジネスなど広い範囲に渡りました。
今年度は、英米語学科2年久保野々花さん、英米語学科3年阿部月香さん、キャリア英語科1年渡邊裕美さんがキーワードの対訳調べに協力して、出場者の溝口茉佑さんをサポートしてくれました。
以下は、このチームワークに支えられ、英米語学科教員2名(佐藤晶子・ラムスデン多夏子)との集中特訓をサバイブして当日素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた、本学の溝口茉佑さんのコメントです。
「今回通訳はもちろん、スポーツや関連するグローバルな話題についても知識を得ることができました。また、通訳、翻訳のキャリアをもつ先生方や、他の参加者のパフォーマンスから沢山のことを学びました。英語学習のモチベーションがあがるとても有意義な機会でした。少しでも興味があればぜひ参加してみてください!」
(溝口茉佑さんによる翻訳)
Thanks to this chance, I could gain knowledge not only about interpreting but also about sports and other global topics that relate to them. Also I learned a lot about how to improve my English skills from this precious experience, such as weekly training with professors who have careers in the area of interpreting and translation, and the other participants' excellent performances. It was an opportunity that has motivated me to study English more and more. If you are interested in this competition, you should try it!
コンテストの当日は、学生の通訳コンテストの他、プロの同時通訳実演や講演もあり、第一線で通訳として活躍されてきた方々のコメントも加え、大変学びの多い1日となりました。来年も同時期に同コンテストが開催されるそうです。とても難しい内容ですが、英米語学科の皆さんもぜひ、来年、再来年と挑戦して欲しいと思います。難しいコンテストですので、練習を始めるのは早ければ早くをおすすめします。
昨年度(2022年)学生通訳コンテストの動画はこちらで見ることができます。
コンテストについての質問などお問い合わせは、英米語学科ラムスデン多夏子(t_ramsde@kufs.ac.jp)まで。
2023/10/27 11:30:00 京都府警察鉄道警察隊 リーフレット翻訳プロジェクト
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9月28日、英米語学科の学生が参加した翻訳プロジェクトについて、本学にて感謝状贈呈式が行われました。
このプロジェクトは、京都府警察鉄道警察隊の依頼によるもので、電車や駅などで問題となっているちかん・盗撮の撲滅活動の一環です。同鉄道警察隊が日本語で制作した『ちかん・盗撮ZEROハンドブック』を、京都外国語大学と京都外国語専門学校の学生が、英語・中国語・ポルトガル語・韓国語・ベトナム語の計5言語に翻訳しました。
日英翻訳を担当したのは、英米語学科3年の廣石萌華さん、梅本瑚々奈さん、坂上凛さん、スペイン語学科3年の後藤千春さん、グローバルスタディーズ学科の松永ノア さん(ネイティブスピーカー) の5人です。全員で話し合い協力しながら、チームワークで翻訳を仕上げました。
今回、まず最初に話し合ったのは、「ちかん」「盗撮」をどう訳すかです。近い意味の英単語はあっても、私たちが日本語で使っている意味と合致するものがありません。また、このリーフレットは、日本の電車や駅での注意を呼びかけるのが目的であることから、「日本語で「Chikan」「Tosatsu」の単語を認識したり、助けを求める時に使えたりすることが重要であろう」という結論に達し、日本語をそのままローマ字にして使用し、各単語の意味を説明する英文を脚注として表紙に追加することを提案しました。 このような数々のディスカッションを通じてリーフレットが完成し、9月28日には、プロジェクトを通じて防犯啓発に貢献したことに対し、鉄道警察隊長より感謝状が参加学生に贈呈されました。リーフレットは、京都市内各地で入手できるほか、以下のリンクからも閲覧可能です。
京都市交通局ウェブサイト
「ちかん・盗撮 ZERO ~あなたができることは、ゼロじゃない~」
NHK 京都 NEWS WEB
「痴漢や盗撮から外国人を守る」 注意点など4か国語で冊子に」
大学ウェブサイト
「京都府警鉄道警察隊から学生らに感謝状を贈呈」
このプロジェクトは、京都府警察鉄道警察隊の依頼によるもので、電車や駅などで問題となっているちかん・盗撮の撲滅活動の一環です。同鉄道警察隊が日本語で制作した『ちかん・盗撮ZEROハンドブック』を、京都外国語大学と京都外国語専門学校の学生が、英語・中国語・ポルトガル語・韓国語・ベトナム語の計5言語に翻訳しました。
日英翻訳を担当したのは、英米語学科3年の廣石萌華さん、梅本瑚々奈さん、坂上凛さん、スペイン語学科3年の後藤千春さん、グローバルスタディーズ学科の松永ノア さん(ネイティブスピーカー) の5人です。全員で話し合い協力しながら、チームワークで翻訳を仕上げました。
今回、まず最初に話し合ったのは、「ちかん」「盗撮」をどう訳すかです。近い意味の英単語はあっても、私たちが日本語で使っている意味と合致するものがありません。また、このリーフレットは、日本の電車や駅での注意を呼びかけるのが目的であることから、「日本語で「Chikan」「Tosatsu」の単語を認識したり、助けを求める時に使えたりすることが重要であろう」という結論に達し、日本語をそのままローマ字にして使用し、各単語の意味を説明する英文を脚注として表紙に追加することを提案しました。 このような数々のディスカッションを通じてリーフレットが完成し、9月28日には、プロジェクトを通じて防犯啓発に貢献したことに対し、鉄道警察隊長より感謝状が参加学生に贈呈されました。リーフレットは、京都市内各地で入手できるほか、以下のリンクからも閲覧可能です。
京都市交通局ウェブサイト
「ちかん・盗撮 ZERO ~あなたができることは、ゼロじゃない~」
NHK 京都 NEWS WEB
「痴漢や盗撮から外国人を守る」 注意点など4か国語で冊子に」
大学ウェブサイト
「京都府警鉄道警察隊から学生らに感謝状を贈呈」
2023/08/06 11:10:00 留学インタビュー(西塙彩乃さん:マレーシアHELP大学)
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今回の英米語学科ブログでは、昨年8月から今年5月まで休学をして、マレーシア・クアラルンプールのHELP大学に留学した英米語学科4年生の西塙彩乃さんを紹介します。教員を目指す西塙さんは、留学先に英語圏ではなくあえて非英語圏を選び、教育学を学べる大学を選びました。同じく英米語学科で教員を目指す3年生の川島歩美さんが、帰国前の西塙さんをオンラインでインタビューし、記事を執筆してくれました。
まず初めに、留学についてお伺いします。留学期間や留学先の大学、場所などについて教えてください。
ー 留学期間は去年の8月から今年の5月までの2学期間で、マレーシアのクアランプールにあるHELP大学の教育学部で、TESL(Teaching English as a Second Language/第二言語教育)について勉強しています。大学の授業は1週間に5コマあります。一見、授業数が少なくない?と感じるかもしれませんが、1コマが3時間あり、そこで出されるケーススタディやグループワークなどの課題、さらに私は言語の壁もあり、英語の勉強もしなければならないので、とても大変でした。
クアランプールはどんなところですか? また、そこではどのように生活していますか?
ー クアランプールのいいところは、食文化が多様であるという点です。マレーシアは多国籍国家で本当にたくさんの人種が集まっているので、中華、マレーシア、インド料理や、すき家といった日本のお店などがたくさんあります。ですので、食生活には困ることはなかったです。私生活については、授業内で仲良くなった友達と一緒にショッピングをしたり、車を持っている友達と公園に行ったり、ちょっと美味しいご飯を食べに行ったりしています。もう一つ、マレーシアの魅力的なところは、物価がとても安いということです。一日500円で生活できたり、寮の約半年分の費用が約2万円ほどなので、留学費用について不安に感じている学生さんにはとてもおすすめの留学先だと思います。さらに、他の国に旅行に行くのに場所的にとても便利だというのもクアラルンプールの魅力的なところです。私は、オーストラリアに行ってきましたが、飛行機で1時間、費用は片道1万円くらいで行くことができました。
なぜ、留学先にマレーシアを選ばれたのか教えてください。
ー 日本と同じように、第二言語として英語を学ぶ国の英語教育について知りたくなったからです。第二言語として英語を学ぶアジア圏の英語教育の方法を知れば、日本の英語教育に必要なこと、欠けていることなどを知ることができると思いました。また私は、ゼミで、アジア圏に住む人々の性に対する見方や現状などについて調べており、多種多様な人種が集まるマレーシアがこの研究の調査先に最適だと感じたからです。
今回は大学を休学して留学されていますが、留学の準備は大変でしたか。留学に向けてどんな勉強をしたのか、どんな準備をしたのかを教えてください。
ー 留学準備にあたって、大変だったと感じることはあまりありませんでしたが、気を付けておくべきことはビザの取得だったと思います。私の場合、マレーシアのビザを取得するのに4か月ほどかかり、思ったより時間が必要だったので少し焦りました。勉強については、留学条件に必要な英語資格がIELTS 5.5だったので、それに向けて勉強していたという感じです。ひたすら過去問を解いて、その時に出てきた新出単語は必ず抑えるようにしたり、BBCのラジオを聞いてリスニングを強化したりしていました。
次に、マレーシアの英語教育の特徴について教えてください。
ー マレーシアには日本とは違って、多種多様な人種の人々がたくさんいます。地域や人種によって通う学校が違い、英語教育に限らず教育の格差がまだまだあるなと感じています。でも、マレーシア人全体を見ると、英語を話せる人はかなりいると感じます。マレーシアの学校では、英語以外の授業を英語で受けることもできるので、日本の学校よりも英語に触れる機会が多いことがその理由だと思います。
マレーシアの生徒の英語学習に対するモチベーションや授業の雰囲気はどんな感じですか?
ー マレーシアに住む人々にとって英語は生活の一部なので、英語を積極的に話すという習慣が身についています。なので、日本人のように英語を話すことに対して躊躇したり、恥ずかしがっている生徒はほとんどいません。ミスを恐れずに自身の第一語言語と混ぜて話しているように思います。その反面、多言語国家だからこそ教育現場で問題になっていることがあります。それは一つの言語しか話すことができないモノリンガルの子供たちが多言語を話すマルチリンガルの子供たちによって言語的に疎外感を感じさせられることです。マルチリンガルの子供たちがモノリンガルの子供たちにとって理解できない言語を中心に使用したり、モノリンガルであることを理由にして仲間はずれにしたりすることが近年問題になってきています。
マレーシアでの留学や研究活動などを通して、日本の英語教育に必要なものは何だと思いますか?
ー 日本の英語教育に必要な要素はいくつかありますが、一番必要なものは「英語教師に対する教育」だと思います。日本の英語教員には、「先生が英語を話すことができなければならない」という意識が薄すぎると感じています。そして、日本には、高い英語の技術を持つ教師を養成するプログラムが少ないことも原因の一つではないかと思います。英語教員の英語に対する意識を高めることが日本の英語教育を向上させるために必要だと留学を経験して学びました。また、英語を使う機会をもっと増やすべきです。英語以外の授業を英語で行ったり、日常の学校生活に英語を取り入れるなどをしてからこそ、やっと英語教育が進んでいくのではないかなと思います。
外大生へのアドバイスはありますか?
ー 大学生の今しかできないことを皆さんにはやってほしいなと思います。例えば、大学のイベントに積極的に参加したり学外の活動に参加したりして色々な人と出会って話すことは、視野を広げて自分の可能性を広げるきっかけになります。そのうえで、英語だけではなく中国語やフランス語などのたくさんの言語を学ぶことは、世界中の人たちと繋がる時の武器になり、話すきっかけにもなります。私は、留学前の外大の授業で、フランス語、スペイン語、ベトナム語の授業を取っていました。それぞれ少しずつの知識しかありませんでしたが、一言だけでも話すことができたら、友達を作る機会になっていたので、すごく良かったなと感じています。なので、少しでも多くの言語に触れておくことはさらに人生を豊かにすることへと繋がると思います。
*写真「HELP大学の自習エリア」: HELP大学ウェブサイトより
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まず初めに、留学についてお伺いします。留学期間や留学先の大学、場所などについて教えてください。
ー 留学期間は去年の8月から今年の5月までの2学期間で、マレーシアのクアランプールにあるHELP大学の教育学部で、TESL(Teaching English as a Second Language/第二言語教育)について勉強しています。大学の授業は1週間に5コマあります。一見、授業数が少なくない?と感じるかもしれませんが、1コマが3時間あり、そこで出されるケーススタディやグループワークなどの課題、さらに私は言語の壁もあり、英語の勉強もしなければならないので、とても大変でした。
クアランプールはどんなところですか? また、そこではどのように生活していますか?
ー クアランプールのいいところは、食文化が多様であるという点です。マレーシアは多国籍国家で本当にたくさんの人種が集まっているので、中華、マレーシア、インド料理や、すき家といった日本のお店などがたくさんあります。ですので、食生活には困ることはなかったです。私生活については、授業内で仲良くなった友達と一緒にショッピングをしたり、車を持っている友達と公園に行ったり、ちょっと美味しいご飯を食べに行ったりしています。もう一つ、マレーシアの魅力的なところは、物価がとても安いということです。一日500円で生活できたり、寮の約半年分の費用が約2万円ほどなので、留学費用について不安に感じている学生さんにはとてもおすすめの留学先だと思います。さらに、他の国に旅行に行くのに場所的にとても便利だというのもクアラルンプールの魅力的なところです。私は、オーストラリアに行ってきましたが、飛行機で1時間、費用は片道1万円くらいで行くことができました。
なぜ、留学先にマレーシアを選ばれたのか教えてください。
ー 日本と同じように、第二言語として英語を学ぶ国の英語教育について知りたくなったからです。第二言語として英語を学ぶアジア圏の英語教育の方法を知れば、日本の英語教育に必要なこと、欠けていることなどを知ることができると思いました。また私は、ゼミで、アジア圏に住む人々の性に対する見方や現状などについて調べており、多種多様な人種が集まるマレーシアがこの研究の調査先に最適だと感じたからです。
今回は大学を休学して留学されていますが、留学の準備は大変でしたか。留学に向けてどんな勉強をしたのか、どんな準備をしたのかを教えてください。
ー 留学準備にあたって、大変だったと感じることはあまりありませんでしたが、気を付けておくべきことはビザの取得だったと思います。私の場合、マレーシアのビザを取得するのに4か月ほどかかり、思ったより時間が必要だったので少し焦りました。勉強については、留学条件に必要な英語資格がIELTS 5.5だったので、それに向けて勉強していたという感じです。ひたすら過去問を解いて、その時に出てきた新出単語は必ず抑えるようにしたり、BBCのラジオを聞いてリスニングを強化したりしていました。
次に、マレーシアの英語教育の特徴について教えてください。
ー マレーシアには日本とは違って、多種多様な人種の人々がたくさんいます。地域や人種によって通う学校が違い、英語教育に限らず教育の格差がまだまだあるなと感じています。でも、マレーシア人全体を見ると、英語を話せる人はかなりいると感じます。マレーシアの学校では、英語以外の授業を英語で受けることもできるので、日本の学校よりも英語に触れる機会が多いことがその理由だと思います。
マレーシアの生徒の英語学習に対するモチベーションや授業の雰囲気はどんな感じですか?
ー マレーシアに住む人々にとって英語は生活の一部なので、英語を積極的に話すという習慣が身についています。なので、日本人のように英語を話すことに対して躊躇したり、恥ずかしがっている生徒はほとんどいません。ミスを恐れずに自身の第一語言語と混ぜて話しているように思います。その反面、多言語国家だからこそ教育現場で問題になっていることがあります。それは一つの言語しか話すことができないモノリンガルの子供たちが多言語を話すマルチリンガルの子供たちによって言語的に疎外感を感じさせられることです。マルチリンガルの子供たちがモノリンガルの子供たちにとって理解できない言語を中心に使用したり、モノリンガルであることを理由にして仲間はずれにしたりすることが近年問題になってきています。
マレーシアでの留学や研究活動などを通して、日本の英語教育に必要なものは何だと思いますか?
ー 日本の英語教育に必要な要素はいくつかありますが、一番必要なものは「英語教師に対する教育」だと思います。日本の英語教員には、「先生が英語を話すことができなければならない」という意識が薄すぎると感じています。そして、日本には、高い英語の技術を持つ教師を養成するプログラムが少ないことも原因の一つではないかと思います。英語教員の英語に対する意識を高めることが日本の英語教育を向上させるために必要だと留学を経験して学びました。また、英語を使う機会をもっと増やすべきです。英語以外の授業を英語で行ったり、日常の学校生活に英語を取り入れるなどをしてからこそ、やっと英語教育が進んでいくのではないかなと思います。
外大生へのアドバイスはありますか?
ー 大学生の今しかできないことを皆さんにはやってほしいなと思います。例えば、大学のイベントに積極的に参加したり学外の活動に参加したりして色々な人と出会って話すことは、視野を広げて自分の可能性を広げるきっかけになります。そのうえで、英語だけではなく中国語やフランス語などのたくさんの言語を学ぶことは、世界中の人たちと繋がる時の武器になり、話すきっかけにもなります。私は、留学前の外大の授業で、フランス語、スペイン語、ベトナム語の授業を取っていました。それぞれ少しずつの知識しかありませんでしたが、一言だけでも話すことができたら、友達を作る機会になっていたので、すごく良かったなと感じています。なので、少しでも多くの言語に触れておくことはさらに人生を豊かにすることへと繋がると思います。
*写真「HELP大学の自習エリア」: HELP大学ウェブサイトより
2023/07/29 12:20:00 6月21日 ブックトーク「韓国文学」
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6月21日(水)、韓国文学をテーマに、本学図書館主催のブックトークがあり、英米語学科からは4年の手嶋航太郎さんが登壇しました。登壇者3人の発表後のディスカッションでは、「日本文学は主人公個人に焦点を当ててストーリーが展開されることが多いが、韓国文学は社会問題を絡めたものが多く、その国の社会状況がよくわかる」という興味深いお話がありました。
今回のブログでは、手嶋航太郎さんと、当日残念ながら参加できなかった英米語学科3年の小坂茉愛さんに、お薦めの韓国文学と読書に対する思いについて語っていただきました。
手嶋航太郎さん(英米語学科4年)
韓国について皆さんはどのくらい知っているでしょうか?K-Popなど素晴らしい文化がある反面、男尊女卑の文化があり社会問題として取り上げられています。 この問題について女性の視点から書かれている2冊の小説を紹介します。
『82年生まれ、キムジヨン』
(2018)チョ・ナムジュ著
主人公の女性が、女性である事を理由として受けてきた理不尽を綴った韓国の話題作です。主人公の女性が人生の中で受けてきた差別や、実際に起きた考えられない出来事を年代事に分けて語られています。話題作ということも納得できるような読んでいてとても考えさせられる小説になっています。
『女ふたり、暮らしています。』
(2021)キム・ハナ、ファン・ソヌ著
「韓国の男尊女卑文化」の中で、二人の女性と4匹の猫の共同生活について描かれている作品になります。淡々と話が進んで行く中で、我々にある既存の家族観であったり、家父長制、ジェンダー差別に疑問を投げかけている、面白く読みながらも考えさせられる作品になっています。二人の生活をベースとした社会構造への問題提起が読みやすく描かれています。
<コメント>
韓国の「男尊女卑」の文化について2冊の本を元にお話しさせていただきました。我々の日々の生活の中に、ジェンダー差別の文化が存在しています。女性であるから、「家事育児をしなければならない、仕事のチャンスが与えられない」。男性であるから「自分の仕事だけ、家のことは何もしなくて良い」。このような我々の中にある既存の価値観は、今では薄れつつあるものではあるが、まだまだこのような価値観を持つ人はいると思います。そこで今回紹介させていただいた本を通して、男尊女卑の文化について理解を深めていただけたら幸いです。少しずつでも男性だから女性だからという考え方の風潮を無くしていけたらと思います。全ての人が性別について悩むことなく過ごしていける世の中になることを望んでいます
小坂茉愛さん(英米語学科3年)
この本の著作であるチェ・ウニョンさんは、「熱すぎず冷たくもない人肌の温もりで、他人の苦痛にも自分の感情にも無感覚になった私たちの心を揺さぶり、慰める作家」と評されています。この本は、人間関係や恋愛の繊細な感覚を描いた短編集です。
『わたしに無害なひと』
(2020)チェ・ウニョン著
この短編種は若い時の人間関係や痛切な思い出を繊細に描き出し、自己像との乖離が作品全体に描かれています。切なさと感動が心に深く響き、余韻に浸れる短編集です。ぜひその魅力的な世界に没頭してみてください。
<コメント>
本を読むことで、言葉の美しさや力強さを実感します。また、作家の繊細な表現や言葉選びに感動し、自分自身も表現力を向上させたいと思うことがあります。また韓国文学に触れることで異なる文化や価値観にも触れられより深い感動や理解を得られます。
今回のブログでは、手嶋航太郎さんと、当日残念ながら参加できなかった英米語学科3年の小坂茉愛さんに、お薦めの韓国文学と読書に対する思いについて語っていただきました。
手嶋航太郎さん(英米語学科4年)
韓国について皆さんはどのくらい知っているでしょうか?K-Popなど素晴らしい文化がある反面、男尊女卑の文化があり社会問題として取り上げられています。 この問題について女性の視点から書かれている2冊の小説を紹介します。
『82年生まれ、キムジヨン』
(2018)チョ・ナムジュ著
主人公の女性が、女性である事を理由として受けてきた理不尽を綴った韓国の話題作です。主人公の女性が人生の中で受けてきた差別や、実際に起きた考えられない出来事を年代事に分けて語られています。話題作ということも納得できるような読んでいてとても考えさせられる小説になっています。
『女ふたり、暮らしています。』
(2021)キム・ハナ、ファン・ソヌ著
「韓国の男尊女卑文化」の中で、二人の女性と4匹の猫の共同生活について描かれている作品になります。淡々と話が進んで行く中で、我々にある既存の家族観であったり、家父長制、ジェンダー差別に疑問を投げかけている、面白く読みながらも考えさせられる作品になっています。二人の生活をベースとした社会構造への問題提起が読みやすく描かれています。
<コメント>
韓国の「男尊女卑」の文化について2冊の本を元にお話しさせていただきました。我々の日々の生活の中に、ジェンダー差別の文化が存在しています。女性であるから、「家事育児をしなければならない、仕事のチャンスが与えられない」。男性であるから「自分の仕事だけ、家のことは何もしなくて良い」。このような我々の中にある既存の価値観は、今では薄れつつあるものではあるが、まだまだこのような価値観を持つ人はいると思います。そこで今回紹介させていただいた本を通して、男尊女卑の文化について理解を深めていただけたら幸いです。少しずつでも男性だから女性だからという考え方の風潮を無くしていけたらと思います。全ての人が性別について悩むことなく過ごしていける世の中になることを望んでいます
小坂茉愛さん(英米語学科3年)
この本の著作であるチェ・ウニョンさんは、「熱すぎず冷たくもない人肌の温もりで、他人の苦痛にも自分の感情にも無感覚になった私たちの心を揺さぶり、慰める作家」と評されています。この本は、人間関係や恋愛の繊細な感覚を描いた短編集です。
『わたしに無害なひと』
(2020)チェ・ウニョン著
この短編種は若い時の人間関係や痛切な思い出を繊細に描き出し、自己像との乖離が作品全体に描かれています。切なさと感動が心に深く響き、余韻に浸れる短編集です。ぜひその魅力的な世界に没頭してみてください。
<コメント>
本を読むことで、言葉の美しさや力強さを実感します。また、作家の繊細な表現や言葉選びに感動し、自分自身も表現力を向上させたいと思うことがあります。また韓国文学に触れることで異なる文化や価値観にも触れられより深い感動や理解を得られます。
2023/05/30 18:50:00 KUFS World Environment Day Event (6/5 – 6/9)
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こんにちは、KUFS Eco Group です。2023年も去年と同様に世界環境の日に基づき、KUFS World Environment Day Event 2023を6/5(月)-6/9(金)の一週間にかけて開催します。今年のテーマは、『Beat Plastic Pollution 』です。私たちの日常にあるプラスチックについて一緒に考えてみませんか?
6/5の昼休み(12:50〜13:40)にはプレゼンや抽選、エコパンフレット(学校周辺のサステナブルな店の紹介、マップ)の配布、マイカップコーヒーの提供などのイベントを催します。
他にも6/6にワークショップや、6/7にスワップショップなどのアクティビティも行います。
イベント期間中はポスターやプラスチックアートの展示なども行いますので、4号館一階大階段・ラーニングエリア付近にお集まりください。
イベント週間(6月5日〜9日)は、グリーンな思考をサポートするために何か緑のものを身につけ、4号館周辺、1階の階段周辺、学習エリアのポスターやプラスチックアートを見にきて頂くことをおすすめします。イベントで会えることを楽しみにしています!
Hello, we’re the KUFS Eco Group. Similar to last year, we will host the KUFS World Environment Day Event 2023 throughout the week, from June 5th (Mon) to June 9th (Fri).
The theme this year is “Beat Plastic Pollution”, so let’s think about the plastic we use and is related to our daily life.
On June 5th, during Lunch time (12:00~13:40), join us in Building 4 for a presentation about the Eco Booklet. This booklet highlights the more sustainable choices with a map around our university, and we will distribute free coffee if you bring your own cup, or bottle.
On June 6th, we’ll host a DIY workshop, again in building 4.
On June 7th, in building 4 there will be a swap shop. During the whole Environment week (June 5-9), we encourage you to wear something green in support of green thinking and to check out the posters and plastic art, in and around building 4, on the ground floor around the stairs and the learning area. We’re looking forward to seeing you there!
6/5の昼休み(12:50〜13:40)にはプレゼンや抽選、エコパンフレット(学校周辺のサステナブルな店の紹介、マップ)の配布、マイカップコーヒーの提供などのイベントを催します。
他にも6/6にワークショップや、6/7にスワップショップなどのアクティビティも行います。
イベント期間中はポスターやプラスチックアートの展示なども行いますので、4号館一階大階段・ラーニングエリア付近にお集まりください。
イベント週間(6月5日〜9日)は、グリーンな思考をサポートするために何か緑のものを身につけ、4号館周辺、1階の階段周辺、学習エリアのポスターやプラスチックアートを見にきて頂くことをおすすめします。イベントで会えることを楽しみにしています!
Hello, we’re the KUFS Eco Group. Similar to last year, we will host the KUFS World Environment Day Event 2023 throughout the week, from June 5th (Mon) to June 9th (Fri).
The theme this year is “Beat Plastic Pollution”, so let’s think about the plastic we use and is related to our daily life.
On June 5th, during Lunch time (12:00~13:40), join us in Building 4 for a presentation about the Eco Booklet. This booklet highlights the more sustainable choices with a map around our university, and we will distribute free coffee if you bring your own cup, or bottle.
On June 6th, we’ll host a DIY workshop, again in building 4.
On June 7th, in building 4 there will be a swap shop. During the whole Environment week (June 5-9), we encourage you to wear something green in support of green thinking and to check out the posters and plastic art, in and around building 4, on the ground floor around the stairs and the learning area. We’re looking forward to seeing you there!