1995・1996年度

留学生が知っておくべきこと

 これから、皆さんが留学生としてポルトガルで住むうえで知っておいたほうがいいことを、私自身の体験を通して、箇条書きにして伝えていきます。なお、1995年10月〜1997年3月までのことなので、多少は、変更があるかと思います。

 まずは、ビザとそれに付随することについてです。

1. 3ヵ月以内の滞在はビサは必要ありませんが、それ以上の滞在になるとビザ申請をしないといけません。

2. ビザの申請には、以下の書類が必要となります。

 A 大使館指定の申請用紙

 B パスポート

 C 受け入れ大学の入学許可証(ポルトガル語ではdeclaracaoと言い、これを受け入れ大学に頼んで送ってもらいます)

 D 健康診断書(自分でポルトガル語に翻訳)

 E 銀行の残高証明書(奨学生の場合は月々受けとれる金額を記した書類)

2.1 以下の書類が揃ったら、ポルトガル大使館に申請手続きをします。発給に約1週間かかります。申請費用は、自分でとりに行く場合で約9000円、送ってもらう場合で約10000円かかります。この情報は、1995年当時のものですので、いずれにしても、ポルトガル大使館に尋ねられることをお勧めします。

2.2 は、言葉の関係もあり送っていただけないことがあるかと思います。そうなると、ポルトガルで取得手続きをすることになりますので、以下に必要書類を書いておきます。

 A パスポート

 B 受け入れ大学の入学許可証(2. のところで述べたのと同じです)

 C 銀行の口座証明書類(毎月、現金の引き出し、入金、引き落としなどの口座の動きを示したものが銀行から送られてきます。申請に必要な口座証明書類に書かれている金額に関しては、いくらでもいいとのことです。何回も尋ねたのですが、はっきりした返事はありませんでした。要は、口座を持っているかが知りたいだけだと思います。もし、何か言ってくるようであれば、外国人登録局がいくらでもいいとと言ったと言ってください。)

2.3 2.2に関しては、外国人登録局に申請してから2〜3週間後に受け取れます。費用は、1996年に申請したときで6000エスクード(約4500円)かかりました。申請中は、パスポートを預け、そこに、ビザのスタンプを押します。ですから、その間は、身分証明書となるものが手元にないので、事前に、パスポートのコピーや国際運転免許証や国際学生証などをとっておくことをお勧めします。このことは、しっかりと行く前に、頭に入れておいてください。さらに、学生ビザ携帯者に対しては、ポルトガル政府は、身分証明書は発行しないので、このことも頭に入れていてください。また、トラベラーズチェックを持って行こうと思う方は、どの銀行でも、確認の際にオリジナルのパスポート要求しますので、ビザ申請中はトラベラーズチェックによる両替はできないので、あえて注意しておきます。

2.4 これは直接ビザのこととは関係はないのですが、とりあえず述べさせていただきます。なかには、ビザをとらずに留学生活を送ろうと思っている方がいるかもしれませんが、これはお勧めできません。というのは、ヨーロッパ国内は、シェンゲン条約によって、パスポート検査があっても、出入国スタンプを押さないからです。まだこの条約国内ではいいのですが、イギリスに行く際は、入国はいいのですが、出国の前の搭乗手続きのときに、返りの切符を持っているか聞かれます。その際にポルトガルのビザを見せたら、言い訳ができます(ぼくの場合、日本からイギリス経由で行ったので、搭乗手続きのときに聞かれました)。

 次に、銀行のことについてです。

1. ポルトガルの銀行での口座開設からその後でのことで、日本と違う点をあげていきます。

  口座開設の際の最低預金額が日本よりも高い。

  口座開設の際に納税証明書の提示を求められる。

  カード発給に2〜3週間かかる。場合によっては、1ヵ月もかかることがある。

  年に2回くらい、銀行によっては、口座から口座維持費をとられる。

  送金を受けるときに、送金受理を遅らせ、多額の手数料をとることがある。

 F Cのカードに関しては、VISAと提携しているカードがあるので、ポルトガル国内だけでなく、ヨーロッパ諸国でクレジットカードを扱う機械が置いてある店などでの買い物ができる。ただし、引き落としは、一ヵ月後ではなく2〜3日以内にされるので、必ず、預金残高を調べた上でするようにしないと、カードの使用を止められる。(2〜3週間は使用できない)さらに、ポルトガル国内では、機械で支払を」したすぐに、引き落としされるので注意が必要。

 G さらに、のカードは番号と名前が浮かび上がってないので、機械使用のみしかできない。

 H 小切手を使う。小切手用紙発行のさいにも、費用がかかる(300エスクード(約 240円位))金額を書く際に、算用数字は当り前だが、各々の数字の綴り字を書けないと駄目である。不正な支払を避けるため。

  クレジットカード(ポルトガルの銀行のカードも可)を直接、公衆電話のカード差し込み口に入れて電話をすることができる。

 2. 1.では、日本とポルトガルでの銀行の違いについて書いてきたので、1.の項目と重複しますが、口座開設の注意点について書いていきます。

 A 預金するお金と身分証明書をもって行く。(銀行によっては、大学の在学証明書(declaracao)を要求するところもあります。金額は50000エスクードあれば十分です。)

 B 学生であるということを説明する。(これをしないと最低預金額が引き上げられ、納税証明書などの提出要求されことがあります。なお最低よ金額は銀行によって異なります。最低預金額として、30000エスクード以上用意していれば大丈夫だと思います。)

 C サイン(署名)を登録する。(このサイン(署名)は小切手で支払する際や、海外で支払をするときの書く際に大切なものですから、自分が普段使っているサイン(署名)にしましょう。アルファベットでなくても、日本語のサインでも大丈夫です)

 D 口座を開けた書類と、銀行によっては、細長い紙をもらいます。この紙には、暗証番号が書いてあるので、家で見るようにしましょう。日本とは違い、暗証番号を自分で決めたりすることはできず、銀行員もまったく知りません。忘れたときは、また、新しいカードの申込をしないといけません。

 E 銀行のカードの受け取り方は、銀行によって違います。郵送されてくるところもあれば、知らせを受けて直接口座を開けた支店に取りに行かないといけない銀行もあります。

 3. 今度は、自分で預金したり、小切手をもらって預金したり、引き出したりする際の注意点について書いていきます。その前にいくつか銀行に関連した単語を紹介していきます。(かっこは動詞形)

levantamento(levantar)

引き出し

deposito(depositar)

預金

conta corrente

当座預金

correntista

当座預金者

numerario

現金

valores

小切手

codigo sectreto pessoal

暗証番号

por extenso

数字を綴り字によって(書くこと)

 4. 3. で示した単語は、頻繁に使いますので、是非とも覚えておいたほうがよいです。

 預金をする際には、日本と同じで、預金用の用紙で預金することになりますが、場合によっては小切手で預金もすることになります。預金の用紙は、現金と小切手用の預金用紙が、一緒になっているのもあれば、別々になっているのもあり、銀行によってまちまちです。書き方で注意しなければならないのは、por extensoといって、預金額を数字の綴り字で書かないといけないことです。面倒臭いですが、これが書けないと預金できませんので、ぜひとも、各数字の綴字は、覚えておいたほうがいいです。これは、現金による入金であれ、小切手による入金であれ必要となります。

 

 これは関係ないかもしれませんが、ブラジルのポルトガル語でならってきた方は、いくつかの数字の綴字が違うものがあります。以下にあげておきます。14 catorze 16 dezasseis 17 dezassete 19 dezanove (各々ブラジルではquatorze、dezesseis 、dezessete、dezoito、dezenove となります)

 4. 1.4.のところで、特に注意しなければならないことは、小切手入金に関することです。小切手で直接入金する際は、現金化されるのに時間がかります。日数としては、5日くらいです。ですから、小切手をすぐに現金化したい場合は、受け取った小切手を発行している銀行の支店に行って、受け取ることになります。この際には、小切手のほかに、身分証明書が必要になります。学生ビザで行かれる方の場合は、オリジナルのパスポートで代用できます。身分証明書がないと、現金を受け取れません。

 5. 引き出しに関しては、multibancoという表示のある機械のところでおこないます。まずはカード入れ暗証番号を押すと、引き出しの意味のlevantamentoという表示が別の表示とともに出てきますので、levantamentoのボタンを押します。そうすると金額を示すスクリーンが出ますので、ボタンで金額を押すことになります。しかし、日本と違うのは、ポルトガルでは、(1)5000エスクード単位でしかおろせない機械、(2)1000エスクード以上から1000エスクード単位でおろせるものとに分かれていますので、注意がいります。この場合は、各々銀行の機械への各々お札の入れ具合によって異なります。日本と違う点は、他行の機械でおろしても、手数料が一切かからないことです。しかし、これにも裏があって、年間2回口座維持費の名目で、1回につき約日本円で約1300円の口座維持費がかかります。いい忘れていましたが、1回におろせる金額は、日本よりも非常に低く、40000エスクードです。VISAゴールドカードの携帯者は、1回の引き出しにつき40000エスクードを上限として、何回でも引き出しできます。

 以上、ビザと金銭面を中心に書いてきました。ぼくが書いたことがすべて正しいとは限りませんので、ある程度割り引いて参考にされることをお勧めします。これで終わります。

薗部 安弘(大学院2回生)


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